見出し画像

暁の白露は雛を残しけり

白露(はくろ)仲秋
【子季語】白露の節
【解説】
二十四節気の一つ。秋分より十五日前、九月八日頃。このころに なると秋の気配が濃くなり、露けくなってくる。【きごさい季語と歳時記より】

未明のころ、鳩の巣を見ると、昨日までずっと雛につきっきりだった親ばとが、どこにもいない。さらに雛の姿も見当たらない。

さてはまた烏に襲われたかと、心を痛めていたが、明るくなるにつれてどうやら雛のみ、そこにいるのが分かった。どうやら黄色かった体毛はすっかりと茶褐色の羽根になり、保護色のように巣と一体になっていたようだった。

仕事を終え、noteを開くと、亀山こうきさんの句が目に飛び込んだ。

ああ、そうか。今日は白露だったのか。仲秋へと季節が移ろったのかと、気づいた。

だから、なのだ。

白露が、鳩をして雛を残させたのだ。

この記事が参加している募集

#私の作品紹介

96,971件

お読みくださりありがとうございます。拙いながら一生懸命書きます! サポートの輪がつながっていくように、私も誰かのサポートのために使わせていただきます!