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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2022年1月の記事一覧

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393: Bill Medley and Jennifer Warnes / (I've Had) The Time Of My Life

「愛と青春の旅だち」でジョー・コッカーとデュエットしていたジェニファー・ウォーンズは、この曲以外にもう1曲でUS1位を獲得しています。そして、その曲も、男性シンガーとデュエットした、映画の主題歌でした。 1987年の映画『ダーティー・ダンシング』は、低予算で製作された映画ながら、記録的な大ヒットとなります。 映画の中で用いられたオールディーズナンバーが大半を占めるサウンドトラックもUS1位(18週!)/UK4位の大ヒットになったのみならず、映画で使用されたもののサウンドトラックには収録されなかった曲を集めたサウンドトラックの続編『モア・ダーティー・ダンシング』も、US3位/UK3位のヒットとなりました。 この映画の主題歌が、元ライチャス・ブラザーズのビル・メドレーとジェニファー・ジョーンズが歌ったこの曲。US1位/UK6位の大ヒットを記録し、こちらもグラミー賞を受賞しています。 映画の主題歌の割に、結構軽めの曲調なのは、急速にデジタル化が進んだ80年代後期っぽい感じがします。今聴くと、ちょっと安っぽく感じてしまうのはご愛敬でしょう。 しかし、高校時代に見たこの映画、もう35年も前の作品なんですね...

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392: Joe Cocker & Jennifer Warnes / Up Where We Belong

私がジョー・コッカーを初めてリアルタイムで聴いたのは、1982年の映画主題歌でした。 ジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズがデュエットした、映画『愛と青春の旅だち』の主題歌のこの曲、US1位(3週)/UK7位の大ヒットを記録します。これが、彼にとって唯一のUS1位となりました。 いかにも「映画主題歌」といった感じの壮大なバラードなのですが、当時から微妙に引っかかっているのが、原題の「Up Where We Belong」とは全く関係のない「愛と青春の旅だち」という邦題です。 まあ、映画のタイトルそのままだから仕方ないのかな、と思いつつ、映画の方の原題は『An Officer and a Gentleman』...「愛」も「青春」も、かすりもしません。 それはさておき、コッカーとウォーンズはグラミー賞を受賞、また曲もアカデミー歌曲賞を受賞するなど、この曲が映画音楽史に名を残す作品となったことだけは間違いありません。

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391: Joe Cocker / With A Little Help From My Friends

ストーンズの「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」で、アコースティック12弦ギターを弾いているのは、もちろんキース・リチャーズです。 では、マリアンヌ・フェイスフルのヴァージョンで、アコースティック12弦ギターを弾いているのは、誰でしょう? 正解は、ジミー・ペイジでした。 このことからも分かるように、彼はヤードバーズ加入前から、名の知れたセッション・ミュージシャンでした。 彼がセッション・ミュージシャンとして参加した作品の中で、もっともインパクトがあったのが、ジョー・コッカーの最初の大ヒット(UK1位/US68位)となったこの曲。 オリジナルは、ビートルズ『サージェント・ペパーズ』の収録曲で、リンゴ・スターがほのぼのと歌っていましたが、ここではソウルフルなナンバーに様変わりしています。 このゴスペル調のアレンジを施したのはジミー・ペイジだと言われています。また、ヘヴィーなイントロを含め、ギターも彼が弾いています。 好き嫌いはあるにせよ、あの原曲をここまで大胆にアレンジできるのは見事だと思います。 まあ、それはそうと、曲以上にインパクトのあるジャケットだなぁ~と、見るたびに思います。

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390: Marianne Faithful / As Tears Go By

ストーンズのアルバム『ディッセンバーズ・チルドレン』には、ミック・ジャガーとキース・リチャーズのコンビが共作した最初期の作品である、「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」が収録されていました。 キースが弾くアコースティック12弦ギターと弦楽四重奏という構成は、ビートルズ「イエスタデイ」のパクリと批判されてしまいます。 なお、アレンジャーは、以前紹介したビートルズ「シーズ・リーヴィング・ホーム」のストリングスをアレンジした、マイク・リーンダーでした。 この曲、元々はマリアンヌ・フェイスフルのデビュー曲として作られていて、彼女によるオリジナル・ヴァージョンは、1964年にUS9位/UK22位のヒットを記録します。 このヒットを起点として、彼女はポップ・アイドルの地位を確立していきます。 ちなみに、ストーンズのヴァージョンはというと、UKでは「19回目の神経衰弱」のB面でしたが、USではA面でリリースされ、最高位6位を記録しています。 「ソングライターの貫禄を見せつけた」と言ったところでしょうか。

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389: The Rolling Stones / She Said Yeah

昨日の「テル・ハー・ノー」に対するアンサーソングのようなタイトルですが、全く関係はありません。そもそも、この曲カヴァーですし... ローリング・ストーンズが1965年にリリースしたアルバム『アウト・オブ・アワ・ヘッズ』(UK)のオープニングを飾ったこの曲、オリジナルは、ラリー・ウィリアムズが1959年にリリースしたシングルのB面曲でした。 ちなみにA面は「バッド・ボーイ」で、こちらはビートルズのカヴァーがあまりにも有名です。 このアルバム、R&Bのカヴァーが大半を占めていて、いかにも初期ストーンズという感じとなっています。 ややこしいのは、同名アルバムがUSでもリリースされていますが、収録曲もジャケットも違います。こちらは「サティスファクション」を収録していることで有名です。 さらにややこしいことに、USのみ『ディッセンバーズ・チルドレン』というアルバムがリリースされていますが、このジャケット写真にはUK盤『アウト・オブ・アワ・ヘッズ』の写真が使用されております。もう、わけがわからん... 当時は、ミュージシャンのアルバムに対するコンセプトなど完全無視で、レコード会社が好き勝手にやっていたということが如実に示すエピソードです。

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388: The Zombies / Tell Her No

「リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの曲のカヴァーはヒットする」とは言っても、やはり例外はあるわけで... その代表例が、ゾンビーズの「ゴーイング・アウト・オブ・マイ・ヘッド」。1967年にリリースするものの、US/UKともにチャートインせず。 もっとも、彼らの場合、直近2年はほとんどヒット曲がない状態だったので、この結果もやむなしと言ったところでしょう。 さすがに、全く売れなかった曲をピックアップするのも気が引けるので、ここでは1964年のヒット曲(UK42位/US6位)を。 「テハノッ、ノッ、ノッ、ノッ、ノノノノノッ、...」のフレーズは、一度聴いたら忘れることはないでしょう。 そして、コリン・ブランストーンの何とも物憂げなヴォーカルは、ブリティッシュ・インヴェイジョン期のバンドの中では異色と言っていいでしょう。 実に魅力的なバンドではあったのですが、この曲を最後に、トップ10ヒットから長く遠ざかったゾンビーズ。「二人のシーズン」が1969年にUS3位となった時には、すでに解散していました。

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387: Little Anthony and the Imperials / Goin' Out Of My Head

「Out Of My Head」つながりで、このポップ・クラシックを。 この曲、非常に多くのミュージシャンにカヴァーされていて、名演も数多くありますが、オリジナルはリトル・アンソニー&ジ・インペリアルズが1964年にリリースしたこのヴァージョンで、US6位のヒットとなりました。 初めて聴いた時、歌い出しで「女性ヴォーカルなんだ」と思った記憶があります。 彼らのヒット曲の特徴は、「カヴァー・ヴァージョンもヒットする」こと。 この次のシングル「ハート・ソー・バッド」(US10位)は、1980年にリンダ・ロンシュタットがカヴァー(邦題は「涙がいっぱい」)してUS8位のヒットを記録しています。 そして、彼らのデビュー・シングルとなった1958年の「ティアーズ・オン・マイ・ピロー」(US4位)を、1990年にカヴァーしたのは、昨日取り上げたカイリー・ミノーグ。彼女のヴァージョンは見事にUK1位を獲得しています。

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386: Kylie Minogue / Can't Get You Out Of My Head

INXSのマイケル・ハッチェンスが、1990年代の初頭、浮き名を流したお相手は、カイリー・ミノーグでした。 カイリー・ミノーグは、生まれも育ちもオーストラリア。子役として女優デビューもしています。 にもかかわらず、UKのイメージがあるのは、やっぱり1988年の「ラッキー・ラヴ」のインパクトが強すぎたせいでしょう。 当時「ユーロビート」でUKを席巻していたストック・エイトキン・ウォーターマンのプロデュースで、UK1位となっています。 その後は低迷期もありましたが、衝撃的なイメージチェンジとなったのが2001年のこの曲。 大胆なスリットの入った白い衣装を着て踊るMVは、「見えてるんじゃない?」と思わずドギマギする(←死語)ほどのセクシーさでした。 背景はCGを駆使していますが、現代のCGを見慣れた目からすると作り物感が丸わかりで、テクノロジーが進化するスピードの速さに驚かされます。 この曲は、ヨーロッパ各国で1位となったのみならず、USでも久々のTop10入り(7位)を果たし、「カイリーちゃん復活!」を世界中に宣言することとなりました。

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385: INXS / Need You Tonight

メン・アット・ワークに続いて、USナンバー1ヒットを生んだバンドがINXS(インエクセス)。 彼らはロック・バンドですが、ちょっとファンクっぽい、まあ今で言うところの「ミクスチャー・ロック」のはしりみたいなサウンドを奏でていました。 この曲は、1987年にリリースしたアルバム『キック』からの1stシングル。US1位/UK2位を記録した、彼らの代表曲です。 この曲、パッと聴いた感じでは、スカスカなサウンドに聴こえるのですが、よく聴くと結構たくさんの音が重ねられています。 ただ、それらが互いに邪魔しないように、緻密に計算されて配置されているので、この曲の顔ともいうべきギターリフを始めとして、非常にキレのあるサウンドとなっています。 このあたりは、プロデューサーのクリス・トーマスと、ミキサーのボブ・クリアマウンテンの力量によるところが大きいように思います。 バンドはその後も活動を続けますが、1997年にヴォーカルのマイケル・ハッチェンスが自殺。後任ヴォーカリストを入れて活動を継続しますが、2012年に活動停止しています。

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384: Men At Work / Who Can It Be Now?

オリヴィア・ニュートン=ジョンはオーストラリア育ちではありますが、イングランドはケンブリッジの生まれですし、デビューもUKに戻ってからなので、「オーストラリアのミュージシャン」と呼ぶのは、ちょっと無理があります。 「フィジカル」の大ヒットから2年後の1982年、今度は正真正銘のオーストラリアのミュージシャン、メン・アット・ワークがUSチャートを席巻します。 母国では1981年にリリースされたアルバム『ワーク・ソングス』に収録されていたこの曲、1982年の10月に、US1位(UK45位)を獲得する大ヒットとなります。 何ともすっとぼけた雰囲気のヴォーカルと、合いの手を打つようなサックスが印象的で、一度聴くと耳に焼き付くような、そんなところが受けたのでしょう。 その勢いは続き、続くシングル「ダウン・アンダー」はUS/UKともに1位、さらにアルバムもUS/UKともに1位と、大ヒットを連発します。 そして、1983年のグラミー賞で最優秀新人賞を受賞するに至ります。 メンバーの脱退等で1985年には活動を停止しますが、「オージー・ロック」の存在を世に知らしめた、大変インパクトのあるバンドでした。

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383: Olivia Newton-John / Physical

オリヴィア・ニュートン=ジョンの最大のヒットと言えば、やはりこの曲でしょう。 1981年にリリースされたこの曲は、USで10週連続1位という記録的なヒットとなりました。 ちょっとディスコっぽいアップテンポな曲調や、口ずさみやすいサビのメロディなどもヒットの要因だと思いますが、決定打となったのは、やはりこのMVの存在でしょう。 どちらかと言えば清楚なイメージだった彼女が、突然レオタードでエアロビを踊り、ジムでトレーニング中の男性にすり寄るというのは、衝撃的なイメージチェンジだったと思われます。 私、一応化学系なので、「Physical」を「物理的」と訳する習慣がありますが、ここでは「肉体的」という意味で使われているようで、このあたりも彼女の大胆な路線変更を印象づけています。 余談ですが、オリヴィアの母方の祖父は、ノーベル物理学賞を受賞したマックス・ボルンです。

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382: Olivia Newton-John and Electric Light Orchestra / Xanadu

ELOの楽曲で、唯一のUKナンバー1となったシングルが、オリヴィア・ニュートン=ジョンをヴォーカルに迎えたこの曲。1980年の同名映画のサウンドトラックに収録されていました。 このサウンドトラック、片面はオリヴィア・サイド、もう片面はELOサイドという構成で、ELOサイドのトリが両者のコラボレーションによるこの曲でした。 この曲、極論すると、オリヴィアが歌う最後のフレーズ「ザナドゥ~~♪ウゥ~~♪ウゥ~~♪」に尽きると思います。 あの突き抜けるような高音を聴きたいがために、イントロから聴いていると言っても過言ではないでしょう。 そういう意味では、ビートルズの『ペパーズ』と共通するところがあるのかも知れません。(『ペパーズ』はアルバム単位ですが...) この曲がUK1位/US8位、オリヴィアの「マジック」がUK32位/US1位、サウンドトラックがUK2位/US4位と、いずれも大ヒットを記録していますが、肝心の映画は大駄作と酷評されたようです。

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381: Electric Light Orchestra / Telephone Line

「テレフォン」つながりで、この美しいバラードナンバーを。 エレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)が、1976年にリリースしたアルバム『オーロラの救世主』(UK6位/US5位)の2曲目に収録されたこの曲、翌年シングル・リリースされ、UK8位/US7位のヒットを記録しています。 メロディもハーモニーも美しい曲ですが、この曲を特に印象深いものにしているのは、電話の呼び出し音をモチーフにしたサウンドでしょう。 この音、実際に電話をかけて録音し、その音をモーグ・シンセサイザーで再現するという、当時としてはかなり手間のかかる作業を経て作られています。 こういうマニアックなことを好むのも、中心人物のジェフ・リンが熱狂的なビートルズ・ファンだからでしょう。 それはさておき、当時は「テレフォン」と言えば固定電話(←これも死語?)しかなかったのが、今では24時間肌身離さず携帯することが常識となりました。 便利な時代にはなりましたが、ちょっと趣が失われた感があり、歌のテーマにはなりづらくなったのかも知れません。

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380: Blondie / Hanging On The Telephone

パンク・ロックの「ハンギング」つながりで、ブロンディのこの曲をチョイス。 バンドの人気を決定づけることとなった、1978年リリースの3rdアルバム『恋の平行線 』(US6位/UK1位)のオープニング・ナンバーだったこの曲、イントロのプッシュホン(←完全に死語ですね)の音が、実に効果的です。 この曲、ブロンディのヴァージョンがあまりにも有名ですが、実はカヴァーです。 オリジナルは、ザ・ナーヴスという全く無名のパワー・ポップ・バンドですが、まったくヒットもしておらず、よくもまあ、誰も知らないマイナー曲を取りあげたものだと、感心してしまいます。 さらに意外だったのは、この曲、ほとんどのコンピレーションに収録される彼らの代表曲の1つなので、当然シングルヒットしているのだろうと思ったら、UKでは5位まで上昇しているものの、USではチャートインすらしていませんでした。 この次のシングル「ハート・オブ・グラス」がUS/UKともにナンバー1を獲得したことで、メジャー・バンドの仲間入りを果たしますが、MVを見ていると、既にこの時点で、そんな風格を感じさせます(特にデボラ・ハリー)。