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話題になってる生成AI「NotebookLM」を、デジタルマーケティングでどう活用するか考えてみた

こんにちは、白道(しらみち)です!

先ごろ、Googleから「NotebookLM」の日本語版がリリースされましたね。このサービスは、ChatGPTやGeminiといった汎用型のオープンな生成AIサービスとはちょっと性格の異なった特化型のクローズドな生成AIサービスです。

こちらで資料データを用意しておくと、それらを参照してスピーディにいろいろなタスク処理をしてくれるツールなんです。

私も使い始めたばかりですが、使い方によってはすごい力を発揮するツールになる印象を持ちました!実際に試してみてわかったことを共有したいと思います。

そもそも、NotebookLM(ノートブック・エル・エム)って何?

NotebookLM(ノートブック・エル・エム)は、Googleが開発した大規模言語モデルである「Gemini 1.5 pro」が搭載されている新たな生成AIサービスです。前もって資料データをアップロードしておけばその中身を瞬時に理解し、こちらの要望に対してスピーディかつ的確に回答してくれます。

参照させることができる資料データとしては、Googleドライブもしくはパソコンに保存しているPDFやスライド、テキストデータ、あるいはWebページのURLを指定することもできます。

ちなみに、参照データの上限としては1ソースにつき50万語以内、ソース数としては49ソースまで大丈夫なようです。そして現在(2024年6月14日)はまだ試験運用中ということで、無料で利用することができます。


https://notebooklm.google/

他の生成AIサービス(ChatGPT・Gemini・Claude)とは何が違うのか?

さて、このNotebookLMですが、汎用型の生成AIとは具体的にどこが違うのか?

ここ最近で爆発的に普及が進んでいる、ChatGPT(OpenAI)、Gemini(Google)、Claude(Anthropic)などのいわゆる「生成AI」は、主にはインターネット上の公開データをもとにトレーニングされています。これらのオープンな生成AIサービスは幅広い情報をかき集めることで、その情報をもととして独自の解釈をしたり新たなものを創り出す、生み出すことに優れていると感じています。

対して、NotebookLMは、すでにこちらで用意しておいた資料データを参照元とすることで、その限定された情報範囲においてスピーディかつ精度高く、テキスト情報の要約や、データ分析、あるいは判断・評価をすることができそう。

例えば、シンクタンクの膨大な市場分析資料を要約したり、数百ページにわたるマニュアルから必要な部分だけ抽出したり、いくつかWebページを選択してそれらの共通する情報を集めたりなど、情報元をコントロールしたいときには使えそうです。

実際に自分でも、「NotebookLM」をいろいろ使ってみました

ということで、わたくし白道も実際にNotebookLMを触ってみました。

まずは初期登録してみる

最初に、NotebookLMのサイト(https://notebooklm.google/)を開いたら、「Try NotebookLM」をクリックして登録します。初期設定は簡単なので、すぐに利用できました。

次に、New Notebookを作る

するとダッシュボード画面が表示されますので、真ん中左寄りにある「+新しいノートブック」をクリックすると、NotebookLMからどのような資料データファイルをアップロードするかを尋ねてきます。

NotebookLM 制作画面

参照する資料データをアップロードする

次に、データソースをどれにするかの選択を求められます。アップロードできるのは、以下の5種類です。CSVファイルがアップロードできないのが残念なところですね。一方で、Webサイトの「URL」を入力すればそのページの情報をデータソースとして引用できるのはとても便利です。

  • ドライブ

  • PDF

  • テキストファイル

  • コピーされたテキスト

  • ウェブサイト

NotebookLM アップロード画面

ここまでで準備万端

基本的にはこれだけでOK。あとはチェックボックスを入れ外しすることでデータソースを選択したりができます。ここまでで準備万端です。

デジタルマーケティングで、NotebookLMが使えるか試してみる

登録が済んだら次は、わたくし白道のお仕事であるデジタルマーケティング分野ではどのような使い道があるでしょうか。実用に耐え得るものなのかを知りたく、さらにちょっと試してみました。

ブログ用の記事コンテンツを作成する

まずは、デジタルマーケティングでは施策としてよく作成することが多い、「記事コンテンツ」を作成したりできるのか。

もちろん、ChatGPTや、Gemini、Claudeなどでもテキスト文章を生成するのは得意ですよね。でも、しっかりとプロンプトで制御しないと時には信憑性の高くない文献を引用してしまうこともあります。そのため、これらの生成AIでなんらかのコンテンツを作成する際には、人間によるチェックが必須ですよね。

一方で、「NotebookLM」の方はそういった心配はあまりなさそうです。もちろんまったくノーチェックでは心配ですが、参照させる資料データ自体が間違っていなければ、ある意味では想定の範囲内でコンテンツを生成してくれます。

以下は、「デジタルマーケティングとは」というブログ用の記事コンテンツを作成する際に、いくつか参考になるページURLや、PDF資料をソースデータにしたうえで文章を生成してみた例です。ドラフトを作成するときなどに使えそうです。

例:検索窓
例:NotebookLMに反映

一方で、資料データを用意するのが面倒なのでとりあえず記事コンテンツのドラフト版を作成して、その後に人間によって手直しするつもりであれば、オープンな生成AIの方が向いていると言えますね。

調査資料・レポートをもとに疑問に答える

次に、政府が一般に公開している最新の「中小企業白書」や「ものづくり白書」などの調査資料PDFデータをアップロードして、それらに関わる質問をいろいろしてみました。するとスピーディにこれらの膨大な資料をもとにして回答を戻してくれたので、こういった資料をもとに迅速にレスポンスを返すのには向いているようです。大量の論文なんかを要約させたりとかも良いかもですね。

PDFアップロード後の質問例

操作マニュアルからポイントを抜き出す

同様に、「操作マニュアル」などの冊子データPDFなんかも要約させるには向いてそうです。ページ数の多い資料なんかからほしい部分だけ抜き出して説明してもらったりもできます。

ソースデータを元にした出力例

一方で、GoogleAnalytics(GA4)の1年間くらいのデータをPDF化して分析してもらおうと思ったのですが、こちらは上手くいきませんでした。むしろ、ChatGPTのような汎用タイプの生成AIのほうがある程度は分析してくれたので、こちらは使い分けもしくは工夫次第でNotebookeLMでもできるのかも知れませんね。

まとめ

NotebookLMは、オープンな生成AIとはまったく使い方が違ってきますが、工夫次第でビジネスマンの生産性を向上させる強力なツールになると感じました。各種のドキュメント・図面・画像などを事前に用意しておいて、クローズドな環境でスピーディに学習させてそこから要約したりなんらかの判断をしたりするには非常に便利です。

まだ試験段階のツールではありますが、自社の置かれた状況がわかる情報さえアップロードできれば、今後の事業方針やマーケティング戦略を考案するための参考意見だって提供してくれることが期待できます。

将来的に、GoogleAnalytics(GA4)や、LookerStudioなんかとデータ連携できたらと、夢も広がりますね!

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