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スペインで外出禁止。どうして日本に帰国しないの?

Hola!
こんにちは、しりです。

今スペインは“Cuarentena”の真っただ中です。

日本で言う「外出禁止」のことなのですが、
Cuarentena(くあれんてーな)って
なんだかご存知ですか?

英語だとQuarantine=検疫、隔離、隔離期間
という意味ですが
元はイタリア語で40日を意味する
「Quarantena」から来ています。

その昔、大流行した疫病の感染拡大を防ぐために
イタリアに入港してくる船を40日間
隔離していたことが由来となっているそうです。
(参照:Wikipedia)

そのことから、
検疫目的で隔離生活のような状況のことを
期間に関わらずCuarentenaと呼ぶようなのですが

スペインでは3月中旬から
このCuarentenaが始まりました。
当初は2週間が期間として予定されていたので
「言葉通り40日くらい続いちゃったらどうしようね」
なんて言っていたものですが、
その期間は延長に延長を重ね、
今のところ8週間、つまり56日間を超える見込みです。

現在流行している
新型コロナウイルスに伴う情報について
誤った情報を書きたくないので
ざっくりとしたことしか記載しませんが

スペインの感染拡大対策は
今週に入って少しずつ緩和されてきていますが
世界でも厳しい対応をとっていると思います。

スーパーや薬局等、
生活必需品を販売するお店以外
どこも開いていません。

外でお散歩や運動、できません。
スーパーに行く際誰かと並んで歩くこと、
できません。
証明書のない通勤、できません。
(でも犬のお散歩は可能です笑)

わたしは引き籠るのが得意ですが
それでもさすがに辛いです。
外に出るのが大好きなスペイン人達は
もっと辛いんだろうなと思います。

わたしの周りの留学生や日本人たちは
みんな自国に帰ってしまいました。

自国に帰った方が
家族の近くにいることができます。

感染者数第2位のスペインにいるより
余裕のある治療を受けられるかもしれません。
多少はリスクが低いかもしれません。
(↑実証された事実ではなく、
   そういう意見の方が多かったというだけです)

わたしももちろん怖いです。
言葉のうまく通じない、
家族も長年の友人もいない
異国の地に1人でいることは
何もなくても怖さがあります。

帰国したほうがいいのかなと
何度も悩みました。

それでも
わたしはこの国を離れたくないと
思っています。

日本にいてニュースを見ていれば
他国の情報はもちろん入ってきますが
文字やコメントだけでは限界があります。

現地にいないと伝わらない深刻さがあります。
その反面、
現地にいないと伝わらない温かさもあります。

テレビからは
家の中の限られた空間で創意工夫して
楽しい時間を過ごそうと努める人たち

近隣の人たちと窓越しに歌を歌ったり
パフォーマンスを披露する人たち

窓ごしにアパートの住人の
誕生日をお祝いする近隣の人たち

子供たちを退屈させないため
道路でダンスを踊る警察の人たち

他にもたくさん
自分と周りの人を元気づけるような
心温まる映像が流れます。

毎晩8時には、医療従事者への感謝をあらわす
各バルコニーからの拍手が今も鳴り響きます。

ここでは書ききれませんが
ここではそういった、
この状況を「みんなで乗り切ろう」
という気持ちが強いように感じます。

誰とも会えませんが、
「みんな一緒にいる」
そんな気持ちになります。

だからでしょうか、
わたしは帰国せずに
この国でこの人たちと一緒に頑張りたい。

この国の決断を、リアクションを
この現地で一緒に見届けたい。
そう思っています。

なんていうのはわたしが勝手に感じているだけなので
スペイン側からしたら
いや一緒にてそもそも誰やねんお前
て感じでしょうけれども。

今後の状況によって
何がどう変化するか分かりませんが
もうちょっとこの国で生きてみようと思います。

皆さまくれぐれも身体には気をつけて、
みんなで乗り越えていきましょう。

Hasta la próxima! また次回!

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