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海鮮 【詩】
こんな時代になっても
空腹は止むことがない
悲しみをぎっしり詰め込んで
市場に運ばれる海鮮たち
中継の倉庫で
天日干しの米に出会った
(僕にも海を食べさせてほしい)
揺られているうちに鯛になる
鯵になる かますになる
重量オーバーしていると
レフェリーに言われても出ばっていく
いい具合に引き締まった骨と白身
(僕にも海を食べさせてほしい)
海岸線でおどる血潮には
謎のエネルギーが凝縮しているから
この世界を燃やしてみないか
もういい波が来ているから
(噛めば噛むほど味が出る)
排他的経済水域はすぐそこに
塩辛い領海侵犯
大型トラックは発狂し
海藻をぶち撒けながら走り去る
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