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芸能事務所のメンタルヘルス教育と予防・ケアの充実を。

やや感情的な文章になりますが、お許しください…
気持ちの沈んでる方は、無理に読まないでくださいね。

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ガムシャラに戦っていたあの頃、
その姿を見ながら
「私の努力じゃ、まだまだ足りない。
もっと頑張らなきゃ…」
と思わせてくれた方々が
次々と旅立ってしまう……

悲しいを通り越して、現実味が全くない。

だけど、黙ってるのも限界になってきた。
————

私は、あの独特で不条理な世界で沢山傷付いて、
そして、逃げた(逃げれた)から、
だから、彼らのニュースを聞き流すことが
どうしても難しい。

もちろん、
自分のストーリーと一体化させてる訳ではなくて
彼らに何があったか、どんな苦しみがあったかは、
彼らにしかわからない。

それは、もちろん、そう。

でも、大手事務所に所属されている
俳優さんが次々とこういうことになっていて、
会社としての取り組みは
どのようにされているのか
正直、甚だ疑問。

私は事件の被害者になっても
事務所が守ってくれなかった…
っていう経験がある。
事務所内でも事務所外でも
ハラスメントを受けた経験もある。

「私は売れてないから、こういう扱いを受けるんだ」って
当時思ってたけど、
言うまでもなく、売れてる、売れてないは関係ない。

人として尊重されてないっていうことは
心に大きな傷をつけることを、身をもって学んだ時期でもあった。

事務所は、大黒柱である彼らのケアを
どこまでやっていたのか?

変化をどこまでキャッチできていたのか?
彼らは、精神科の受診はしていたのか?

有名人が、精神科受診する場合、
一般人と同じ待ち合い室で待てるわけないんだから、
きちんと有名人にも対応してる医療機関に
繋げられていたのか?

医師や心理士と会えていたのか?
または、会社でのストレスチェックや
産業医による面談はできていたのか?

彼らは演じるプロだから
自分の苦しみを隠すのが上手かもしれないけど、

酒量が増えたとか、
いつもよりハイテンションだとか、
いつもより攻撃的だとか、
おかしいな…っていうサインが
少なくても0ではなかったと思う。

それを甘く見ていたか、
気付かないフリをしていたか
どこか人任せだったのではないでしょうか?

特に、このコロナ禍で不安も増してる時期に
小まめな声がけはできていたのでしょうか?

ここ数年で、芸能界も随分変わってきたと思うけど、私は、一般企業では当たり前のことが、
芸能界では全然通らないってことを経験しているから、どうしても疑問に思ってしまう。

東京の芸能事務所に所属していた者として、
(仙台で所属していた事務所は良心的でした。)
臨床心理士として、
この状況は非常に危機感と憤りを覚えています。

自死にしても、薬物にしても、問題行動にしても、
共通するのは、心の問題が絡んでるということ。

業界全体で、もっとメンタルヘルスの意識を高く持たないと絶対にダメです。

何故なら、アーティストというのは
元々の精神のパワーが、とてつもないから。

だから、あんなに素晴らしい表現が出来るわけで、人々を感動させることができるわけです。

それは、裏を返すとどういうことかというと
それくらい、バランスを崩しやすいということ。

もっと言うと、
悪くなる時は、
めちゃくちゃ悪くなる可能性が高いし、
自己破壊的になりやすいってことです。

その辺、彼らをお預かりしている事務所の人間は
肝に銘じないといけない。

とりあえず、心理状態についてのアンケートを
所属タレント全員に実施して
(または医師が心理士が全員面接して)

マネージャーの聞き取りして、
(もちろん社員のメンタルも大事。)

危険性高いと考えられる人は、

医療機関に繋げる、
カウンセリングに繋げる
といった対応をとる必要があると思います。

必要ならば、お給料を保証した上で、病休を。

(↑これらは、どれも一般企業では当たり前のこと。)

この悲しい出来事を
一時的なものとして終わらせるのではなく、
会社として、業界全体として変わらないと
また、続いてしまいます。

当然、元々のパーソナリティや
人間関係、家族関係、生育歴、
その他さまざまな要因が重なっている訳で
事務所が、業界が悪いんだ、
という話をしたいのでは決してありません。

ただ、予防の観点から言うと
会社が大きな役割を担っているのは明白でしょう。

管理する側の人間は、
きちんと悪い方にも目を向けてほしい。
そこから逃げないで欲しいと思います。

あまりに悲しいニュースが続くので、
文字にさせてもらいました。

最後に…
どうか、ここ数ヶ月で旅立ってしまった
美しい魂たちが
安らかで平穏な世界で微笑むことができるよう、心から祈っています。

沢山の素晴らしい作品を、ありがとうございます。


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