見出し画像

巡り逢いShippioへ。貿易DXのカスタマーサクセスとして業界変革の暁を見る

Shippioの田中 暁大(タナカ アキヒロ)です。2023年3月1日から日本初のデジタルフォワーダーであるShippioにカスタマーサクセスマネージャーとしてJoinしました。今回はShippioに入社して1ヶ月の私の目から、貿易DXにチャレンジするスタートアップがどの様に見えているか、包み隠さずお伝えできればと思っています。私にとってShippioは自分のこれまでのキャリアの延長線上にあり、必然的に辿り着いた企業だなと勝手に思っているのと、これからやりたいことがたくさん頭に浮かんでいるので、Shippioを知っていただくという意味においても是非ご覧いただけると嬉しいです。

Shippio入社時

私のキャリア

まずは、自己紹介がてら私のこれまでの歩みをご紹介します。

学生時代

私は学生時代、地元新潟の長岡工業高等専門学校で5年間土木を学び、3年次編入学で神戸大学の農学研究科へ移った後、農業土木を大学院修士課程まで4年間学びました。当時は水文学という水循環を取扱う分野の研究をしており、雨が降って地中に浸透し、河川へ流れてまた雨雲にという構造をモデル化して、将来の気候変動で農業用水がどう増減するのかという解析をしていました。この頃から関西が気に入ってしまい、現在も神戸で生活しています。

ウェザーニューズ時代

水の研究に携わっていたこともあり、大学院卒業後、世界最大の民間気象情報会社であるウェザーニューズに就職しました。元々エンジニアを志していたのですが、配属でなんと営業に笑。それ以来キャリアはずっとフロント畑を歩んでいます。
最も印象深かったのが2年間四国の担当となった際に出会った、愛媛県今治市に多く所在する愛媛船主(シップオーナー)との接点です。愛媛船主は北欧、ギリシャ、香港と並び世界4大船主の一つ。家族経営の会社も少なくありません。一隻高いと100億円もする船を30人くらいの会社が数十隻、多いと100隻以上所有しているというビジネスのスケール感に圧倒されたこと、また、進水式に参加して、今出航した船が、これからオーストラアリアへ鉄鉱石を積みに向かうというロマンに惹かれました。これが海運・物流業界との初めての接点です。ちなみに、ウェザーニューズは海運領域ではブランドのある企業で、世界の海運会社にウェザールーティングという安全で経済的な船の航路推薦を行うサービスを提供しており、世界で通用するサービスの一端を垣間見たのも貴重な経験でした。

ユーザベース時代

前職も刺激的な仕事でしたが、オペレーションだけではなく経営にも携わりたいと思ったこと、愛媛船主のように小さくてもグローバルで競争する企業を経営的な視点から支援する手段がないか、そう思い辿り着いたのがユーザベースの経済情報プラットフォームSPEEDAでした。SPEEDAは企業分析や業界分析を民主化するツールで、ここでは証券会社や銀行、コンサルティング企業へのサポートから、企業の経営企画や新規事業開発部門の方々、最後の2年間は技術戦略や研究開発部門の方々へ、SPEEDAが市場に浸透するとともに、対象となるお客さんを広げながら導入とサポートに携わっていました。最後の2年程はフィールドセールスからカスタマーサクセスチームリーダーとして役割を移し、「カスタマーサクセスとは」という問いと向き合い出したのもSPEEDA時代です。
また、think beyondという新規事業コンペも2020年頃に開催され、そこでLanesという船舶投資判断の意思決定支援ツールを起案し、最終選考まで進みましたが、残念ながら敗退してしまいました。ただ、この時の経験からLanesという海運情報発信メディアを設立し、現在まで運営を続けています。これがShippioとの縁にも繋がっていきます。

Shippioとの出会い

私は2022年2月頃からLanesの運営を開始したのですが、程なくして、ShippioのメンバーにTwitterアカウントをフォローされるようになりました。夏頃、偶然にもShippioの関本さんとお話しする機会があり、そこから何度か他の社員の皆さんとも接点を持つ様になり、具体的に自分のキャリアとの重なりを感じていきます。そこから何度かShippioメンバーとカジュアルな面談の場を重ね、2023年の3月、満を持してShippioのクルーになりました。

入社して1ヶ月の私からみるShippio

と、私のキャリアの話がだいぶ長くなってしまいましたが、入社して1ヶ月が経った今、一言で表すと「ワクワクが止まらない!!」という状況です。掛け値なしでそう思っています。その背景はプロダクトが成長していき、お客さんへど真ん中のバリューを提供する姿が鮮明に描けるからに他なりません。その理由はここまで長々と記してきた私のキャリアとの二つの共通点にあります。

船の動きを価値にする

まず一つ目の共通点は「船」です。Shippioが2023年1月にリリースしたAny CargoというShippio初のSaaSサービスを、思いを同じくするお客様数社にご利用いただいています。お客様の貨物を運ぶ船の動きを可視化できることが、お客様にとっての価値に繋がっています。
そして、この船の動きをコンテンツ化していたのが私のウェザーニューズ時代の経験とリンクしました。グローバルプロダクトとして様々な付加価値創造をしていた経験が、Shippioのお客様にも還元できるイメージを、かなり解像度高く持てています。
また、私はその船が運ぶ物の動きが経済情報そのものだと思っており、物の動きを起点にビジネスチャンスを見つけられると考えています。これもShippioを通じていずれ形にできる「価値」であると確信していると共に、経済メディアNewsPicksで「データから読む、国際物流と経済の深い関係」と題して毎週記事を寄稿して、ビジネスパーソンの方々にその一端を感じていただけるよう発信をしています。

物流から経営課題にチャレンジする

そして二つ目の共通点は、Shippioの取り扱う物流の最適化がお客様にとっての「経営課題」であるということです。昨今叫ばれるサプライチェーンの強靭化はビジネス継続の中でも重要なトピックスになりますし、物流コストの低減と在庫の最適化として財務面でもインパクトをもたらす、経営視点においても重要なファクターとなります。この視点はSPEEDAで様々な日本の製造業、経営企画部の方々と議論していく中で学んできたことであり、Shippioは企業経営にも食い込んでいけると併せて確信しています。
この二つの追求は一朝一夕では形にならないテーマであり、だからこそ追いかける価値があるテーマであると思っています。ただ、そんな難しいテーマに、いちスタートアップが本当に挑めるのか。これをご覧いただいている皆さんにはそう映るかもしれません。ただ、Shippoに入ってみて、そんな不安も払拭される心強い味方がいます。

疑いのない頼れるプロダクトチーム

現在PMF中のAny Cargoでは、カスタマーサクセスがプロダクトチームの一部として活動しています。これは初期のお客様のフィードバックを迅速にプロダクトチームへフィードバックし、改善検討の土台へ挙げるためです。このプロダクトチームが本当に強くて心強い。業界や顧客解像度が抜群に高く、サービスの価値をシンプルに言語化しており、磨き込まれたコンセプトになっているので、お客さんとの期待値のすり合わせがしやすく、フィードバックも取りやすいです。

CPO森

CPOの森さん(@yasumori)は、本気で貿易業界をトランスフォームさせるという想いと熱量を持った私のボスです。Microsoft OfficeのPMマネージャーをされていた稀有な経験の持ち主で本当に学ぶことが多いです。特に私が森さんを尊敬してやまない理由は、自分自身が学び続ける姿勢を誰よりも持っていることです。
(森についての詳しい記事はクライス&カンパニーさんによる「顧客課題を解決していくことに、どれだけ夢中になれるか。Shippioが向き合う貿易業界は、まさにそれが堪能できる場。」をご覧ください)

Product Design Director西藤

Product Design Directorの西藤さん(@K_Nishito)は、「ShippioといえばUX!」のイメージを私にインストールしてくれた憧れの存在です。プロダクトだけでなくカスタマーサクセスとして顧客体験を高度化させるために西藤さんから知見をもらっています。

このチームでなら、Shippio独自のカスタマーサクセスが作れると確信しています。

Shippioと共に、新しい貿易業務の形を模索するお客様

目下で磨き込んでいるShippioが提供したい価値を受け取り、かつ極めてアーリーなフェーズのサービスに賛同いただいているお客様も熱い方々ばかりです。Shippioのサービスを広く社内へ展開していきたいというお言葉をいただくのは1社や2社ではありません。あるお客様の声をお伝えします。
これまで、貿易実務は担当者毎に完全に分かれており、その人が休むと誰もその案件のサポートができない(ある例と記載していますが、これ自体は貿易実務の中ではあるあるの課題です)という状況だったのが、Any Cargoで全ての案件を可視化することにより、その人が休みの場合でも、これまでの経緯を把握して代理で業務が回るといった価値を提供できています。これは実務をされているご本人の働き方にも大きな影響を及ぼしており、これまで多少体調が悪くても稼働しなければいけなかったところが、そうでない場合でも有給休暇が自由に取れる様になったという具体的な業務改善に繋がっています。

Shippioカスタマーサクセスのこれからのチャレンジ

今のShippioがどのように見えているか、そして私のワクワクを感じ取っていただけたところで、私がカスタマーサクセスチームをどうしていきたいかについても触れさせてください。

カスタマードリブンサクセス

顧客主導のカスタマーサクセス。これはUXが優れているサービスだからこそ掲げられるコンセプトだと思っています。先ほどの事例のように、具体的な顧客ペインにアプローチできているからこそ、お客様自身が能動的にShippioを社内に展開したいと思う気持ちを最大限エンゲージする支援をCSとして強化していきます。これを達成するためには、常に形だけではなく本質的な価値の追求が必要になりますし、常に顧客要望を抽象化して捉え、貿易業務のあるべき姿を提示し続ける必要があると思っています。CSとしては価値を言語化し続けて、お客様及びプロダクトチームと協奏することに注力していきたいです。(Howの話はまた追って公開できるように頑張ります。)

チームファースト

お客様のオペレーションを効率化するツールを提供する我々の働き方が、マンパワーに頼っていたり、クオリティーにバラツキがあってしまったら本末転倒です。お客様に提供する価値を最大化するためにも、チームの成長を最大化するコンセプトを掲げたいと思っています。立ち上げ時期はある程度領域横断的に幅広くボールを拾っていく必要がありますが、1年ほどでチームとしての組織体制を構築し、即応業務とプランニング業務の切り分けとそれぞれのプロフェッショナリズムを磨いていきたいです。具体的に始めていることとして、足元の固定したオペレーション業務はSOP(Standard Operating Procedures)に落とし込んでいき、誰でも一定のアウトプットが出せる形にしながら、ワークしているオペレーションと不要なオペレーションを見える化して常に意味ある仕事ができるように最適化しています。また、こういったオペレーションを作ることができるか、更にオペレーションより抽象度の高くなる戦略戦術を描けるかという点でメンバーのスキルを計り、高めていくという設計にも役立てていきたいと思っています。

経営課題解決

お客様に提供する価値は、プロダクト提供価値とCS提供価値の2つがあると思っています。新たな課題の仮説立てと検証はまずCSの価値提供から始め、その後プロダクトへ昇華していきたいと思っていますが、ShippioのCSとしてはお客様の経営課題にチャレンジしていきます。今の資本主義や株式会社としての企業形態を鑑みると、結局のところ投資対効果やリソースの最適活用が最大の成果になるので、在庫回転率やその先にあるROIC等、財務指標として測れる価値をゴールに設定して成果を出していきます。

最後に

Shippioではカスタマーサクセスとしてご活躍いただける方を募集しています。人生において何を仕事にするのか決めるのは容易なことではありませんが、人々の生活に直結する貿易や物流領域に賭けるのは悪くないと思います。それを新しい価値を生み出すスタートアップのShippioでご一緒できるのであれば尚更です。この記事を読んでいただいて少しでも関心を持っていただければ嬉しいです。

カジュアル面談はこちらから:コンサルティングセールス(リーダー候補)

※本求人の所属元はカスタマーサクセスですが、求人上は適切な役割期待としてコンサルティングセールスと記載しています

また、まずはメッセージでやりとりすることを希望される方は、私のTwitter(@uptheriver0604)、YOUTRUSTLinkedIn等からお気軽にご連絡ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?