小説の一覧と制作ノート
シロイが書いた小説の一覧と、制作の意図や背景についてのコメントを載せています。
作品リスト
「概念としてのハワイに行きたい」 (2023.12.27)
私が初めて書いた短編小説です。普通の小説っぽい語り口ではなく、報告書の体裁をとっていますが、このような形式はSFなどではたまに見かけますね。
人が「もう嫌だ、全部投げ出してハワイに行きたい」というときに、それが太平洋に浮かんでいる現実のハワイという土地のことなのか、理想郷としてのハワイの概念を指しているのかというのは、以前から疑問に思っていました。概念としてのハワイは、その人に固有の理想郷である以上、人の数だけハワイの概念が存在するはずです。人には人のハワイがあります。
概念上のハワイを扱った短編については、別の形式でまた続きを書いてみたいなと思っています。
おまけ:なぜ書くのか
小説を書くつもりはなかったのですが…。
2023年12月、私は最初の電子書籍の出版に向けて、執筆作業を毎日続けていました。ところが、本を1冊書くというのはすごく大変な作業で、書いても書いても終わらないのです。私はだんだん疲れてきて、全然違うものが書きたくなって、衝動的に短編小説を1本書きました。これが最初の作品である「概念としてのハワイに行きたい (2023.12.27)」です。
私は普段からあまり小説を読まない人間なので、これには驚きました。ものを書くというのは、自分の中にある既にまとまった考えを外に出す作業というより、考えるということと書くということが絡み合いながら同時に進行していくプロセスです。なので、自分でも予期していなかった文章が出てくるというか、書き上げたあとに「自分は本当はこのようなことを考えていて、つまりはこれが言いたかったのか」と気づいたりすることがあります。で、今回はそもそも書こうとも思っていなかった小説が勝手に出てきたというわけです。
私が何かを書くときの主な動機は、人間の心や社会を理解する上で、私の考えることが何かお役に立てるのではないかという気持ちです。ただ、音楽や美術が実用にならなくてもそれ自体で美しいように、それ自体で面白い文章というのもあると思っています。可能性があるなら、私もそういうものを書けるようになっていきたいです。
今後も少しずつ発表していけたらいいなと思っています。時間が足りなくて困りますが、頑張っていきたいです。
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