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選考前から業界に興味を持っていた社員は1割未満。社員の7割が非ドメイン出身である貿易スタートアップの選考体験の工夫

はじめまして、Shippio HRの小野寺ひびき(@logipiyo)です。
Shippioは貿易業界のIX(Industrial Transformation)を目指す、シリーズBのスタートアップです。

私は2020年12月に1人目の採用担当として入社し、現在までエンジニア〜ビジネス職の採用や採用広報を担当しています。
Shippioに入社する前は人材×ITのベンチャー企業で新卒採用をしていました。

今回HERPさん主催のブログリレー「候補者と企業のより良いコミュニケーション」に参加させていただくにあたり、Shippioが非ドメイン出身の方に興味を持っていただくための課題や、それを解決するために設計した候補者体験を整理してご紹介します。

Shippioが取り組んでいる貿易/国際物流は、候補者の方にとっては「馴染みがない」「難しくてよくわからない」「業界知識がないと活躍できなさそう」と思われることが少なくないです。

そのため業界出身者ばかりが在籍していると思われがちですが、実はShippioの社員のうち約7割が非ドメイン出身者です。
(SaaS系ベンチャー企業、外資IT、コンサル、金融等の業界からの転職者が多いです。もちろん業界のプロフェッショナルも数多く活躍しています)

さらに非ドメイン出身者のうち、「Shippioのカジュアル面談や選考を受ける前から、貿易/国際物流業界に興味を持っていた」という人は1割未満でした。(入社後アンケートより)

つまり、もともと業界の専門知識がなかったどころか、業界への興味すらなかった、という人たちと採用活動を通じて出会い、仲間になってもらっていることが大半です。
これはShippioの採用の特徴だと感じているのでこのテーマで記事を書かせていただくことにしました。

以下のような方にとって少しでも意味のある記事になると良いなと思っています。

・Vertical系サービスのHRの方など、非ドメイン出身の方から興味を持ってもらうことが難しいと感じている、ドメイン知識がある人材以外の採用に苦戦されている方
・今までの自分の経験を生かして、全く新しい業界・産業で働いてみたいと思っている方


どうやって貿易/国際物流業界の経験がない方に興味をもってもらうのか

直近で、非ドメイン出身の社員に対するアンケートを実施し、入社理由などをヒアリングしてみました。その結果を参考にしながら、当社の取り組みを紹介していきます。

取り組み① 自分たちが向き合っている課題の社会的インパクトやマーケットの伸び代を知ってもらう


入社後アンケート結果から分かった、非ドメイン出身者の転職活動の軸は、以下のような内容が挙げられていました。

・日本の社会課題をどう解決するか(それが国にとってインパクトがあるかどうか)
・日本経済にインパクト起こせそうなスタートアップ
・グローバルで戦うポテンシャルのある事業

このような軸を持っている人たちに対して、カジュアル面談や選考を通じて以下のような情報をお伝えしています。

・貿易/国際物流業界の構造、課題、社会的影響
・業界の動向(既存プレイヤーのマーケットシェア、国内コンテナ取扱量の推移)
・一般紙で取り上げられている国際物流や貿易が関わるニュース
・海外のデジタルフォワーダーの先行事例(事業展開や資金調達など)

カジュアル面談資料の抜粋①

例えば、最近食料品の値上げや半導体不足などが日常的にニュースになっていますが、それらの問題が起きている背景には、国際物流が大きく関わっていることなどもご紹介します。

候補者の方に、貿易/国際物流が日常生活に影響をもたらしている実感と、市場のポテンシャルを具体的に理解していただけるよう、カジュアル面談〜オファー後まで色々なメンバーから、業界についての情報をインプットさせていただいています。

この様な取り組みの結果、最終的に入社したメンバーは、「日本経済および、社会をよくするための手段の一つとして、貿易業界の課題解決は大切そうだな。」という思考を経た上で意思決定をしていることが多かったです。

取り組み② 選考で出会うあらゆる社員の自然体の熱量を共有する


貿易/国際物流のスペシャリストではない、もともと貿易/国際物流に興味を持っていたわけではない、という面々がなぜShippioにきたのかというと、このような理由を挙げてくれました。

・経営陣(CEO佐藤・COO土屋)の熱量に圧倒された
・選考中に会った社員の熱量が熱く、一緒に業界を変えていけたらよいなと思った
・経営者や顧客との接点が多いセールスだけでなく、プロダクト開発チームの熱量も非常に高く、社内全体でグロースする意気込みや姿勢を感じた

COO室とプロダクトチームで行っているリリースノート朗読会の様子。Slackのスレッドでは職種問わずたくさんのメンバーが待望の新機能についてコメントをしていました

以上の通り、経営陣や各チームメンバーの「熱量」が大きく影響していました。

これは、面談や面接を担当するメンバーが自然体でやっていることですが、あらゆるメンバーが同じビジョンや熱量をもっていることを知っていただくことが重要だと考えています。
経営陣に限らず、色々な職種・役割のメンバーが熱中しているということは、業界の課題解決は面白いってことなんじゃないか。自分も業界のことをもっと知りたい。と選考を通じて興味を持ち始めていただけることが多いです。

取り組み③ ドメイン知識がないと活躍できないのでは・・・という不安の払拭


社内資料やドメインエキスパートからのインプットの機会など、社内で用意している入社後のドメイン知識のキャッチアップの仕方についても事前にお伝えすることで、「知識がないと活躍できないのでは・・・」という不安を解消していただけるようにしています。

新メンバー用に全社共有やチームごとに用意しているコンテンツを事前にご覧いただくこともあります。
こちらのテーマについては、以前PdMの立石が書いたnoteにわかりやすくまとめているので、ご興味がある方はご覧ください。
Shippioに入社したらドメイン知識の宝庫で圧倒的に解像度高くキャッチアップできた話

引き続き試行錯誤中:そもそも非ドメイン出身の方との出会いの場をどうやって作るのか

これは今のShippioのビジネス職採用における課題です。

現状では、採用のパートナーとなるエージェントさんのお力を多大にお借りしながら、また転職媒体で積極的にスカウトを送ることで色々な方にお会いしています。
つまり、「エージェントさんから紹介を受けるまで / スカウトメッセージを受け取るまで」
Shippioのことを知らなかった人や、貿易/国際物流業界に注目していなかったという人が大多数です。

(自社の知名度が低い中で、日頃強力なご支援をいただいているエージェントさんには本当に感謝しており、これからも一緒にさまざまな取り組みをさせていただきたいと思っております!)

今後は、「個人的に貿易業界のIXに注目をしていて情報収集をしていたらShippioに辿り着いた」という方を増やせるような活動を増やしていく必要があります。

そのため、広報活動や、共通する課題を持っているスタートアップ企業との共催イベントなどにこれから注力していく予定です。

最後に


貿易業界だけでなく、他にも非常に社会性が高くダイナミックな業界に参入されているスタートアップがたくさんあります。
各社のカジュアル面談や選考を通して、今までチャレンジしたことがなかった業界に飛び込んでみようと思うような方が増えていくことで、日本経済の底上げや社会課題の解決が加速していくことにつながると考えています!

HERPさん、改めてこのような機会をいただきありがとうございました!
前回のGaudiy山本さんによる「採用活動の前提を疑う「3つの問い」からCX(候補者体験)について考えてみた。」は広い視野で自社の候補者体験を見直すことができる、とても勉強になる記事でした!
次回はYOUTRUSTかどまいさんの記事です!お楽しみに〜

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また、記事を読んで「うちも近しい課題がある!」と思われたHR/採用の方がいらっしゃればぜひ情報交換をさせてください!


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