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他人と比べない生き方

◎妹の話


先日、妹から2か月ぶりに連絡がきた。
私の教えたダイエット方法で自身も10キロやせたという。
体調も良くなったという。とても嬉しかった。

そして少し心境が変わったのか、

「こだわりをなくすよう努力している」


とのことだった。
ここ10数年、春と秋に連絡があるときは何もしていないのに
「死ね」とか「お前なんか消えろ」としか言われなかったので驚いて理由を聞いてみた。

ツイッターで知り合った見ず知らずの女性(病気療養中)に善意で治療費を渡してしまったが生活費に充てられた挙句裏切られた、とのこと。

私もその方の事を以前妹から聞いて知っていたのだが貧困なおかつ癌にかかっていると。一方でツイッターにはキラキラした生活に憧れているのか料理や高級家電をプロ並みに撮ってはUPされていた。
その割には時々周りにぼんやり写る自宅のテーブルやキッチンの雑然さが気になっていた。
なので妹に
「こういう人と関わらないほうがいい。SNSは泡沫だから。どこの誰ともわからない人たちの集合体だからね。」
と釘を刺していたのだが聞き入れてもらえず、挙句の果てには私の悪口をその方に話して仲良くしていたようだった。

あきれてはいたものの、私に対する誤解から憎しみが消えず病気にまでなってしまった妹をすこし遠くから見守るしかないと思っていた。

妹はとても裕福な環境で生きているので、その方の事を哀れに思ったのか。
それとも傲慢心があったのかそれは聞けなかったのだけれど。
私の推測では

「マウントを取るためその人にお金を渡したのではないか」

と思う。

妹は常に他人と自己を比較して生きているような気がする。
一番の比較対象は、親が同じで年も同じ「私」に向けられている。ずっと話していると言葉の端々に私と比較しているのがわかる表現が出てきて息が苦しくなってくる。

以前にもブログで書いていたがとにかく私だけでなく、自分以外の誰もがたった一部分でも自分よりいい暮らしをしているのが気に入らない。

ダイエットも正直、

「私に負けたくない」

一心ではないかと思う。
足るを知らないのは恐ろしい。底なし沼のよう。。。

しかし結局、見ず知らずの女性にお金を渡し自分の資産を減らしてしまった。その考えが自分を苦しめてしまったようだ。

「こだわることを捨てた」

とも話していたが、私にその話をする時点で相当こだわっているように見えた。

お金を渡した方は、その後癌が骨まで転移して余命いくばくもなくなったとのこと。人からだましてお金を奪い取ると仏罰が当たるのは本当なのか。

私は

「その方への冥土へのお餞別を差し上げたんだね。そして今生の別れをきちんとして差し上げたのならあなたは立派だった。」


と言った。

他にもいろいろ話したが、その後は終始「私と自分(妹)の比較」の話でうんざりしてしまった。
私の夫が優良企業に勤めているとか収入や今の地位などを根掘り葉掘り聞いてきては、自分の環境と比べて話す。

・・・・・。
私も話しているうちに煩悩がむくむくわいてくる。本当に苦しかった。
苦しすぎてどうしようもなくなったので気分転換に背中まであった髪の毛を切ってショートにした。
こんなあさましい気持ち、もう引きずりたくない。


◎私が人と比較してしまったときにとる行動


人間は誰しも、一時期の満足感のために他人と比較してしまう生き物である。人間として生きている以上それは亡霊のようについて回る。


これもお酒のようなものだ。
一時期の気持ちよさに満たされてもまた量を増やして飲まないと気が済まなくなる。
飲まないとイライラしたり、人より多く飲みたい、気持ちよくなりたい、と思うようになってくる。

きりがない。



最近私と自身を比較して話をする人間と関わった後、自分に問いかける。


「何のために今自分は生きているのか」


私がダイエットをする事も家族と笑顔で暮らしていることもすべて自分のため。

自分が刹那刹那を幸せに生きるためである。
それは他人と比べることなどできない領域であり事象である。

他人と比べた自分の心の中に「真の幸福感」は見い出せない。それは解答のない数学を解いているのと同じではないかと思う。
答えのない問いを延々と悩み解き解答を作る時間などもはや自分に残されていない。そんな事に時間を使うくらいならもっと自分を研鑽する時間や家族のために動く方がその瞬間も幸せになれる。

人のための私の命の時間は1秒もない。1秒も差し上げられない。

私だけの、自分の時間。

人と自分を比較して生きる事ほど無駄な事はない。


これだけは断言できる。
自分で「幸せになろう」という気持ちをわざわざ壊して他人との比較に時間を使うなんて。
もっと自分の心の中に目を向けて生きると、人と比較することがどんなに馬鹿らしくくだらない事なのか理解できる。

自分の人生は自分のものだよ。
だから。
もっと大事に生きてね。











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