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それはとてつもなく愚かに見えた 【詩/寓話】

やあ どうも

有名な動物はみんな集まったね

では はじめます
ケーレンの体操はじめます

(はは トンマなやつ)

何かいいましたか

(いいえ いいえ)

オイチ 二 サン びりびりびり
さん しー 五の ぶるぶるぶる

みんな うまくなりましたね
とくにパツリタヌキさん
あなたの動き サイコーです

ではもう一度いきませう

オイチ 二 サン ぐわぐわぐわ
さん シの ゴー ぼわぼわぼわ

(先生 負荷が掛かりすぎています)

そうですか 自分のペースで
気持ちよくなるていどに動かすのです

おいち にい さあん ゴボゴボゴボ

あなた 血を吐いてますよ

(僕はゲンカイに挑戦するのです)

あなたの心意気はよしとします
加点しておきますね
でも他の皆さんは自分のペースでいきましょう

サン らー ターン ぐるぐるぐる

(先生 めまいがします)

がんばって
ここを乗りきれば
ゴブリンのハチミツをご馳走します

すると 動物たちの目の色が変わり
今までになく真剣に
ケーレンの強度が増していく

スー ラー たーん ドリル ドリル
どー りゅう ブーン どびゅん どびゅん

    ✳︎ ✳︎

動物たちの姿は一見して
とても愚かに見えました けれどもそれは
万巻の書物を読んでも辿りつけない
宇宙の根源
タオに通じる奥義でもあったのです
それは表向き とてつもなく愚かに見えました

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