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もう少しはやかったら動物が


  


人の救急医療の話の中で、心肺停止の患者さんのご家族にかけてはいけない言葉の話があった。


ぼくも「もう少し早く来てたら助かりましたか?」とか


「もっと前に来て治療してたらよくなりましたか?」

って聞かれることがある。


この言葉の返しにいつも戸惑ってしまう。


過去に戻ることはできないし

もしの話は憶測でしかないのでわからない。


架空の話をしても本当にそうなるかどうかもわからない。


「ぼくの憶測でしかないのでわからないです」って言うことが多い。


いい加減な推測をしてもホントかどうかは、確かめることができない。


「もう少し早く来ていたら」「もう少し早く検査できていたら」


ってぼくが思うことがあってもそれでよくなったのか、それで助かったのかはわからない。


自分が言いたいだけの欲望を飼い主さんにぶつけても自分の満足しか得られない。


飼い主さんを傷つけるだけになる。


自分の欲望を満たすだけの言葉なんてクソの足しにもならない。


飼い主さんは飼主さんなりの事情があって

今、連れてこられたわけで


早く来れなかった理由がそれぞれある。


事情も知らないのに「もう少し早かったら」なんて言えない。


共に暮らす動物とぼくら飼主との関係なので


それはその子に運命とぼくは思っている。

ぼくがとやかく言えることじゃーない。


「もっと早くに気づけたら」

「もっと早く検査してたら」

と思う気持ちやその経験は


次の子に活かして、いこうじゃないか!


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