大阪・鶴橋 よあけ食堂さん
駅前の本屋さんが廃業。灯りが消えた店の前。それでも鶴橋駅は絶えず人がいる。
昼も夜も、よあけ前にも。
(1696文字)
鶴橋駅・本屋さん廃業
朝も薄暗い高架下。8月までは明るかったのは、本屋さんがあったから。本屋さんの廃業後も待ち合わせは、やはりここ。みな考えることはおなじです。
せわしなく駅へ急ぐスーツの男性。焼き肉ロードに消えるグループ。鶴橋市場をぬけて大阪コリアンタウンへ行く若者……。
観光地の顔が交差するカオスのまち鶴橋。
よあけ食堂さん
せまい通路。戦後の闇市の時代から鶴橋市場の朝は早い。
ターミナル鶴橋駅に鮮魚が届く。むかしは、近鉄電車で伊勢志摩方面から鮮魚の行商人が乗って来た。なまえも「鮮魚列車」という専用車がありました。
トラック輸送や時代の波で、なくなってしまったけど……。
よあけ前から働く人、朝に仕事が終わる人。朝から定食・休憩処へ、ちょっと一杯、使い勝手のよいお店。それがよあけ食堂さんです。
もより駅は……
●JR・近鉄電車・Osaka Metro(大阪メトロ)
・鶴橋駅……徒歩約5分
めし・おかず・季節一品料理
「いらっしゃい!」ママさんの元気な声が奥のほうから。
ガラスの引き戸が何枚も連なる。
カウンターが1枚の細長いお店。
端っこに腰かけると、外からガラス戸を開けてママさんが接客。お皿を持ってきては、開けたり閉めたり。冷房中のためその都度、ガラス戸を閉める。いい運動だ。
大将と娘さんが調理を担当。チームワークも家族ならでは。明るくまぶしい、うらやましい。
食堂ならではのメニューを見ててみましょう。
朝8:30から、めん類や洋食を食べれるなんて! 朝ごはん大事、感動ものです。
昼飲みより早い、朝飲みもできます。
人気は「エイのキモ」「いわし汁」鮮魚の技が光ります。
エイのキモ(肝)600円
大阪の真ん中でエイ。しかも肝です。ドギモを抜かれます。
入荷のあるなし、売り切れもあるので、あればラッキーなメニューですぞ。
うまい!生臭さやクセがありません。
いわし汁・にゅうめん
新鮮さが命のいわし。カルシウムもダシもニンニクも、まとめて摂れるのです。
朝の目覚めの一杯として、どうぞ。
ほっしゃん炒め
食堂だけあって、量が多いのです。唐辛子入りもできます。緑色はセリ(芹)です。いい仕事しています。ポン酢で、さわやか。
こちらは、山芋をすりおろし、焼いた一品です。
お好み焼きのように、かつおぶしが踊る。マヨネーズは横に添えています。苦手なかたでも大丈夫。ふわふわヤマイモ、繊維たっぷり。
炒め物、焼き物、なんでもあります。
エビエッグとオマケ
積み木のような、あつあげ。豆腐料理も豊富にあります。
丁寧に揚げて油も切ってくれている。あつあげなのにカリッとサクサク。
ショウガ醤油で大豆パワーを。
のんびりしてたら、夕方。17:00で閉店の、よあけ食堂さん。
「朝の8:30から開いてますよ。またきてね。おおきに。」
ママさんの明るい声に見送られ。
健康的な、よあけ食堂。
夕暮れ閉店、また あした。
鶴橋の夜にバトンタッチ。
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いつも こころに うるおいを 水分補給も わすれずに
さいごまでお読みくださり
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