好奇心は猫を殺すとも言うが、どこまで本当の事なのだろうか。日常の延長でしかない単なる好奇心が命の危機にまで発展するなどそうあることだろうか。日常が何時の間にか非日常へと変質している、それは一見楽しげでありながら実のところとてもとても恐ろしい事象なのではないだろうか。 「この子のエロ画像ください」 発端は、これだった。投下された画像は……どことなく奇妙なものであった。 可愛らしい少女が微笑んでいる。だが既存の二次元キャラ、または有名人の画像とも違う。イラスト、には違い
直射日光が苛む。ペダルから足を降ろし、サングラスを外し周囲を見渡す。GPSは健在だ。マップも「まだ」正しく表示されている。トップとの差はどれ位だ。5000キロ。運営からはGPS情報だけが報告されてくる。つまり進路の詳細は行ってみなければ判らない。 目前には砂漠と森林が混ざり合う不可解な光景が広がっている。午前三時。夜などというものがこの地から失われてどれ程経つだろうか。遠くに見えるのは崩壊し植物に覆われた巨大建築物か。 所々ガラス状に融解した岩肌が見える。私は計器を取り
「この子のエロ画像ください」 発端は、これだった。投下された画像は……奇妙なものである。 可愛らしい少女が微笑んでいる。だが既存の二次元キャラ、または有名人の画像とも違う。イラスト、には違いない。だが背景含め質感等に違和感が付きまとう。一見手描きイラストだが写真を劣化させたような、コラージュと言うべきか?スレッドの参加者の誰もが同じように感じたらしく、投稿者へ質問が続いたがそれから回答らしい書き込みは無かった。 私はとりあえず画像を保存、そのまま掲示板で他愛ないやり
[この記事は過去に他所で書いたものの再掲載です。若干の加筆修正はされております。] バトルスピリッツブレイヴ(以下ブレイヴ)全50話。 視聴し終えるに当たり、満足と言うべきか不満と言うべきか、未だ何とも言い切れずに居る。考えを纏める意味も兼ね、とりとめも無く書いてみる事にする。結論の出る話にはならないかもしれない。 ブレイヴとは、「対話」するアニメであった。 物語の序盤は「人間対魔族」という単純な対立構造から始まり、やがて民族主義、人種差別と主人公「馬神 弾(ダ
競馬予想記事……ではないです。 競馬を趣味にしております。かれこれ20年になるでしょうか……ほとんどレジャーの感覚ですね。1日で一定額消費したら帰る、目標は晩御飯が何時もより豪華になればいいな、くらいの。 競馬といえば世間話のネタにも事欠きません。なにせ逸話、伝説が日々溜まり続けているようなモノですから、競馬はやらないけど、そういった四方山話には乗ってくる方も多いです。 で、そういった人に過去3,4人はいたと思うのですが言われるのが 「それだけの情報があるならそれ
日記、雑記的なものも書いてみようかと。 通勤時、大体ラジオがお供になっているのですが、N H KラジオでAIについて特集されていたのですがふと思ったのですね。 「AIて言っても、記録して計算して出力してるだけじゃね?」 ラジオでは日本語文章での違和感などが例として挙げられていたのですが、本質的にAIは文の「意味」などは解かっていない、と。この「意味」の部分。さて、この意味とはどういう事だ?どういう文脈で考えるべきなのか? そもそもAIは学習する、とあるけど学習とは
暴風雨が続いている。いいぞ。幾許かでも奴を弱体化できる。だが長くは保たないだろう。気象操作衛星の位置を特定されれば確実に撃墜される。 夜の闇を「光線」が走る。何に向けて放たれているのかは不明だ。 私はこの強烈な条件下を疾走している。耐光、耐熱、ステルス性の黒装束。懐には戦友の遺品でもある幾つかの護符、腰に大小の刀、それとは別に背中に(これが切り札になる…)一振りの黒刀。 山道を走る。約5キロ先、奴が居る。光の巨人。ウルトラマンなんて呼ぶ輩も居るが、そんな高尚なモノで
背から剣が引き抜かれる。男の肩に掛けていた指から力が抜け、女はそのまま崩れ落ち、やがて、絶命した。勝利した男に喜びの色は無い。 女の下に少年が駆け寄る。女は少年の姉であり、戦士であった。 祖父が破れ、両親が破れ、そして姉までも。 少年は男を睨む。その瞳は涙ぐんでいたが、それを見た男は安堵していた。 悲しみを堪えている、だがその奥底には男への確実な憎悪を読み取れたからだ。 男は持っていた剣を放ると、それは弧を描き、少年の足元に突き刺さった。 「いつか、殺しに来い」
昔々ある深宇宙超空洞にOld great SAN(以下おじ-さん)とOver Lord Saint(以下おばーさん)が住んでおりました。 おじーさんは多重積層次元耶麻に本拠をもつS・h・I・V・Aと決戦に赴き、おばーさんは輪廻転生される魂で形成される一本の流れ、通称「過輪」へ 古びた魂達を導き、洗浄するべく向かったのでした。 おばーさんが過輪で魂の安寧と解脱の祈りを捧げていると、過輪の向こう(方向があればですが)から大きな物体と言うべきか実体と虚数存在が混沌とし
山道はやがて山肌へと至り、遂には断崖を抉りぬいた酷道となり、私の行く手を阻んでいた。 足元が竦む。所々で木の板が渡してある。場合によっては竹の梯子を上り下りしなければならない。踏みしめる度にざわっとした感覚に襲われる。高い所は無理では無い。だが平気などでは決して無い。 某国の奥地、深山に私はやって来た。仕事だ。とある水場、温泉ともつかぬ勿論地図にも記載されていない”そこ”を目指している。この簡素な道は以前私自身がどうやら敷設した「らしい」。 つまり少なくとも以前私はこの