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えっ?注射!!〜(左手)ドケルバン病からのまさかの(右手)バネ指発症(5)

前回までの経過はこちらから〜

ドキドキ…ドクゥンドクゥン…
心臓の音

私の「ダメ元作戦」は
はたして
吉と出るか
凶と出るか
そのくらいの心境だった

いつもの少し長い待ち時間を経て
名前をよばれた私は
そっと診察室のドアを開けた

主治医の先生は
いつもの様子
昨日話を聞いてくださった看護師さんもいる
看護師さんも少し緊張されてるような気がする

当然のように
「左手」の診察
術後経過は良好
半年間固定していたので
手首の関節は固くなっているから
リハビリは続けましょう…とのこと

そして…

はい、今度は「右手」ね
…と言いながら
右手を
最初の頃のように
包みこんで
痛いところや
曲がらない中指とその根元の熱感
手のひらのむくみ
ゆっくり診てくださいました
あー先生は
私のレポートを見てくれたんだ
やっぱりやさしい先生だった
今日が本当の姿と思う
よかった…
本当によかった
今日は診てもらえただけで
もういい…
これだけで
ホっとしてしまった私に

先生が
言われたのが
「注射しましょうか」

「えっ???注射???」

「また手術ですね」と
言われると思っていたので
なにか始まるのは
もっと先と予定していた
今この場面と瞬間に
噂には聞いていた…
あの「注射」をするのですかーっと
ちょっと治療台の上の
右手を引きそうになる

*〜この「腱鞘炎の治療法のひとつ注射治療」については、
noterの「なおさん」の記事をご紹介させてください、なおさんくわしい記事をありがとうございます*

先生は
「どうしますか?」と
私の意思を
尊重して少し待ってくれた

そばにいる看護師さんと目が合った

「お願いします」と
覚悟を決めた

二人の看護師さんが
私が動かないように
体と右手を
がっちり支えられた

そんな…
怖いものなの
暴れたりする人がいるものなの?

そして
その注射は
確かに
痛かった

けれど
耐えられた

今までの
あの痛みの方が痛かった
あの時の痛みの方が耐えられなかった
今までの数々の痛み体験を振り返る

私はやっぱり
「痛みに敏感すぎる」のではなくて
(以前の病気の時に腹膜炎の痛みを訴え続ける私にCRPは高くないからとこうおっしゃったのは研修医の先生)

「痛みに強い」…んだと思う

先生は
注射を終わると
「大丈夫でしたか?頑張ったね」と
労わってくださった

でも
「やっぱり次は手術だね」と
私の目を覗き込みながら
囁くように
言葉にされた
少し…困ったような顔で…