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渚にて 【詩/現代詩】

さいはての渚に
人名が流れつく
時おり

アウレリャーノとか
アレクセイとか
ヤマダとか

流木は
僕の睫毛を
かすめていき
雪もよい
ハンムラビの呪いが
流れつく

軍服が

鍋が

矢尻が

いろいろな破片が

ケータとか
ドリアンとか
ウントウとか

に混じって

流れつき
切り取られた岬
腐敗した林檎の果肉から
剥がれ落ちている
ゼリー状の
文字

サカモト
モディリアニ
イズディハール

いろいろな人名が
浮かんでは消える

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