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注文してもビールがなかなか出てこない店に行列ができる訳


広島に普通のビールを
ものすごく美味しく
飲むことが出来る
『ビールスタンド』が
あるそうです。

店で出てくるのは
きわめて普通の
アサヒの生ビール。

営業時間は17時から
19時までのわずか2時間。

三代にわたって
ビールの注ぎ方にこだわり、
『ビール好き』を
うならせてきた酒販店です。

ビールが飲める場所は
店の奥にあるビールサーバー。

『つまみ』はなく
ひとり2杯までしか注文できない。

くわえて、
注文してから5分以上待たされる。

なのに、他県からのお客さんが
殺到するほどの大人気店。

ビールファンは飲むと、
思わず『おおっ』と
歓喜の声をあげてしまうそうです。

『ビールって、こんなに美味かったのか!』

ビールの注ぎ方だけで
味を変えてしまうのです。
通常、ビールは注文してから
1秒でも早く出てこないと
イライラするもの。

ただ、その店にやって来る
お客さんにとっては、
注文してからビールが
出てくるまでの5分間は
期待が膨らみ続ける貴重な時間。


スピードや効率が求めれる時代に
あえてお客さんに
『待つ楽しみ』を与えている。

『効率的』『便利』だけでなく、
『非効率』『不便』にも
人は集まっているようです。

撮った写真をすぐに見ることが
出来ずに、翌日にしか
見ることが出来ない
アプリが大人気だそうです。

昔のフィルム写真のように
すぐには見れないという
『不便さ』が
若者にはすごく新鮮みたいです。

人間は過去、日常生活の中での
『大変さ』を解消するために
便利さを求めてきました。

実際、便利になると
面白いことに
今度は『不便さ』を
求めはじめます。

人間って、本当、わがままで
『ないものねだり』の繰り返し。

これからは、人がこだわらない
ところに、こだわったり、
お客さんにあえて、
『不便』を与えることの中にも
大きなチャンスが隠れているのかも
しれませんね。

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