親の見栄っぱりに、わがまま、その子供として流され続けた人生・前編

うさです。30代、ぎり昭和生まれ。

結婚して、自分の人生振り返ると色々面倒なことが多かったなって思い、気持ちと考えをまとめるためにnoteつけることにしました。


私の実家は、田舎で飲食店を経営していました。

お寿司屋さん。

当時、祖父が開いた寿司屋で雇っていた職人さんに、父は20歳の時に弟子入りをしました。25歳の時に卒業し、職人さんから店を託されました。

26歳で農家の母と結婚。

嫁いだ母は、姑と義理妹と一緒に店を手伝うことになります。(私は絶対そんなところに嫁ぎたくないけど) 

味方は父だけ。周りに知り合いもいません。 

挙句には姑がお店の売上を管理し、自分たちが働いているのに2人で月1万円のお給料しか渡されなかったそうです。(流石に父が抗議して1万円生活は無くなったようですが…)

しばらくして、私が生まれ、その私を見て姑は

「この子は知恵遅れだね。」

と、言う。勿論、母は激怒。嫁をタダのようなお金で働かせて、孫を産んだら知恵遅れって、、祖母強すぎ。おー怖い。

お店の定休日は月曜日だけ。

当時の田舎に保育園はありません。母はお寿司の配達から帰ってくると、当時、店と住居が一体になっていた寝室に私を見に行っての繰り返しだったそう。

しばらくして

両親は私が9歳になると進学塾に連れて行き、「お前は地元の中学ではなく私立の学校に行くんだ。だから勉強しなさい。」と言われる。

私は受験したいとは一切言っていない。両親に煽られて、まんまとお受験ルートに乗せられてしまった。受験させるんだ!と思っている両親に、私は勇気がなくて受験したくないといえなかった。

学校の勉強は遅れていなかったし、勉強は嫌いではなかったけど、この塾選びがまずかった。
生徒に合わせて細かくレベル分けされておらず、3年生は1クラスだけ。

当然、出来る子・出来ない子で差が出て、勿論私は出来ない子。
学校の勉強は嫌いじゃなかったのに、勉強しても塾では一番ビリだからどんどん自尊心が無くなり、ついには塾のクラス内で「あいつはバカだ」と言われ、いじめられる始末。

学校生活でも特定の子に無視され始め、不登校にはならずとも辛かったと思う。だって3年生・4年生の記憶が殆どないのだから。

そんな私に2人のヒーローが現れた。

*塾で5年生の時に入ってきたMちゃん。
スポーツ万能で勉強もできて、明るくて何でもハッキリ言う子。

*学校で5年生のクラス替えで隣の席になったAちゃん。面識が無いはずなのに、「わたし、うさの事知ってる!よろしくね!^_^」と、言ってくれた。Aちゃんもハッキリ言う子で曲がったことが嫌い、明るくて男子も女子も関係なく仲良く出来る子。

5年生の時、Mちゃん・Aちゃん、この2人に出会えて私は大きく変わることができた。

入塾してきたMちゃんは分け隔てなく付き合うので、次第にクラスの雰囲気も良くなり、誰も私をいじめなくなった。何でもハッキリ言うMちゃんに、クラスを牛耳っていた女子も勝てなかったのだ。

小学校生活もクラス替えとAちゃんのおかげで雰囲気がガラリと変わった。新しいクラスはとにかくみんな仲がいい。遊ぶ時も男子・女子は関係ない。クラス内で特定のグループは作らず、遊べる人集まれー!と言って毎日集まっていた。

その集まりをまとめていたのはAちゃん。持ち前の明るさとハッキリした物言いでクラスの雰囲気を明るくしてくれた。

そう、この2人のヒーローの共通点。

「明るく、相手にはハッキリと物事を言う」

私には絶対にないものだった。
私も2人みたいになりたい。
少しでもみんなを明るくしたい。

そう思うようになっていった。

でもそんな楽しい生活もすぐに終わってしまう。

「中学受験」が始まるからだ。

中学受験を受ける子はクラスで2〜3人ぐらい。
5年生なんてもう遊んでいられない時期になる。

帰りの通学時間だけが唯一遊べる時間。わざと遠回してみんなで帰った。
塾のいじめに殆ど精神を割いてしまった為か、気がついたら、とにかく勉強嫌いになってしまっていた。そんな私を見て親は必死になる。お店のお客さんには受験するって言ってるのに、受からなかったらメンツがない。

ある日、親に第一志望の学校へ行こうと言われた。

面談したのは教頭先生。
親がお土産を渡して、「よろしくお願いします」と言う。

私はとにかく居心地が悪くて、早く帰りたかった。

さて1年後、6年生になり試験の日を迎える。
当然、勉強なんて身につかなかったから、テストもほぼ何もわからなかった。面接もささっと終わった。
わずか12歳で人生終わったと思った。親の期待にも応えられず、弱い自分にも勝てず、帰りに大泣きして帰ったのを覚えてる。帰り道にファミレスで食べたオムライスは完食したけど。(どんな時も食欲だけはある。)

二週間後、結果発表の日。

学校から帰ってからの私の第一声は「どうせ受かってないんだから」だった。

そして親から衝撃の一言を言われる。

「でもね、教頭先生が入ってから頑張ればいいって言ってたよ。」

は?
教頭先生ってあの面談した人が?
テストほとんどわかってなかった私に合格をくれたの?
どういうこと?

昔、ワイドショーではよく裏口入学の話を取り上げていたので私もハッキリとわかった。

これ、裏口入学じゃん。って。
生徒が欲しい学校、入学させたいために金を積む親、利害関係が一致。

4月になり、私は私立中学に入学した。

当たり前だけど、友達には絶対言えなかった。私、裏口入学だよって。

後に友達に聞かされる。
「知ってる?前にいた教頭先生、何人も裏口入学させてたのバレて、辞めさせられたんだよ。」って。