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おろか、おろそか。 空想を文字に変換するようになり、僕は重なりあったいくつかの世界に存在…
君からの手紙にすぐに返事をするのは躊躇われ、ペンを執り、つらつらと書いては消してを繰り返…
灰になって熱はゆく 消えた炎はまだ流れない さまよう涙はあふれない 明日が終わって 昨日がは…
ブルーライトの海にダイブして肉体から解放される 拡散した僕は青のすべてとともにあり 凝集…
熱を帯びた内側の襞は裏返し、傷を負った鎧の下で吐き出す言葉は面汚し 朝が来る 弓…
草を編んで宙にうかべる 向かい風か 追い風か 草を編んで風に浮かべる 蔦は絡み 花は千切れ …
君は躊躇なく階段を駆けおりる。 薄汚く薄暗いその階段、地下道はあそこへ続いている。けれど君はそんなことは知らない。 踊り場で折り返し、さらに深く地上から遠退き、これ以上降りることができなくなってふと顔をあげる。そして傍らにあるATMで現金を下ろす。 なぜ金を下ろすかって? そこにATMがあるからだ。それ以外の理由なんて必要ない。君はそれをポケットにいれる。 目の前には川が流れている。見上げるとわずかな世界の切れ間に☆が瞬いている。 聞こえてくる笛は風の音、陽気な
「――死んだ?」 「やはり、誰でも動揺するのね」 ■■■は以前と変わらず鼻に皺をよせ、…
最近運動をはじめた。食事も気をつけたいけれど、家族の好みにあわせると偏ってしまう。 …
フェイスブックを開くと一年前の投稿が表示された。写真の藤棚は山の麓にある公園で撮影した…
図書館に行くと借りるつもりのない本まで借りてしまう。というのが図書館の醍醐味。上の段か…
朝起きて、スマホを開いて、布団のなかでコロナ情報をチェックする。いつ頃からかそんな習慣…
午後五時。雨上がりの青空。風は冷たい。 一月は行く、二月は逃げる、三月は去るというけれど、四月は疾風のごとく目の前を通り過ぎていってしまった。あと十日もすれば立夏だ。 車を走らせるその横で、学生服の群れがぞろぞろと歩道をすすんでいた。「密」と浮かぶ。その波が途切れるのを待ってドラッグストアの駐車場に入った。 マスク売り場は空っぽ。目薬を手にレジに向かい、ビニールカーテンの奥に見えるのは以前と変わらない光景。目を凝らしても見えないものがある。ウィルスとか、人のきもちとか