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最初で最後の手紙…Ep5(I様)

まだまだ続く
ただただ敗北感だけの毎日
無意味に過ごすと言うことは
こういうことでしょう
何かに感動し
感激し
心奪われた時間(とき)は
そんな時間(とき)は
二度と来ないだろうと
思っていました

そんな頃に
そっと私の隣に
立っていたあなた…

いつの間にか
そっと
立っていてくれましたね

私は好きになりました
本当にあなたが
好きでした
あなたを
欲しいと思いました

だから…
仕掛けたのは私です
そこから始まる
莫大な手紙の束は
私から始めたのですから

私はでも
私の感情の差が怖かった
5分でも長く一緒にいたい…と思い
けれど
1分でも早く離れたい…とも思う
私の中の
残虐さに 自分が驚く
私は
みんながほしがる貴重なおもちゃを
独り占めしたいだけ
飽きたら
捨てたいだけ

私の中には
そんな モノ が息している
それにベールをかぶせても
ほら
角度が違えば 見えたのですね

どれだけ
あなたを傷つけましたか_
あなたの心は
どうなりましたか?
もしかすると
私が傷つけていることに
気づいていませんでしたか?

あなたの「純粋」という全部に
思い切り甘えて
私は
おそらく「嘘」で塗り固めていたというのに…

あなたが私に背を向けて
そっと流している涙を
見たことは
見なかったことにしました

私を引き留める術に
なりませんでした
「辛い」と思うことが…つらい

あれから
幾年月が経ちました
どうか どうか
この世の中で
「幸せになって」という想いが
叶うのなら
他の誰でもない
あなたに
その願いが成就しますように


どこにいるのかもわからない
あなたの方を
どうぞ
私が向いて
願っていますように…