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世界一周物語 第7話 〜少年はベトナムとカンボジアへ〜

ベトナムで中国の可愛い女の子と遭遇。

カンボジアでのオジサンとのアンコールワット2人旅

トゥクトゥクに乗りながら『自分の生き方』に想いを馳せる少年



では本編どーぞ。

旅のルート

バイクに足を踏まれる少年と可愛い中国の女の子。


中国の南寧から、ベトナムのハノイの到着。
ベトナムで宿を探していると、たまたま一緒になった中国人の女の子を遭遇。そして彼女も、宿を探しているそうで、一緒に探すことに。

道にはたくさんのバイク。そして、完全に僕の足の上をバイクが踏んでいたった。なんともバイクに足を踏まれたのは、人生で初めてだった。

バイクの運転手は、石でも踏んだのかな?っていう程度で、ぶいーんと何事もなく走って行った。

そして、少年も、全く無傷で、何事もなかったように歩いていく。
そう、隣には女の子がいるので、カッコイイ男を演じるダサい男。

一緒に宿を探すうちに、ツインの部屋をシェアしたら安くなるんじゃない? という訳で一緒に宿をシェアする事に。
少年はこれぞ旅、何か始まる予感?とワクワクしながらチェックイン。
そして、ご飯を食べに行く事に。食事をした後、夜市に。
その帰りに、その彼女疲れたし眠い、と。

よーし男の出番という事で、おんぶして宿まで帰ることに。
そして宿に帰り、ベットで眠る彼女。
少年は何か淡い期待を抱いていたが、臆病な少年。
どーすることもできずに、朝を迎えた。

淡い恋の始まりではなく、単なる勘違いだった。

彼女とはバイバイすることに。
なぜだ? なぜ少年は行動に移せなかった自分に後悔する。
カッコワルイ男にまたもや出会ってしまう。

北部の首都のハノイから、南の街ホーチミンまで2泊3日のバス移動。
このバスも中国と同様に、完全にフラットになっていて、ぐっすり眠れるようになっていた。

数時間に一回、ご飯とトイレ休憩がある。
その時に立ち寄った先々のご飯や街にある屋台の美味しさにびっくりした。
ベトナムのご飯は少年の口には合っていた。

ベトナムも中国と同様に行きたい場所もなく、バスで駆け足での移動に。
ベトナムの北の首都のハノイから南の第二の街ホーチミンまで二泊三日のバスでの移動。ホーチミンに到着。

ベトナムについて書いてある素敵な記事を発見したので、ベトナムについて知りたい方は⬇︎


カンボジアへ、いざ参らん。

バスでホーチミンからカンボジアの首都プノンペンまで。
到着すると今までのベトナムや中国の感じと少し違って、何かピリッとした印象。何か少し危険な香りのする印象だった。

カンボジアは最近まで内戦をしていていた。

カンボジア内戦は、第二次インドシナ戦争の中の戦いの一つで、1970年カンボジア王国が倒れてから、1993年に民主政権が誕生するまでカンボジアで展開した内戦である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%B8%E3%82%A2%E5%86%85%E6%88%A6


プノンペンからシェムリアップまで移動。

このシェムリアップはみんなご存知のアンコールワッドがある街。
天空の城ラピュタのモチーフになった場所もある。
なので、日本からの旅行客も多く、日本人宿もあった。

少年はフィリピンの日本人宿で嫌なオーナーとの出会いがあったので、今回は日本人宿には泊まらなかた。

その日本人宿にはレストランがあって、日本食を食べる事ができた。
また、たくさん日本の漫画も置いてあって、シェムリアップの滞在中、足繁く通った。

やっぱり日本人だ。
海外でもソースや醤油を食べたなって日本食屋に行ってしまう。

アンコールワットを見るためにシェムリアップまできた。
僕はアンコールワッドへ日本人の定年退職したおじさんとともにトゥトゥクを貸し切って行くことになった。1人で回ってしまうと、トゥクトゥクの貸切料金が倍かかってしまうから。

別にオジサンとアンコールワットへ行きたいという変な趣味がある訳ではなく、貧乏旅行の宿命というやつだ。


オジサンとのアンコールワットツアーの始まりはじまり。

アンコール・ワットは、ユネスコ世界遺産文化遺産)であるアンコール遺跡の一つであり、その遺跡群を代表する巨大な寺院である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%83%E3%83%88

少年は、よく雑誌で見る変な顔した遺跡が一つだけあると思っていた。
事情は違った。雑誌でよく見る遺跡は一番有名なもので、ああいう遺跡が山ほどある。

「約400平方キロという広大な面積で、大小600の遺跡群」があるそうだ。


アンコールワッドにはいっぱい遺跡があって、一日中ずーと遺跡を巡る計画。1日でも回りきれない遺跡があって、1週間券もなんかも売っている。僕たちは一日券を買う。

アンコールワットへレッツゴー!!!
意気揚々とアンコールワットへ。一番有名なやつ。僕が見たかったやつ。

一番最初に雑誌でよく見るアンコールワットの遺跡があった。
それを見て、少年は満足する。

そこから悲劇が始まった。
早く帰りたい少年と、遺跡を見にカンボジアまでわざわざきたおっちゃん。
定年したら、アンコールワットへ絶対行こうと決めていたそう。そしていざ退職してきたオジサン。世界一周の通過点で、寄った少年。


灼熱の太陽がガンガンの中、遺跡をギャンギャン回る。
一つまた一つと遺跡を巡るたびに、体力が持っていかれ、帰りたい度が上がっていく。少年には、遺跡を見て何が面白いのか分からなかった。

しかし、オジサンは一つまたひとつと遺跡を巡る度に、テンションが上がっていく。さすが、、こういう遺跡が楽しくて堪らないらしい。

団塊の世代のオジサンは強し。おじさんは少年のように目が輝いていく。
ゆとり世代の少年は弱し。少年はおじさんのように目が死んでいく。


閉館時間のギリギリまで、アンコールワットを楽しんだ。
(僕は開始1時間で帰りたかったが。笑)
僕たちが一番最後だった。

遺跡を一つまた一つと回るたびに、少年のように目が輝くおっちゃんに『帰りましょう』とは口を裂けてもいえず、僕たちは閉館時間のギリギリまでアンコールワットを楽しんだ。楽しんでいたのはおじさんだけだが。

しっかりとアンコールワットの写真や説明が書かれているNOTE見つけたので、遺跡の事について知りたい方は⬇︎


土砂降りの中を駆け抜けるトゥクトゥク

帰り際には激しすぎる雨が降ってきた。
東南アジアになると、スコールと言われるヤバイ雨がギャンギャン降ってくる。

さすが、トゥクトゥク。簡易的な雨よけは付いているが、雨はギャンギャン中に入ってくる。僕達は一瞬で雨でビショビショになった。

僕は今日一番のテンションになった。
めちゃくちゃ楽しい。
遺跡なんて巡っても面白くない。
こっちの方が断然面白い。

台風並みの雨の中を、僕たちを乗せたトゥトゥクは走る。
トゥクトゥクはバイクを後ろにお客さんが乗れるように改造したもの。
そう、エンジンはバイクのもの。時速50kmでもエンジンが唸る。
運転手はフルスロットルで運転するも、車にガンガン抜かれていく。
これでもかと、水飛沫をかけられる。

それでも怯まずにアクセルを回し続ける運転手。
ガンガン飛ばす車に動揺することなく、正面を見つめる運転手。

もう外は真っ暗の中、ウインカーでは対処しきれない量の雨。
暗闇を照らすには、心もとないほどの僅かの量の明かりのヘッドライト。
僕たちの目には、前方が見えていない。
しかし、運転手には見えているのだろう。いや、多分見えていないだろう。
前屈みになりながら、前方を真剣に見るその眼差し。
ほぼ勘で運転するドライバー。
長年の勘なのか、動揺することのないその表情。

ギャンギャンアクセルを回す。だが、車に抜かれる。
しかし、”I am トゥクトゥクドライバー”と言わんばかりに、後方車に道を譲る事なく、堂々と車道の真ん中を走る。

どれだけ、後ろの車の邪魔になろうが、煽られようが、クラクションを鳴らされようが、抜かれようが。

顔色ひとつ変えずに前方を見つめる運転手。これぞ、プロフェッショナル。
少年は運転手の仕事ぶりに『自分のあるべき姿』を感じた。



自分の生き方に想いを馳せる少年とトゥクトゥク

運転しているのはトゥクトゥク。
お客を乗せた速度の限界は50km/h。
車の限界は100km/hを超えてくる。

しかし、自分よりスペックが勝る車に対して、恥じる事ない姿勢。
自分の乗り物を卑下する事なく、その自分が運転するトゥクトゥクでサイコーのパフォーマンスをしようとするその姿勢。

僕は、いつも他人の立場や性格、頭の良さを羨ましいがっていなかったか?
隣の芝が青く見え、自分を卑下していなかったか?
どうせ、自分なんかって思ってはいなかったか?

生まれた環境や才能は人それぞれ違う。
目的地に早く着くには、トゥクトゥクより、優れたエンジンを載せた乗用車の方が早いかもしれない。

しかし、僕は目的地に早く着く為に、自分が掲げた夢に対して早く成し遂げる為に生まれてきた訳ではない。
夢に向かう道のりで、どれだけ『たくさんの思い出』を作れるかだと思う。

雨の中、びしょびしょになりながら乗ったトゥトゥクは、10年経った今でも、楽しいかった思い出の1つとして残っている。

トゥクトゥクの運転手の『自分の仕事に徹する姿勢』から、
少年は『自分のあるべき姿』を考えさせられた。


次章に続く。
第8話『オジサンとアンコールワット打ち上げ。ほろ酔い気分で夜の街と悲劇が』


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