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さよならロザリオ

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『さよならロザリオ』連載中です。 上から順番になっています。 よろしくお願いします。 ありがとうございました*ˊᵕˋ)੭♡
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さよならロザリオ

さよならロザリオ

ぼくは ねむるとき かならずベッドの
なかで おいのりをします

「みんなにはないしょだよ」
ミカエルシスターがぼくにロザリオを
くれたから
みんなにはバレないように
ベッドに もぐってもぐって
おいのりします
ロザリオの おおきいじゅずで
おいのりを1かい
10コの ちいさいじゅずで10かい 
おいのりをしますくりかえしていくうちに
ぼくは ねむくなってねむります

     おとうさん おかあ

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さよならロザリオ 1

さよならロザリオ 1

ユウトが園を出て、坂道を下りていくのを
すべり台の上から見送った。

すべり台の上の一番高い所からは、
園から数十メートルはある坂道と出入口の門が
少しだけ見渡せた。

ユウトは、最後までわたしを探していた。
みんなとのお別れをし、シスターや先生方も涙を流す中、困ったような笑顔をみせていたユウトの目は、わたしを探していた。

市の決まりで、ユウトは中学になると
男子だけの養護施設に入らなくてはいけ

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さよならロザリオ 2

さよならロザリオ 2

洗濯機の前で三回目の洗濯物が回るのを、ユミはぼんやり眺め、朝の出来事を思い出し目を瞑った。

もうすぐ2年生になるというのに、いつまでも
おねしょが治らないマキに、またきつく当たってしまった。
マキだって、わざとおねしょをしているわけじゃないのもわかっている。
どもりながら、謝るマキにもイライラした。

いつまでもベッドの上でグズグズしているマキの腕と足をつねり、乱暴にシーツをはがした。
その反動

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さよならロザリオ 3

さよならロザリオ 3

決めた。

すべてからさようなら。

わたしのすべてを運命という名のカプセルに入れてしまうなら、自分から捨てに行けばいい。

ナオの心は大きな静けさを手に入れたように
冷静だった。

今朝の食堂での、ユミのブチ切れ事件。
ママに会いたいと泣き叫ぶユミの姿を見て、
あのハルでさえ、目を伏せ涙を堪えていたのがわかった。他の子もそうだった。
みんなの親を待つ気持ちが痛いほど伝わってきて、食器のぶつかる音

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さよならロザリオ 4

さよならロザリオ 4

ナオが居なくなって一週間が過ぎた。

ナオと同じ部屋のミズキは先生に呼ばれ、ナオから何か聞いていないか、行き先に心当たりはないか聞かれた。

ミズキの知っているナオは、いつも冷静だった。不機嫌を顔に出したり、暗い顔をしていたこともなかった。かと言って、楽しそうにしている顔も、笑っている顔もあまり見たことがなかった。

なにかあったのかな。検討もつかず、ナオのことを思い浮かべながらも、ミズキの視線は

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さよならロザリオ 5

さよならロザリオ 5

「きょうはおねしょしなかったよ」
マキはエミリーにこっそりいいました。
エミリーはパチパチと2かいまばたきをしました。

おねしょをしない日は、ユミちゃんにめいわくがかかりません。
これからは、せんたくのお手つだいもしたいとおもいました。マキがおりこうさんにしていれば、みんなにもめいわくがかかりません。

お空をみれば、ママがわらっています。
だけど目をとじると、ママがないています。
ママが足をひ

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