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日本人が転職にネガティブな理由

冒頭

「転職」と聞くと急にネガティブな発言をする方が日本人には多いように思う。「辞めない方がいいよ」「5年いると見えてくる景色が変わるよ」
「俺の若い時は~」「○○さんを置いて辞めるの?」

全て私が見聞きした言葉だ。
私が言われたこともあるし、言われている人を見たこともある。

こういった言葉は逆効果だということになぜ気付かないのか。
そもそも、社員から「会社を辞めたい」と言われた時点で詰み確定なのであるとどうして分からないのか。私は不思議でならない。

さして、私の人生、彼らの人生に恩恵を与えてくれそうもない人物がこういった引き止めを行うことが多いように感じるのは私だけだろうか。
しかも、この脅し文句で効かなかったらこれだ!と言わんばかりに給与や部署移動など、待遇を良くしようと画策してくる。

社員が辞めるという言葉を口にするときは、バケツの水が一杯になって漏れ出した言葉などではなく、バケツに穴が開き、会社に期待しなくなった時である。

入社して働くまでは分からないという地雷システム

日本企業は面接のときにこういった部分を重視する。
「前職に何年間勤めていたか」
こんなものはクソの役にも立たない。

実際に新入社員として入社した会社が外面だけめちゃくちゃ良いだけの激烈ブラック企業だったら。今や転職会議などの媒体が豊富にあるから調べようもあるかもしれないが、弁護士にお金を積めば消してくれるとも聞いたことがあるし、会社に恨みのある人間が良くないことを書いている恐れもある。

一概にネットの情報が正しいとは言えない。
だからこそ、働いてみて「あ~あブラックだったー」となる人が多発している世の中なのではないだろうか。

結局のところ日本人は自分の企業がある程度パワハラがあってそんなに給与も多く出せなくて、昇進も遅いということを理解しているくせにそれを隠し、長く働いてくれそうな我慢強い人物や全てにおいて鈍感な人物を採用し、会社に順応させようと考えるのである。

まぁちゃんとした転職エージェントに相談してみてくれ。
意外と良い会社を見つけてくれる時もある。

社員が順応するのではなく、企業が寛容になれ

話が脱線してしまったが、日本企業は自分の会社の人間が退職するという事実を嫌う。課長の評価が下がるからかもしれないし、単純に採用コストを回収して、その後も活躍してほしいからかもしれない。
私は管理職のポジションに就いたことが無いので分からないが、そんな噂を耳にすることが多いのは事実である。

そして、日本人が転職を嫌うのは、自分の会社を辞める人材を引き止めたいからではなく、自分の会社から人材が辞めるという事実を防ぎたいだけなのである。日本人らしい保守的な考え方だ。反吐が出る。

全ての会社が外資系やベンチャー企業のように退職に寛容になれとは言わないが、全ての企業は採用した社員がその会社で満足に働けるような環境を整えるくらいは手助けしてあげるくらいには優しい社会になってほしいと願うばかりだ。

だからこそ、転職とは「現職を辞める人間」が就職活動する行為であるが故に受け付ける側はいつでも「辞められる覚悟」を持って採用するべきであると私は考える。


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