見出し画像

漫画「躁鬱裁判」で描けなかった筆者の病気とあとがき+

2022/04/29に新しく、そして久しぶりの10ページ越え漫画「躁鬱裁判」を公開しました。
https://mangahack.com/comics/13059/episodes/101203

この記事は上記漫画を描き上げた感触及び、漫画では重すぎたりして取り上げなかった、「筆者の双極性障害の例」についても紹介します。ちなみに僕は双極性障害Ⅰ型、ADHD、パニック障害を持っています。生きずらいぜ?

漫画の注ページでも述べましたが、これはあくまで「作者の双極性障害の誇張」であります。これは記しておかなければいけませんでした。一般の方が仮にこれを見て「なるほどこういう病気ね」と変に思わせてしまうと、双極性障害に対する誤解に繋がると懸念したためです。「考えすぎ」と言われるかもしませんが、精神疾患は型を押したようにその症状が現れるわけではありません。

元々のその人の性格がベースとなっているので人によって確実に違います。「ああ、擦り傷ね」とか「骨折ね」みたいな物理的な診察が無理です。結局はお医者さん側も処方薬と問診で判断するものですから。仮に僕が読者の立場で注がなければ「誤解を生みかねないよね…?」と確実に感じるという点も含めてありました

切っ掛けは漫画のあとがきに記した通りなのですが、ニコニコの漫画で双極性障害のタグがあるものが割と存在する事に驚きました。もう少し切っ掛けに関して踏み込むと、自分がこの病気を客観的に捉え、躁鬱リズムを向精神薬などで調整できるようになったのも大きいです。
以前だと「良い日」と「できない日」と「完全に不調」みたいな感覚を漠然と捉えるだけだったのですが、今年になって本質的な部分について客観視できるようになりました。

躁の時は創作もできるし猛烈に多幸感があります。僕だけか知りませんが視界も割と綺麗に見えます。やべー薬を首に打たれてるんじゃねーかな、と思う(そんな経験ない)程に精神的にバッチリです。徹夜も余裕です。逆に眠剤を飲んでも寝れない場合があります

逆に言えば向こう見ずであり、だれかれ構わず話しかけます。この状態でスケジュールの予定をバシバシ入れる事があって鬱のトリガーになり得ます。

鬱の時はまず風呂も入れない。人との会話ができない(うまく喋れる気がしない、自分が喋る事で相手の時間を奪っている、気を使わせているなど)、そしてその時の食習慣にもよりますが、楽しい気分が少ないので無理やりそれを誤魔化そうとして酒量が増えます(僕は音楽や漫画、その他創作活動で一滴でもアルコールが入ると何もできません。そしてわりと大きい「自己存在を異様に下げて考えてしまう」事。「自分は無価値だ」「みんな無理して僕の遅い歩幅に付き合ってくれている。優しい。そんなことをさせおいて何もできない自分は存在理由がない」他は、いつも優しく楽しくペットと過ごしますが、ごはんをあげたり部屋掃除は別としてスキンシップが取れない。動物と戯れる精神的余裕がない。あとは現実的な不安もあります。その不安がアリを虫眼鏡で見るがごとく倍増します。本当になかなか消えない黒い影のようです。今年二月からこの躁鬱が極端じみてきて、ニュートラルな感覚が失われてる感じがしております。

漫画の話に戻りますが、要は「自分で病気を体験して俯瞰的にそれを考察できるようになった」ので描いた以上でも以下でもありません。ただ、珍しいかもなとは思いました。

何が珍しいかと言うと、「精神疾患の状態を擬人化する」漫画は僕の見識が狭いので絶対は無いですが、おそらくないんじゃなかろうか。と思ったわけです。

例えば「はたらく細胞」など「体内物質の擬人化」はまだあるとしても、「精神的に浮かない」などという「気分と言う存在しない物体」を擬人化するのは珍しい事なんじゃないかと今回公開してみて思いました。あと、最初から闘病漫画みたいな路線にはしない予定でした。好きなキャラクターを多く描きたかったので。

とりあえず今思ったことを調子のいい今書いておきました。ちなみにこのスタンスで似たものは描きません。描くとしても実話で、実は候補が一つあります。それはおいおいここで書くか、漫画にするかどちらかになりましょう。以上。宜しければ見てください。着想含むと一月下旬からの作品です。

※追記、躁状態エピソードの記載は躁状態でタイプ、鬱状態の記載は鬱である現在追記しました。このやっかいな病気はこの循環なのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?