マガジンのカバー画像

工藝と禅

7
工藝と暮らし、禅と生きる。
運営しているクリエイター

記事一覧

「大本山永平寺御用達」の名誉を賜りました。

「大本山永平寺御用達」の名誉を賜りました。

創業1793年(寛政5年)伝統工芸越前漆器の塗師屋「株式会社漆琳堂」は、2023年に創業230周年を迎えました。

みなさまのおかげで、この節目を無事に迎える事ができました。

また、伝統工芸である「越前漆器」をつくり続けてきた「漆琳堂」として、2023年2月に「大本山永平寺御用達」の名誉を賜りました。

越前漆器は伝統工芸品であると同時に、日々の暮らしで使われる生活道具でもあります。

美しさと

もっとみる
毎朝のルーティン

毎朝のルーティン

道元禅師が伝えた朝のルーティン

人それぞれ自分のルーティンってありますよね。
有名なところでいうと、プロ野球選手がソックスを右足から履くとか、
毎朝カレーライスを食べるとか、ですかね。
プロスポーツ選手に限ってはゲン担ぎで行うのがルーティンかもしれないですね。
私も高校野球していた時はお尻のポケットに
決まったタオルを入れるのがルーティンだったということを
思い出しました。笑
そんなことはどうで

もっとみる
生活に座禅を取りいれてみた話。

生活に座禅を取りいれてみた話。

工藝と禅、永平寺の投稿から少し日があいてしまいましたが
これまでに経験したこと。

永平寺を訪れ、禅宗を肌で感じた次のステップとして
実際に座禅を組んでみようと思い、座布を購入した。
自分専用のMY座布だ。
自分は座禅という型や、道具などの型から入るタイプだ。
座布を今後の人生の後先に購入することは
なかなかないだろうからしっかりしたものを選んだつもりだ。

座布は黒い布で覆われていて、折り目が幾

もっとみる
永平寺をじっくり見て来た話。

永平寺をじっくり見て来た話。

コロナ禍の永平寺

永平寺の入口に立ち、ほのかな緊張感が感じられます。
背筋を伸ばさずにはいられません。

しとしと降る雨。
森の静けさと、お香の匂いに心が癒されます。

ここは通用門。
通用門は参拝者が通る、いわゆる一般観光客の入口になります。
10数段の階段を上がって門をくぐると
永平寺山内に入っていきます。

ここで拝観料500円を払います。
団体割引はありません。
つまり団体で入るような

もっとみる
いざ永平寺へ

いざ永平寺へ

静けさの中の永平寺
早く行きたい!と思っていた大本山永平寺。
いよいよ伺える日がやってきました。

永平寺は山中に忽然とあり、
車の音や町の賑やかな音は一切聞こえてきません。
下界からシャットアウトされた感じです。

背の高い杉の木がそびえるように何本も立っていて、
新緑の木々も競うように枝を広げています。
超絶のパワースポットで、運気も上がるに違いないと
感じさせる環境と佇まいです。

苔の美し

もっとみる
日常が日常でなくなったとき。

日常が日常でなくなったとき。

越前で工藝を継ぐ者

福井県鯖江市にて227年続く塗師屋に生まれ育ち、代々続く伝統工藝を受け継いだ私。
漆を塗ることが日課でしたが、
春先から続くコロナ禍でこれまでの日常が当たり前ではなくなりました。

問屋さんや小売店さんからの注文が減り
それに伴う工房スタッフの休業、自分たちの自粛生活。

先の見えない日々が続く中での見えない敵との闘いは、
社会的な動揺と、自分たちの不安な気持ちを増幅させまし

もっとみる
工藝と暮らし、禅と生きる。

工藝と暮らし、禅と生きる。

工藝と禅
「工藝」とは、
古くは人類史とも密接に関係し、
進化や環境、そして人の智慧によって磨かれ、
暮らしをより良くしていくものとしての
道具のことを指します。

一方「禅」とは、
物事の真実の姿、あり方を見極めて、
これに正しく対応していく心のはたらきを
調えることを指すそうです。

わたしたち漆琳堂は越前にあります。
同じ越前には道元禅師が開いた禅宗のひとつ
曹洞宗の大本山、永平寺があります

もっとみる