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【海外暮らし】紅茶といえば〇〇?


紅茶が無形文化遺産!?

突然ですが、紅茶をよく飲む国といえば、どこの国を一番最初に想像しますか?
イギリスやフランスなど、ヨーロッパのイメージが多いのではないでしょうか。特にイギリスはアフタヌーンティーという文化もある通り、確かに紅茶の文化は根付いています。私は以前、イギリスのお隣の国・アイルランドにホームステイをしていた時期もあったのですが、アイルランドでも紅茶の文化が強くあり、食事の後は必ずホストマザーが紅茶とお菓子を出してくれる、大好きなひとときでした。

そんな紅茶文化ですが、実はここトルコでは、紅茶が無形文化遺産に登録されています。そう、トルコ人にとって紅茶はなくてはならない存在なんです!そしてその消費量は、イギリスを抜きなんと世界第1位!

そんなトルコの意外な紅茶文化について今日はお話ししたいと思います。

トルコの紅茶とそのつくり方

トルコでは紅茶をçay(チャイ)と呼びます。チャイというと、日本だとインド式のミルクたっぷりのチャイを想像する方も多いと思いますが、トルコでは何も混ぜていないブラックティーをチャイと言います。何も混ぜていないと言ったのですが、正確に言うと、お湯と混ぜています。紅茶のお湯割り、と言ってもいいかもしれません。紅茶のお湯割りってどういうこと?と思うかもしれませんが、文字通り、紅茶とお湯を別々の容器で沸かし、グラスに注ぐ際に混ぜる、というもの。

チャイダンルックと呼ばれるチャイをお湯を沸かす2段式のポッド

この2段式のポッドを使って、下段にお湯、上段に紅茶を沸かしていきます。
手順はこちら。

①下段にたっぷり水を入れ、お湯を沸かす。
②下段のお湯が沸いたら、そのお湯を上段に移し替え、そこに茶葉を入れる。
③下段に再び水を加え、沸かす。
④下段のお湯が沸いたら、上段と下段のポッドを同時に持ち上げ、チャイグラスに注ぐ。

あれ、2段のあるのに同時に沸かせないんだ・・・と思った方。そうなんです。笑
多分下段の湯気で沸かせないことはないと思いますが、私の周りにいるトルコ人はみんなこの方法でチャイをつくっています。日本人の感覚からすると効率悪!と思いますよね。(私だけ?笑)ですが、上段で茶葉をゆっくりと蒸留することで、チャイ独特の苦くて深みのある味に仕上がります。お湯で割るので、濃さが調節できるのも特徴。砂糖を入れて飲むのが好きなトルコ人もたまにいます。
(余談ですが、トルコでは紅茶だけではなく、トルコならではの味わいのコーヒーの文化もあります。こちらはまた今度。)

とにかく飲む、そしてしゃべるトルコ人

トルコで生活していると、その消費量や無形文化遺産になった理由にうなずきます。まず、うちの旦那はトルコ人の中でも特にチャイ大好き。水のように1日中飲んでいます。そして街中でもみんなチャイ飲んでるー!病院やスーパー商店などでは、休憩に入るのか、チャイを持ってうれしそうに歩いてる病院の先生や店員さんをよくみかけます。レジ脇にチャイが置いてあることもしばしば。そして道端ではチャイをしばくおっちゃんがたくさんいます。日本のコンビニのような感覚で、数歩歩くとチャイが飲めるカフェがたくさんあります。これもまたびっくりなのですが、カフェ文化もトルコが発祥と言われているんです。

なぜこんなに紅茶の文化が発達しているのかなと考えたのですが、おそらくトルコのおしゃべり好きな国民性や歴史が背景にあるのかな、と思います。歴史的な背景は改めて勉強したいのですが、とにかくトルコ人はおしゃべり大好き!親戚や家族がよく集まり、半日チャイとお菓子を楽しみながらおしゃべりを楽しむ、なんてこともよくあります。丁度先日、いとこのお家にお邪魔した時のスケジュールがこちら。

15:00〜18:00 チャイとお皿いっぱいのお菓子
19:00〜20:00 夕飯
20:00〜23:00 チャイとお皿いっぱいのお菓子



といった具合に、本当によく飲み、よく食べ、よく話します。いつも家族のお家にいくと文字通りお腹がはち切れそうになって帰宅します。笑 でもチャイもお菓子もご飯も美味しいからつい食べちゃうんですよね。よくトルコ人の男性のお腹がぽっこりと出ているのも、これが理由かもしれません。旦那の友人は〝Turkish muscle〟(トルコ人の筋肉)だよ、と笑っていました。笑

道端やスーパー、バスの中など、いたるところでおしゃべりが始まることも少なくないです。良く言うとお世話好き、悪く言うとお節介な国民性なので、聞いていないことでも色々教えてくれたり、助けてくれるので、1つ質問すると100くらいで返ってくるのです。最初は不慣れでしたが、パブリックな場所で知らない人と気さくに話せる文化が今は大好きです。そしてチャイは、ほっと一息つくドリンク、というだけではなく、コミュニケーションの大切なツールの1つなんです。

さあ、紅茶を淹れましょう

ここまで読んでくださった人は、紅茶、飲みたくなったんじゃないでしょうか?、疲れた時にほっと一息、誰かとおしゃべりしたい時のきっかけづくりに、ぜひ紅茶やお茶を沸かしてみてくださいね。




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