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shioといいます。 書きたいことを書き散らかすための場所です。その時なんとなく感じた…

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shioといいます。 書きたいことを書き散らかすための場所です。その時なんとなく感じた想いを自分の言葉で忘れずに取っておくための場所です。だから文章としては支離滅裂かも。 好きなものを好きなときに書きます。

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やさしいコーヒー

コーヒーを回すとしゅうしゅう、と音がする。そんなことを考えていたら、とっても優しい気持ちになった。布団に囲まれパジャマで本を読む、ここが私の城。牙城。ここを攻め落とせば簡単に死ぬ。でも、この瞬間に殺されるのなら、多分私はどこまでも飾らず私のままで死んでいける。よく言う表現なら「等身大の私」なんて表現かもしれない。等身大っていう感覚は、縮小と拡大の概念がないと通じないんだろうか?生憎、私は人間を縮小拡大するという感覚がないので、この表現はあまり好きではない。私の言葉で表すとした

    • にぶくてまるい、つよい、くつ

      通勤途中に見た、赤い靴底のヒール。 靴の裏が赤い、黒いパンプス。 強い女の象徴なんて言われる、赤と黒のツートンカラー。 そのはずなのに、ヒールは低い。靴の色も、鈍くてまるい、黒。 誰かを踏みつけるような、誰かの上に立つためのような、細くて鋭利なツヤツヤの黒ヒールではなく、鈍くてまるい、靴。 エスカレーターで目の前に立つ女性はどんな人なのか、勝手に想像してしまう。 きっと彼女も、赤と黒のヒールを履きこなす女性に憧れて、このヒールを買ったのだ。検索窓に並ぶ「赤 黒 ヒール」「かわ

      • 人間分子結合=科学博物館のきろく

        小さいものはやっぱりかわいい。 そして今もしたたかに生きていることを含め、とてもかわいい。 おおきな恐竜は絶滅したけれど、目に見えない細菌は今でも生きている。 宇宙はでかくて広くて、やっぱりでかいから、きっと私たち人間はとてもとても小さくて、かわいい。 矮小な存在への偏愛。弱い存在への、愛。 ここにいる人間が、宇宙なんて馬鹿でかい規模から見れば、小さく、か弱い存在であることを思うと愛おしい。 科学博物館の中にいてすら、顔を寄せて、手を繋いで、唇が今にもくっつきそうな距離

        • 【2023.4.17】塩日記

          日記を書くのは初めてで、どこまで続くかわかりません。 ただ、私がしたいことは、自分の言葉で何もかも残しておきたいということ。自分の言葉で表現することを諦めない自分でいたい、そんな思いです。それから、今日書いたこと、明日書いたこと、明後日書いたこと。それが軌跡となって残っていたら面白いなと。それだけの理由です。 後は、単純に書くことで文章能力を上げたかったというのもありますね。 それから、私、実はタイピングも好きで。パソコンのキーボードを打っている瞬間って無心になれる気がしませ

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        やさしいコーヒー

          言い訳と信仰

          私の言葉にも、どこかには嘘が混じっていて、思ってないことも書いていたりする。でも、今この言葉が生まれたことには意味があると思いたい。もし読んでくれる人がいるのなら、こんな言葉を信用しないで。 でも、なんかそうか、そういう感じなのねとフィーリングで感じるくらいなら、ちょうどいいかもしれない。 ティーブレイクには少し重い、晩御飯には少し軽すぎる。だから、お菓子を用意して。きっと、ちょっとお高めの缶に入ったクッキーがいい。それからいい香りのアップルティー。紅茶が嫌いならコーヒーでも

          言い訳と信仰

          救い

          私はあなたの孤独を、理解できない。 あなたも私の孤独を、理解できない。 でも、だからこそ必死で伝えているのであって、本当の意味で相手の孤独を理解できるなら、人間はそもそも孤独にはならない。 人間の本質は孤独。 人間の本質は孤独。 寂しい言葉だけれども、誰もが孤独で、その孤独は結局誰もわからない、誰にも伝わらない。 みんなが孤独を抱えて生きている。 生きている全員が孤独で、それを分け合うことはついにできない。 そんなことが、一番やさしい気がする土曜日の午後4時。

          嘘とことば

          【嘘とことば】 我が物顔で何かを語る人の言葉が、語っている人の本心なんだけれども、言葉にしている時点で、どこか不完全で、どこか実際の心から離れていて、時には気づかない程度の嘘が混じっていて、この人もそこに悩んでいたり、あとから気づいてみたり、そんなことがあるのだろうと考えると、人間は、愛しい。

          嘘とことば

          猫がコタツで丸くなるような幸福論

          暖かい布団にくるまって、何もせず、ただ本を読む時間が、きっと私の幸福です。そして、この行為に時間を見出していないことが、何より幸福な気がしています。 何も生み出さないし、何もしていないけれど、とろとろと溶けてしまいそうなこの瞬間をきっと幸福と呼ぶんだと思う。わからないけど。このまま死ぬのはまだ早いけれど、この瞬間に死んだら、最後は本を読んでいたことになるわけです。いいなぁ、それ。私っぽい。非常に私らしい。〇〇らしいとか〇〇っぽいとか、そういう言葉は好きではないですけれど、でも

          猫がコタツで丸くなるような幸福論

          コンソメスープ

          本を読むと、時間が経つのが早い。体感10分。実際2時間。まずい。 ただこの瞬間、この世は楽園だ。 生きている意味とかそんな重いことではなくて、今この瞬間、私という存在が果てしなく薄くなって、空気と馴染んでいくみたいなそんな感覚。とろとろ溶けた、やさしいお粥。ポトフの中のじゃがいもが溶けてしまうような、世界とか空気とか地球とか宇宙とか、そういうものと、溶けて境がなくなるような、境がなくなるからこそ、ここで存在していいような。とにかく穏やかな、春の日差しより、ひだまりで聴くどこか

          コンソメスープ

          夜道、パンプス、緑色の宝石

          パンプスを脱いで片手に持ちながら、ストッキングで田舎の夜道を歩く夢を叶えてみた。やっぱりエモかった。エモいって言葉に対してとやかく言う人がいるけど、エモいって言葉が一番広い。言葉にならない言葉を表すのに、一番手頃で、わかりやすくて、ちょっとキャッチーで、ちょうどいい。面と向かって説明するとなんか重いし、恥ずかしいから。大切な瞬間ほど、人に渡したくないものでしょう。エモいって言えば、それとなく良かったことと、なんかコイツの胸に刺さったんだなってことが伝わって、なんかいい。小説に

          夜道、パンプス、緑色の宝石

          池袋、赤い柱のメトロポリタン

          ガタンガタンガタンガタンコツコツコッコッ。 階段の上から来た女性が平成を生きているみたいな格好で走っていた。ボーダーのTシャツは中学生2年生までおしゃれだと思っていた。最近また見るようになったから、お洒落の流行は繰り返す。 エスカレーターで地上階に到着して、チン!という音がしそうな勢いで飛び降りる。広がった空と高いビル。都会は空が青くない。白く霞んで、青みがかった灰色だ。それでも空は球体で、真昼のプラネタリウムみたい。 ビジネスマンの群れ。離れて歩いていても、群れは群れ。群像

          池袋、赤い柱のメトロポリタン