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合格通知が来たら? 海外大学院の入学準備 ―オンラインで海外大学院に行こう! マガジン #41

こんにちは。
岸 志帆莉です。

このマガジンでは、「オンラインで海外の大学院に行く」というテーマで定期的に情報をお届けしています。

先日から実践編として、「私も一歩を踏み出したい!」という皆さんにお役立ていただけるような内容をお届けしています。今日は大学院から合格通知が届いてから入学するまでの流れについてお話ししていきます。


オンライン留学がいよいよスタート

出願からしばらく経つと、各大学から結果の通知が届きはじめます。合格通知が届いたら、晴れてオンライン留学の日々のはじまりです! どんな日々が待ち受けているのでしょうか。期待と不安が入り交じりますね。

ここからは入学までの流れについて見ていきましょう。オンラインゆえにイメージしづらいところもあるかもしれませんが、現地留学に比べてむしろ手続きはシンプルなので安心してください。ビザの手配も必要ありませんし、現地の住まいや保険などの心配もありません。詳しい手続きは大学によって異なりますが、皆さんがイメージを膨らませるうえでの一助となるよう、一般的な流れをご紹介します。

合格通知(オファー)が来たら

さて、出願先から合格通知(オファー)が届きました。「やった~~!!」と飛び上がって喜びたい気持ちですよね。すごくよくわかります。でも喜ぶのは少しだけ待って、オファーの内容を念のため確認してみましょう。

海外大学のオファーには、おもに二つの種類があります。

・無条件合格(unconditional offer)
・条件つき合格(conditional offer)

無条件合格とは文字通り、追加条件なしに合格という意味です。注意したいのはもう一方です。「条件つき合格」、つまり追加の条件をクリアすることで入学が認められるということです。

日本の大学に補欠合格というシステムがありますが、海外大学の「条件つき合格」はこれとは少し性格が異なります。定員が埋まらなかったときに繰り上げ合格になるという意味ではなく、あなた自身に課された追加条件をクリアすることで入学が認められるという意味です。つまり相対評価ではなく絶対評価です。

たとえば英語のスコアが足りなければ英語コースの受講を求められます。職務経験が足りないと判断されたら、それに関連する授業の履修が求められたりします。期日までに条件をクリアできないとオファーは失効します。

条件付き合格を受け入れるかどうかはあなた次第です。条件をクリアできるまでにかかる期間や予算等を慎重に見積もり、無理のない判断をしてくださいね。

入学準備を進める

進学先が決まったら、いよいよ入学の準備を進めていきます。

大学側に入学の意思を伝えると、手続きについて案内が来ます。早めに目を通し、必要な手続きを確認しましょう。しばらく待っても情報が送られてこないときは、こちらからフォローアップしてみましょう。海外だと日本では起こらないようなミスやトラブルが起こり得ます。待ちの姿勢でいると思わぬトラブルに見舞われることもあります。日本に暮らしていても海外の教育機関で学ぶのだという意識を持って先回りの行動を心がけましょう。大学によっては新入生向けのハンドブックを用意してくれていることもあります。

とくにオリエンテーションに関する情報は早めに確認しましょう。大学によってはオンラインか現地参加かを選べる場合があります。現地で受けたい場合、航空券や滞在先などの手配が必要です。家族や職場との調整も含め、余裕をもって進めていきましょう。

学習に向けて自宅の環境を整える

さらにこの期間を使って自宅の環境を見直してみてはいかがでしょうか。いざ学習がはじまるとそこはあなたの教室になります。学習に適した環境になるよう、少し手を加えてみてもいいかもしれません。下記の記事などを参考にしてみてください。

とくにIT環境は早めに確認しておきたいところです。学習がはじまるとなかなかまとまった時間が取れなくなります。このタイミングを活用して必要な部分はアップデートしておきましょう。

お子さんがいらっしゃる方は、お子さんのケアについても考えてみてはいかがでしょうか。年齢が小さいほど、親の様子が変わったときに敏感になりがちです。言葉を理解できる年齢なら、パパやママが新しい勉強をはじめることを伝えてみてはいかがでしょうか。親自身が新たなことに挑戦する姿を見せることは、お子さんにとって素晴らしい教育となります。パパやママがチャレンジする姿を通して、学ぶよろこびをお子さんに伝えてあげてください。

お世話になった方々への感謝を忘れずに

出願にあたりお世話になった方々へも、このタイミングで報告と御礼を伝えておきましょう。合格までの道のりをサポートしてくれた家族や友人、推薦者になってくださった上司や恩師、情報を提供してくれた人々など――。報告とともに感謝を伝えることで、これからはじまる大学院生活も応援してもらえるはずです。

オリエンテーション参加時にやっておきたいこと

入学手続きが完了したら、オリエンテーションはもう目の前です。オンライン留学の日々がいよいよスタートします。オリエンテーションに参加するときに心がけておきたいことをいくつかお伝えします。

わからないことはオリエンテーションで解消しよう

まず今の段階で不安や疑問に思うことがあれば、オリエンテーションですべて解消しましょう。

―こんな情報がほしいときはどこに相談すればいい?
―こんなトラブルがあったときはどうすれば?

大学からの連絡事項を読んでもわからないことは出てきます。そんなときは積極的に質問しましょう。「こんなことを聞いていいのかな?」ということはありません。

クラスメイトとの交流を大切に

またこの機会にできるだけクラスメイトと交流しておくことをおすすめします。本マガジンでも繰り返しお伝えしてきたとおり、クラスメイトは大学院生活をともに過ごす大切な仲間です。とくに同じ年に入学した人々は会社でいえば同期のようなものです。最初の段階で交流を深められたら、その後の学習において大きな支えになるはずです。

先生方や事務局とも接点を持っておく

先生や事務局の方々とも早めに接点を持っておくことをおすすめします。とくに修士論文を指導していただく先生には大学院生活を通してお世話になります。早いタイミングであいさつと自己紹介をしておきましょう。

ほかにも大学にはあなたの学習をサポートしてくれるさまざまな施設があります。図書館、アカデミックライティングセンター、ITサポート、カウンセリングサービスなど――。将来使うかどうかはさておき、気になるものがあれば早い段階で試しに一度利用してみることをおすすめします。そうすることで本当に必要になったときにスムーズに利用できます。

ちなみにこれら施設を利用するにあたり、オンライン受講生だからといって遠慮する必要はまったくありません。その大学のれっきとした学生なのですから、施設やサポートを利用する権利は等しく与えられています。必要なサポートはためらわずに活用しましょう。

ちなみに下の記事では、私自身がオリエンテーションに参加したときのエピソードを振り返っています。

大学の施設や周辺環境にも親しんでおく(現地に行く場合)

最後に、幸運にもオリエンテーションなどで現地に行くチャンスを得られた場合は、大学のキャンパスや周囲の環境に親しんでおくことをおすすめします。そこはこれからあなたの母校となる場所です。キャンパス内を散策したり、食堂や図書館などの施設にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。キャンパスにはその大学の歴史や文化が息づいています。その空気を胸に吸い込み、その大学の学生としてひとときでも過ごせたら、かけがえのない思い出となることでしょう。

よりよい大学院生活を送るには、最初の準備が肝心です。今日お伝えしたことを中心に、万全の状態でスタートを切ってくださいね。

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