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ぼくたちに、もうモノは必要ない。 佐々木典士

はじめに

 ”モノ=自分”ではない。僕たちは、モノを通じて自分の価値を伝えようとしている。そして、モノをたくさん抱え込み、その不必要なモノの為の働いている。必要以上のモノは人を幸せにするどころか、人を不幸にする。

おまえの仕事はおまえではない。
おまえの銀行口座はおまえではない。
おまえはおまえが乗り回している車じゃない。
おまえの財布の中身はおまえではない。
そのくそっタッれなブランドも、
おまえとは一切関係がない
タイラー・ダーデン『ファイト・クラブ』

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①人間とは群れる生き物である!!

 人間とは対照的なネコは1人で生活できる生き物である。だから”孤独死”はしない。しかし、人間は社会的な生活、群れを成す生き物であるから”孤独”を感じるように遺伝的にプログラミングされている。つまりは”自分には価値がある”と思わずには生きていけない。その承認欲求は、三大欲求に次ぎ、最も強い欲求で、日常のあらゆる行動にその欲求が紛れ込む。

 その欲求を素早く満たしてくれるのが、”モノを買う”という行為である。そのモノは自分はこういう価値がある人間だという事を証明してくれるモノである。例えば、スターバックスで珈琲片手にMACBOOKをカチカチする行為。これはこの俺の状況、素敵じゃない?と他人に見てもらいたい行為だったりする。

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②マキシミニストの弊害とは?

 ではそもそも、なぜ物をたくさん持つことは良くないのか? ”モノは無言のメッセージ”を発している”から。
 
 私たちは、視界に入るモノに影響を受けて思考をしている。ということは、不要なモノがあると、その不要なモノが自分の思考に影響を及ぼす。例えば、何年も読んでない本が本棚にあり、ずっと視界に入ってくる状態とする。その本は、『せっかく2000円も出して買った本なのにもったいな』『読んでいない自分は、買った本も読めないろくでなしなんだ』という負の思考から負の感情になってしまう。
 
 つまりは、不要な物を減らすことは、失う事ではなく、得る事である。その本棚から読まない本を捨てる事によって、自己肯定感が下がる事ない。それによって、新しい本を買う気持ちになるかもしれない。そして物理的なスペースもできる。何か新しい事を得るにはまずは捨てることから始めることがいいかもしれない。

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③モノでは経験に投資を!!


 では、モノを買わなくなったミニマリストはどこにお金を投資するべきか?それは経験である。経験こそが人を幸せにしてくれる。経験は人から奪うことはできない。そしてどこでも持ち運びができる。そして思い出す事によって、幸せな気持ちにもなる。モノは他人と比べることが可能である。しかし経験は他人と比べることができない。だから経験にこそ投資しよう。

 昔の写真を見て、当時着ていた服を見て、こんな服来ていたんだなあと思うことがある。そして今でも持っている服は今たった1枚もない。しかし、そこに写っている友達とは今でも仲良く付き合っている。そして旅行で行った場所も会話も鮮明に思い出すことができる。そしてそこでの経験が今の自分の仕事や考えや生活に影響を及ぼしてる。経験にこそが最大の投資である。モノではなく経験に投資しよう。

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さいごに

 20歳の時、世界一周旅行に行きたいという想いで、お金を極限まで節約する為に、三畳一間のアパートで暮らしていた。そこは物理的にモノが置けない状態だったので、必然的に”ミニマリスト”にならざるお得ない状態だった。そこでの生活を振り返ると、すごくシンプルに暮らせていたなあと思う。

 その原体験は今の生活の糧になっている。モノは今でもほとんど買うことはないし、経験の為にモノを買うことはあっても、他人に認められたいからモノを買うことはない。しかし人間。少々そういう消費になってしまう生き物。ゆるーくミニマリスを続けていこうと思いました。そして、自転車売ろうと決意した今日この頃です。笑



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