ミモザとカクテル
桜やチューリップもいいですが、春の花ではミモザが好きです。
春が明けた頃につぼみからふわふわと黄色のポンポンみたいな花をあふれんばかりにつけるミモザ。春の薄青の空と黄色の花のコントラストも元気が出る光景です。
出番を知っているかのように、桜より一足先に満開になるところもいい。
今は庭先や公園、花屋でもミモザを見られますが、私が子供のころはそうではなかったような。春の花の記憶はやはり桜でした。
学生時代にバーでアルバイトをしていた時、カクテルのミモザというのがあって、花よりも先にその言葉を知りました。
シャンパンにオレンジジュースを注ぐミモザ。華奢なシャンパングラスで提供されるカクテルを頼むのは、やっぱりキレイめなお嬢さんたちで、田舎育ちでバーの制服だけおしゃれな私には、そのオーダーが羨ましくもありました。
その後イタリア映画でミモザの花をはじめて見た時、あのカクテルの由来がその花にあるのだと知ったのです。ミモザの大木の黄色とイタリアの青空の映像は華奢なカクテルのイメージとはちょっと違うなと思ったものの、黄色のポンポンみたいな小花があの泡っぽくていいなと気に入りました。
社会人生活にも慣れカクテルのミモザをオーダーできるようになった頃、公園で桜よりも前にミモザが咲くことも知り、一人で花見をするように。
きれいだね、きれいだね
と言う相手は桜の花見には居たほうがいいけど、なぜだかミモザを見る日は一人でもいいと思うのです。
今日も一人でミモザを見てきました。
夜はシャンパン入りのカクテルではなく、ビールの予定ですが。
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