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白杯みんなの俳句大会収集箱

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#白杯 #みんなの俳句大会#白杯みんなの俳句大会を収集して回る箱。
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#jhaiku

白の俳句道場風【第十二回】

今回はCHOPちゃんの白杯提出句を掘り下げていくよ。 CHOPちゃん CHOPちゃんは、同じ九州人で、俺の喫茶店『如水珈琲店』の名前に所縁があって立ち寄ってくれた。 ゆずちゃんつながり、そしてすみかちゃんの創作一句からの流れで、白杯も参加してくれてCanvaで投句してくれたのだ。 勘違いスマホなぞる手止めて切なし 初めの投句は、こちら。 五七七というリズム。 口に出して読んでもらうとわかるが、リズム感としてとてもよい。 五七調のリズム、七音に落としこむ上手さ、記事を

白の俳句道場風【第十一回】

今回は如月桃子ちゃんの白杯提出句を掘り下げていくよ。 如月桃子ちゃんの句はこちら。君すやり秋風そより腹ちらり 秋来ても夜は短し金曜日 星月夜風呂場に響くドビュッシー 桃子ちゃんは絵描きである。茶寮を営んでいて、俺も今はnoteからいなくなったモンちゃんの紹介で訪れたものだ。 以前、俳句は写真や絵に似ていると書いた。どこに書いたかは思い出せないが、自分の感動の一瞬を切り取り、その映像だけでいろいろな思いまで包含しているところが、なんとも似ている。 俳句は言葉によって映像

白の俳句道場風【第九回】

今日の俳句は、丸武群ちゃんの白杯提出句。 群ちゃんの俳句はこちら!旬の果物を生かした二句だ。 柿は無し何はなくとも梨ひとつ 梨を欠き鐘の音もなし柿ひとつ 並べてみてすぐに群ちゃんのコンセプトが韻を踏むことにあると分かる。同じコンセプトなので二句まとめて見ていこう。 柿は無し何はなくとも梨ひとつ 「無し」「梨」という同じ読みを重ねるとともに、柿は「な」し「な」には「な」くとも「な」しひとつ と、リズム良く並んでいて楽しい。 梨を欠き鐘の音もなし柿ひとつ こちらも同じ。

白の俳句道場風【第八回】

今日の俳句は、あおはるちゃんの白杯提出句! あおはるちゃんの句はこちら!香を焚くパソコン越しの送り盆 人肌と温め酒で自粛明け 窓越しに何処吹く風の赤蜻蛉 香を焚くパソコン越しの送り盆 「パソコン越しの」という措辞が効いた一句だね。この時事とか人の行為・心情をものすという行為は、より川柳の心待ちに近いものだ。 パソコン越しでなければならないのはなぜか、思いを巡らせる読者はやはり、感染症が頭をよぎるのではないだろうか。直接的でなくそのようなことを事物に語らせるのが非常にうま

白杯がんばりました٩( 'ω' و)㊗️アポロ

みんなの俳句大会を応援してくれたみんな ありがとうございました ヘッダーはぼくの落描きだーい ではアポロの受賞を報告します 白金賞蓑虫の百夜を吊るす一糸かな ⬆こちらのコメント欄ではしゃぎました。 ありがとう! v(。・ω・。)ィェィ♪ 紫乃賞蓑虫の百夜を吊るす一糸かな ⬆こちらのコメント欄ではしゃぎました ありがとう! v(。・ω・。)ィェィ♪ ゆず賞・金人様の子のすこやかや曼珠沙華 ⬆こちらのコメント欄では

新しき世の始まりか冬来る

【季語】立冬【子季語】冬立つ、冬に入る、冬来る、今朝の冬 白杯とともに秋も終わりを告げ、今日11月7日(日)は立冬、冬の始まりだ。 昨日の雨が上がり、少し汗ばむほどの陽気。 勤務先では、文化祭が終わった。 俺の担当は三年生なのだが、最後の文化祭を生徒たちが見事にやり遂げてくれた。 三年の舞台時間はMAX1時間のところ、直前のリハまでは1時間半近くかかっており、泣く泣く二場面分くらい削ったのだが、その辺のところもうまく修正してくれた。 評判も上々で、泣いている生徒も

白杯|アポロ特選一句(特別優秀賞)麻生ツナ子

頑張れと君もいうのか昼の月麻生ツナ子 ☆詩人・俳人。俳句ハイなクラゲ好き。 コメント欄でアポロの俳句指導を受け、のちにnote企画「俳句千本ノック」主導。 第一回みんなの俳句大会アポロ杯、 最優秀賞新人賞と銀賞をダブル受賞。 (あいされた記憶が戻る夏の空) ◎講評 頑張れと君もいうのか昼の月 結果から書くとこの句は季語「昼の月」を選択したことによって、非常に強くなった。 麻生俳句のひとつの完成形と言って良い。 朝や夜の月では、凡作になるところだ

つる私設賞『ナイス着想で賞』♪

毎度お世話になっております。 つる です。 このページ(記事)は、 note 上で開催されている 『白杯・みんなの俳句大会』 の、審査員の一人を務める私の、 個人的に表彰したい俳句を1句、 発表するものです。 審査員賞としましては、 つる賞 六句は、決まりました けれども、それ以外に 個人的にどうしても、 注目したい一句に、 つる 私設賞 『 ナイス着想で賞 』 を授与したいと思います。♪ それでは、発表です。☆ 数ある応募作品の中から、 私が個人的に採りまし

紫乃女将のお気に入り・十句

(順位なし・投稿順) 🍁 レジ締めて空の駐車場と月 🍁 味噌をとく菜箸の焦げ秋夕焼 🍁 母子ともに健やかなれと冬支度 🍁 泪枯れ弱い弱いと鈴が鳴き 🍁 響灘水面かすめる秋北斗 🍁 鈴虫と泣けない僕の夜は更けて 🍁 吾もきみとコスモスのごと肩寄せる 🍁 貴船菊軒端に咲けど野に咲かじ 🍁 けんけんぱするこゑ一つ秋暮るる 🍁 山麓の虫食い葉から覗く秋 《選句理由&講評》 レジ締めて空の駐車場と月 季語:月 レジということなので、恐らくお店の仕事を夜遅くに

準紫乃賞(私設賞)・九句

(順位なし・投稿順) 🍂 新酒注ぎ孫の写真を指でぽん 🍂 香を焚くパソコン越しの送り盆 🍂 再婚の報せにズキと星月夜 🍂 ガラス越し桂男と酌み交わす 🍂 弓引けば芝に影射す渡り鳥 🍂 空を縫い野に刺し子する赤とんぼ 🍂 名月の国わたりゆく白さかな 🍂 もう母はいないと諭す秋の月 🍂 頑張れと君もいうのか昼の月 《選句理由&講評》 新酒注ぎ孫の写真を指でぽん 季語:新酒 私はお酒が好きだ。当然、日本酒も大好き。 ここの新酒は、まず間違いなく日本酒であろ

白金賞・金賞・銀賞発表!何?豪華副賞もだと…!?【みんなの俳句大会】

お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません。 今回、御輿の上の人を務めさせていただきました白でございます。 どちら様もフィナーレを飾るこの瞬間をお待ちいただいていることと存じます。 それでは 発表します! 映えある白金賞に輝いたのはこの句! 白金賞蓑虫の百夜を吊るす一糸かな  アポロ 大きな世界を17音に閉じ込めた一句。 蓑虫が百の夜の間、宙にあることができるのは、まさにその一糸のしなやかな強さによるものに違いない。 俺のイメージでは、永久に続く無音の

白杯|アポロ賞発表会(入口)🍁関連賞まとめリンク付き🍁

みんなの俳句大会白杯参加者197名、応募総数516句より 前書き 今回の白杯に応募してくれたみんな。 白杯を盛り上げてくれたみんな。 心から感謝している。 本当にありがとう。 note投稿企画「みんなの俳句大会」が、これからもみんなによる楽しい俳句祭りであり続けますように。 🍀 アポロに近い人たちの作品が複数句、入賞している。ここであらためて書いておきたい。 「忖度なし。純粋に良い作品を選びました」無記名の投句リストで厳選したが、感性の近い作品には強く惹き付けられ

白杯選者の一人、亀山こうきの特選6句の発表(亀山賞)

 参加者197人。投句数516という、かなりの規模の俳句大会になった白杯。良い句がたくさんありました。その中から特選ということで、小生が特に気に入った句、6句を発表します。  まず516句の中から、予選ということで気になった句を片っ端から選んでいったら45句になりました。そのなかから6句に絞り込みました。かなり無茶なダイエットですが、やりきりました。勿論選びきるまで作者の名前は伏せて行いました。選ばれた人は本当におめでとうございます。そして選ばれなかった人も、そもそも選ばれ

『 つる賞六句 』、発表です☆

(ヘッダー画像は、今大会の絵師 こたつぶとんさんの画像です。) こんばんは。☆ note 上で行われております、 『白杯・みんなの俳句大会』 審査員の一人、つる です。 タイトルにありますように、 審査員賞(つる賞6句)の発表を 行いますけれども、 まずは簡単にご挨拶を させていただきます。 ☆ 前大会、 夏の大会(アポロ杯)では 一応募者として。 そして、今大会では 一応募者兼審査員として、 参加させていただきました。 夏の優秀賞の実績はあるものの、 審査