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093 よのなかは【令和訳百人一首】

【原文】

世の中は つねにもがもな なぎさこぐ

あまの小舟の つなでかなしも

(鎌倉右大臣)


【個人的解釈】

この世はいつまでも変わらずにいてほしい。

波打ち際に沿って、漁師が漕ぐ小舟を網で引いていく様子は

すばらしいことだ。


【感想】

実際の鎌倉付近の海の見聞があることが前提にある首。

結局この景色は、今となっては見られない景色になってしまったね。

なんという皮肉。そりゃそうだ。

永遠に変わらないものの方が圧倒的に少ない世の中ですからね。

太陽ですら変わるし月も変わる海も変わる…。

変わらないものの代名詞ってなんとなく自然のものが多いイメージ。

昔から存在するってだけで、小さな変化に気付いてもらえない皆が可哀想。

自分の前髪や化粧やネイルには気付いてもらいたがるくせに!

常に美しければ、変わらなくても変わってもどちらでも良いと、そんな気持ちです。

太陽も月も海も、前髪も化粧もネイルも。


【令和に言い換え】

今がいつまでも変わらなければいい。

この海の風景があまりにも綺麗すぎるから。


【備忘録】

・もがもな:~であったらなあ。願望。

・なぎさ:波打ち際。

・つなで:陸から船を引く綱。

・かなし:すばらしい。心惹かれる。

・つねに:永久に。


【自己評価】

★★☆☆☆

そんなことより、M-1準決勝でソワソワしすぎている。

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