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永久発電機 【詩/現代詩】
〈人類の希望〉
を見学したのは
九歳のとき
街に聖火が灯された
あの日のことを
作文に書いた
ロシアの文豪たちが
匍匐前進する
迷彩服をいっぱいに着込んで
酸っぱい沼を進む
パン工場の方向から焼けた匂いがする
銅のさびしさが
骨身に沁みる
(僕らはゴジラみたいに吠える)
十字のマークを貼りつけた
八本足のロボット
開かずの扉を開けると
オガクズのにおいがする
見なかったことにしたい魚が
壺の底を這いまわっていた
哺乳瓶が溶けていくのが見えた
(僕らはゴジラみたいによろよろ歩く)
街に聖火が灯された日の記録を
ノートに書き留めた
(先生、書けたよ)
どうやら
燃焼が止まらなくなっている
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