見出し画像

「オンラインで大学院に行く」という選択肢にたどり着くまで ―オンラインで海外大学院に行こう! マガジン #17

こんにちは。
岸 志帆莉です。

このマガジンでは、「オンラインで海外の大学院に行く」というテーマで定期的に情報をお届けしています。

前回は私が教育を学ぶことにした経緯をお話ししました。今日はそこから私が「オンラインで大学院に行く」という選択肢にたどり着くまでを振り返ってみます。

前回の記事はこちら:

どうやって学ぶか?

教育を学ぶという目標が明確になったら、あとは行動あるのみです。最初に考えたのは「どうやって学ぶか」ということです。

というのも、教育学といっても広すぎてどこから手をつければいいのか分かりません。これまで必要なことはだいたい本から学んできましたが、手当たり次第に本を読みあさるだけでは効率が悪いし、知識に偏りが出てしまうかもしれません。

そこで思いついたのが学校に通うということでした。すなわち大学の教育学部に入り直すということです。大学なら指定のカリキュラムに従って体系的に学べそう。自分で道筋を立てる必要もないし、効率的かもしれない。そしていくつかの大学のカリキュラムを取り寄せて見ているうちに、あることを感じました。「さすがに大学一年生からやり直す必要はないかも」ということです。

というのも学士課程(とくに1~2年生)は一般教養系の科目が多く、専門に直結しない授業も取っていく必要があります。すでに4年制大学を卒業している私の場合、そこからやり直す必要はないだろうと思いました。

教育に関わる授業だけを効率よく取れる方法はないのかな。しかも社会人としてすでに現場にいるわけだから、より専門的なレベルの学習ができるといいんだけど……。

そんな選択肢を探すなかでたどり着いたのが大学院でした。大学院なら短い期間でより専門的な学習ができるし、修士号という上位の学位も得られます。修士号が得られたらひとつの専門性として社会にも認められ、キャリアにも有利に働くかもしれません。

「よし、大学院に行こう!」

こうして大学院に行くことを決めました。

条件に合う大学院が見つからない?

しかし、大学院に行くと決めたところで新たなハードルが立ちはだかりました。それは通学というハードルです。

平日の日中は仕事があるため、全日制の大学には通えません。仕事のために大学院に通うわけですから、もちろん退職という選択肢もありません。夜間は残業や出張で家を空けることもあります。週末もイベントが入ったりして休日出勤になることがあります。一週間を見通してみて、決まった時間をコミットすることが難しいことに気づきました。

― 通学せずに学べる選択肢はないのかな……。

そこで目をつけたのが通信制の大学院でした。通信制なら自分のペースで学習を進められるかもしれない。そう思って通信制の大学院についてリサーチをはじめたのですが、すぐに困難にぶちあたりました。2013年当時、私が調べた限りでは、条件に合うプログラムを国内に見つけることができなかったのです。

― じゃあオンラインならどうだろう?

当時、eラーニングが少しずつ注目を集めはじめていました。早速リサーチしてみましたが、残念ながらeラーニングで自分の条件に合う選択肢も当時は見つけることができませんでした。

(やっぱり、社会人が大学院に進むなんて夢のまた夢なのかな……)

袋小路に入りかけたとき、どこからともなく天啓のように声がささやきかけてきました。

― 海外ならどう?

当時、マサチューセッツ工科大学が「MOOCs」と呼ばれる無料オンライン講座を開発して話題を呼んでいました。海外ならなにか選択肢が見つかるかもしれない……。おもむろにスマートフォンを取り出し、Googleの検索ボックスにいくつか単語を入力してみました。

オンラインで、海外の大学に通う?

「Online」、「Education」、「Masters」……。検索ボタンを押した瞬間、膨大な数の検索結果がヒットしてきました。

英語で検索しただけで、こんなに大量の情報が出てくるなんて……!

これはうれしい衝撃でした。オンラインコースに関する情報がこれでもかというほど出てきました。なかでも目を引いたのが、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)というイギリスの大学のオンライン修士課程でした。

通信制の大学は以前から知っていましたが、オンラインという選択肢は盲点でした。しかし考えてみれば、往復テキストがデジタルになるだけで本質は変わらないのかもしれない。通信教育自体は歴史のある学習方法で、看護などさまざまな分野で昔から活用されていることは知っていました。自分のように仕事を持ちながら学びたい人にとってはいい選択肢かもしれない――。しかもオンラインとはいえ海外の大学で学べるなんて、考えてみればすごいことです。思い返せば学生時代に留学をしてみたいと思っていたこともありました。大学時代にその目標が叶うことはありませんでしたが、オンラインで今から挑戦できるなら夢があります。

さらに教育に関心を持つ身として、最新のオンライン教育にも興味がありました。学生という立場で最新のオンライン教育を体験できたら、すごく面白いことになるんじゃないか――。
 
「学生として、最新のオンライン教育を体験してみたい!」

こうしてオンラインで海外の大学院を目指す方向性が固まりました。

次回は私が大学院を選ぶうえでこだわった5つのポイントについてお話しします。

*********************************
このたび、私のnoteで連載してきた「オンラインで海外大学院に行こう!」マガジンが書籍になりました。

この本では、マガジンからの選りすぐりの記事に加え、新たな書き下ろしコンテンツやワークシート等を豊富に追加しています。皆さまの行動を全力で後押しする内容へとパワーアップしていますので、よろしければチェックしてみてください。
*********************************

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?