見出し画像

もし今、未修1年目に戻るなら...【前編】*2024.3.28追記

はい皆さんこんにちは。友人にドヤ顔で拙稿を読ませたら「文章が硬すぎる」と一蹴された凡骨です。
さて今回はロースクール生活3年間を踏まえて、もし未修1年目に戻ったら何をどう勉強しようかという話を書いていこうと思います。具体的には
①仮に今から未修1年目に戻ったら利用するであろう教材
②当時は利用していたが今なら手に取らないであろう教材

この2つのテーマについて簡単に紹介します。ただし、教材選びの唯一の正解や効率的な勉強法などを提唱するものではなく、今から思えば無駄だったり逆にもっと注力しておくべきだった学習内容について使用教材を引き合いに振り返るという趣旨ですので、こんな奴でもローを修了できるんだなという具合に反面教師として参考にしていただければと思います。
今回の前編は憲民刑の三科目で、残りは後編で紹介したいと思います。

後編はこちらからどうぞ!


憲法

①仮に今から未修1年目に戻ったら利用するであろう教材
憲法はとにかく何をどう勉強していいか分かりにくい科目で、あれこれ色々な教材に手を広げては遭難する人が続出しますよね。斯く言う私もその一人でして、それは中途半端に依拠してる書籍が乱立して常に立ち戻れる決定的な一冊を決められなかったことが主な原因だったと思うんです。そこで、今なら使用教材を厳選し、最悪それと心中してもやむを得ないような一冊を用途別にピックアップすることになろうかと思います。


憲法学読本

勉強を始めたばかりだと記述が端的過ぎて難しいのかもしれませんが、憲法の一冊目なら正直どれも似たようなものです。私の場合は最初こそストゥディアや日評ベーシックが比較的読みやすかったのでこれらを利用していましたが、結局一冊に全てまとまっている憲法学読本におさまったので、ならば初めからこれを使ったうえで問題演習や過去問の検討に時間を使った方が有意義だったかもしれません。いずれにせよ、基本書は記載内容が問題なのではなく、とにかく参照する本を少なくして使い慣れた一冊を作るのが重要だったと思います。


加藤ゼミナール 総まくり論証集 憲法

網羅性と実用性の点で憲法の論証集として他に並ぶものがないと思います。更に、お値段も単科購入なら6000円と予備校講座にしてはお手頃な価格設定であり、割引価格なら基本書を一冊買うのと変わりません。
論証は判例の要約だけではなく、答案での論じ方や思考プロセスまで記載されているほか、冒頭では総論的に憲法答案の書き方や審査基準の種類別に定立時のポイントや考慮要素などが解説されています。本来なら基本書や判例集、論点解説書など復習の書籍を往復しないといけないことが横断的にこの一冊にまとまっており、最初から手に取っていれば何冊も参考書を手に取って迷走することもなかったであろうことが悔やまれます。
ちなみに、司法試験の過去問解説でも加藤ゼミナールの過去問講座を選ぶと思います。単科販売なら全年度分で3万円と比較的安価で、憲法ガールに比べて癖が無く非常にオーソドックスで堅実な過去問解説になっていますし、高度過ぎて真似が出来ないような議論もないので過去問検討の教材なら他に選択肢はなかったでしょう。

憲法(新伊藤塾試験対策問題集-論文)

通称新赤本です。重要論点は一通り網羅されているうえに答案作成の解説が非常に充実しており、憲法の事例問題を解く際の思考手順を把握したり答案作成のイメージを掴むためにも勉強を始めた頃にまず潰しておきたかった一冊です。なお、同様の問題集としてアガルートの実況論文講義があり、クオリティは甲乙つけがたいところですが、私は掲載論点の多さと解説がなんとなく読みやすく感じたので新赤本を採用します(ただ、下記の理由からは実況論文講義の方が無難でしょう)。いずれにしても、憲法の問題集はあくまで論点ごとの答案の書き方を押さえるにとどめて、早々に司法試験か予備試験の過去問にあたることにした方が良かったと思います。
伊藤塾の憲法といえば効果的で過度でない基準が何かと槍玉にあげられますが、ご多分に漏れずこちらの答案例でも用いられています。とはいえそれでも司法試験で合格している人もいますし気になるなら勉強が進んでから修正すればいいだけの話なので、今なら構わず新赤本を使用します。これに限らず、以前は正確な表現や深い理解を求めて参考書を何冊も読み漁っていましたが、結果的に論点知識はあるけど答案は上手く書けないとかいう最悪な状態に陥ったので、まずは短期的な目標として多少不正確でも憲法の答案を最後まで書き上げられるようになるという具合に割り切るべきでした。

憲法判例の射程

判プラや精読など優れた判例集がある中でこれをメイン判例集として利用していいかは諸説あるかもしれませんが、膨大な判例知識を使える形で頭にストックする上では章末のまとめを確認するためだけであっても手元に置いておきたいところです。もっとも、ただでさえ憲法の判例学習では重要判例のほかは必要に応じて自分で調べないといけないと思いますし、はなから適時補完を前提に学習のコアとなる判例に絞って深く勉強するというスタンスを徹底するならば心中するに値する一冊と言って差し支えないでしょう。



②当時は利用していたが今なら手に取らないであろう教材
憲法はどの基本書や参考書にも勉強になる記述が多くあり、またニーズも多様であることからして、特定の書籍の内容に不備があるとかシェアが高い割に試験勉強の足を引っ張っているようなものはさしあたり思いつきません。あくまで使ってみたはいいものの他に自分に合った教材があるなら敢えて使うことはないだろうというものを挙げておきます。

読み解く合格思考憲法

憲法事例問題の解法をわかりやすく解説した参考書として人気を博した一冊です。内容は決して悪くはないものの、情報のアップデートが次第に追い付かなくなっていることに加えて、審査基準定立まわりが端的にまとまっている総まくり論証集が手元にあるならば敢えて今使うことはないと思います。

重要問題習得講座 憲法 (重問)

挙げておいてなんですが、個人的には有用な一冊だと思います。巷では答案の書き方が身に付かないとか答案が判例コピペとかボロクソ言われてますが、判例類似の事案で判旨に忠実な答案を書けることは重要ですし、判例の網羅性が異様に高いので、統治の試験対策には重宝した記憶があります。問題集というよりは事例付きの判例集兼論証集に近いと思いますが、それゆえに問題集としては不親切で論証集としては冗長すぎ判例集には中途半端というものになっていることは否めません。

憲法ガール

司法試験の過去問演習書としては今でも根強い人気を誇るラノベ名著です。ですが、いかんせん内容が高度であることに加えて小説調の文章が肌に合わず活用しきれなかったので、素直に普通の過去問解説講座を受講するなりした方が私には丁度良かったと思います。



民法

①仮に今から未修1年目に戻ったら利用するであろう教材
民法はとにかく書籍が多く、全く使わない訳にはいかないけどメインに据えるには手に余るといった基本書がいくつもあるので、以下では特に頻繁に使用するものだけをピックアップして紹介します。

ストゥディアシリーズ(物権のみ未刊)

はい神です。これがなければ今生きていません。それでも未修の始めの頃はこれじゃ足りない!と手を広げてましたが悪手もいいところでした。そもそもまともに法律勉強したことない私が自力で学習内容の優先順位とか重要性の程度を適切に判断できる訳なかったので、最低限完璧にしておくべき内容をストゥディア記載範囲に絞って完全暗記するまで読み込むべきだったと思います。それ以上の情報の補完は後述の択一六法で必要十分でした。

日評ベーシックシリーズ

ストゥディア未刊の物権は直近の法改正の影響もあってチョイスが難しいところで、松岡先生の物権法を使いたい気持ちをぐっと押さえ、ひとまず当時も使っていた日評ベーシックシリーズを使うかなと。

伊藤塾 呉明植 基礎本シリーズ 9家族法(親族・相続法)

家族法についてはストゥディアもいいですが他に比べると若干硬めなので、流動食しか食べたくない私は物権と同じく日評ベーシックか、より新しくて薄めな呉基礎本を利用します。家族法の基礎の試験勉強をしていた当時は手頃な問題集や論証集がなくて趣旨規範本に加筆したり百選と格闘したり短答に挑んで返り討ちにされたりと難儀しましたが、今ならば呉基礎本の巻末に簡単な事例問題と論証が付属しているので以前のような回り道はせずに済んだろうなと思います。

択一六法

情報の補完ならこれにします。予習に必要な情報を探すべく本格的な基本書に手を出して法律学の樹海に迷い込んだ挙句に遭難しかけたのに結局ここに全部書いてあったなんてことが幾度となくありましたね…。未修に限らずロー生活全般はとにかく時間との闘いなので、方法を選り好みせず最も早く必要な情報が手に入るようにする工夫が非常に重要であり、これを怠っていたのが大きな反省点の一つです。


問題集
市販のものなら憲法と同様に新赤本か実況論文講義が有力でしょうが、民法については重問を使います。

市販の問題集と比較して網羅性や問題意識の点では重問の出来栄えが頭一つ抜けているものの、解説が薄く答案も少し癖があったりするので、答案の暗記で問題演習とインプットを兼ねるような使い方にはあまり向かないかもしれません。このため、既に一定の知識が頭に入っていることを前提に論点抽出の訓練をするように使うことになると思われ、私ならストゥディアや授業で覚えた知識が事例問題ではどのような形で問われるのかを確認したり、答案を修正したりしつつ利用します。

要件事実
未修1年目ではあまり問われることはないものの、2年目以降はかなり深く勉強することになるうえに司法試験の勉強にも有益なので、早めに触れておく必要があったと思います。新問研がちょうどいいんでしょうが、どうせ後で死ぬほど詳しく調べないといけなくなるうえにストゥディアで実体法の基礎固めができるなら初めから紛争類型別にしてブロックダイアグラム眺めるだけでもよかったんじゃないかと思います。


②当時は利用していたが今なら手に取らないであろう教材
ロープラクティス民法

恐らく民法の演習書の中では最も定評ある一冊(3冊)で、初学者が最初に薦められることも多いと思います。周囲で司法試験に在学合格した人でもこちらを利用する人が散見されましたね。
私も初めの頃にロープラ民法を利用したことがありましたが、今なら絶対に手に取りません。使う人を選ぶというか未修者(特に純粋未修者)が何ら準備もせず演習書として使うのは毒でしかなく、既修でローに入れる程度に勉強が進んだ人にこそ良い薬になるんだと思います。そもそも演習書というより論点解説書であり、私のように答案の書き方も身に付いていない状態で取り組んでも民法が嫌いになるだけだったので、せめて何でもいいから答案例付きの問題集を完全に消化してから手に取ればもっと有効活用できたんじゃないかと思います。

民法演習サブノート210問

債権法改正の直後あたりから登場した演習書で、今日のように改正法対応の演習書や問題集が増えて来るまでは貴重な一冊でした。初学者にも取り組みやすい素直な問題が多いことに加えて網羅性の高さから現在でも一定のシェアを保っているようです。
では私も使うかと言えば帯に短し襷に長しといったところで、単純な条文の知識確認なら司法試験の短答でいいし、問題集というには解説が短すぎて事例演習に使えないし答案の書き方も特に身に付かない、反復学習にも分厚過ぎて周回が難しく、かといって辞書的に使うには記述が薄い、と正直どうやって活用したらいいのか分かりかねるというのが感想です。神聖ローマ帝国か?。解説の質にバラツキがあるとかは私には判断つかないので差し置くとして、とりあえず他に優先して勉強すべきことが沢山あるのにこれを手に取る余裕はなかっただろうと思います。

民法の基礎

たぶんロー生なら持ってない人いないんじゃないかってくらいの圧倒的なシェアを誇る名著です。いやこれ読まずに何勉強すんの?って思われそうですね。私もそう思います。
しかし、最初からこれ読めるようならそもそも未修に来てないんですよね。もちろん2年目以降を見据えたら最終的に使いこなせないと駄目なんですが、当時の私はストゥディア記載レベルの初歩的な内容を半分も理解していないのに情報が足りないとか言ってこれに手を広げて結局なにも基本的なことが身に付かなかったという本末転倒もいいところな馬鹿をしでかしたので、未修1年目のうちは択一六法で情報を補いつつストゥディアで基礎固めに集中すると思います。
非常に有用な一冊であることに異論はなく、勉強し始めの頃にアホすぎて民法が何も分からず泣きながらこれ読んでやっぱり何も分からなかった苦い記憶が鮮烈すぎて多分に偏見が入っているのは否定しません。あくまで死ぬほど民法が苦手な人間の曲学阿世な少数意見としてお読み捨てください。



刑法

①仮に今から未修1年目に戻ったら利用するであろう教材
刑法はあまり得意でなかったので自分に合うものを色々と探し回った結果、一般的な教材チョイスとは違うものになっており、ちょっと賛否が分かれるかもしれません。お前苦手科目ばっかりだな。
結果的には期末試験で変な点数を付けられたこともなかったので大間違いという訳ではないんでしょうが、世の中には変な奴もいるんだなという具合にご笑覧いただけたらよろしいかと思います。

徹底チェック刑法

私の中では従来の教材を全て過去のものへと追いやったドレッドノート号みたいな存在ですね。僅か294項という薄さにもかかわらず簡にして要を得た記述で読みやすさと高い網羅性の両立を実現し、これ一冊で教科書・問題集・論証集の三冊分の戦力(?)に相当する革命的な教材です。
基本書読んだり講義聞いたはいいが結局どう書けばいいのよ?って疑問に、とりあえずこれ書けば大丈夫という一定の答えを提示してくれます。
登場したのが2年前期も終盤に差し掛かった頃で、既に入門書や基本書を読んでいたのもありスムーズに学習に取り入れられましたが、仮に未修1年目に戻っても総論部分のみ下記の入門書を一読したら即座に着手すると思います。

刑法事例演習 メソッドから学ぶ

こちらも革新的で、事例問題の”解き方”の解説に特化した一冊です。
学習初期の悩みとして、論点自体はよく知っていたのに事例問題を解くと見落としてしまったり、あるいは講評を読むとなぜその論点の記述が求められているのかが理解できないことが多々ありました。これらの多くは知識不足よりも事例分析の手順が分かっていないことに起因しており、闇雲に基本書や参考書を読んでも全く改善せず、むしろ悪化するばかりでしたね。
本書はそうした暗黙の了解や当然の前提を言語化するとともに普段学習している学説や判例知識を事例問題の分析に活用する具体的なイメージを持たせてくれたので、以降は格段に刑法が勉強しやすくなったと思います。


先述のように総論部分はもっと初歩的な一冊があると安心なので、どこでも刑法総論を手元に置いておくかもしれまん。各論なら中森先生の刑法各論が端的にして非常に読みやすく体系的な整理も秀逸ですのでこちらを選びます。


未修1年目では手に余るので最初から持っておくわけではないものの、司法試験との関係ではどうしても更に詳細に調べないといけないことろもあり、特に学説の整理は悩みどころを活用することになろうかと思います。


【加筆修正】

そして、事例問題に取り組む際の学説の使い方を学ぶうえでは刑法事例の歩き方が非常に参考になるので是非とも手元に置いておきたいところですね。

学説の使い方については下記の反町刑法の方がより司法試験の傾向に即した実践的な解説になっていると思います。
また、反町刑法の参考文献は悩みどころや基本刑法応用刑法など多くの学生が使うであろうものが中心であり、司法試験受験者にとって現実的な範囲での学説紹介にとどめているのも併せて考慮すると、本書の優先順位は大幅に低下させざるをえないでしょう。


司法試験体系的問題解析刑法

ちょっと異常な完成度です。本書の改訂により大幅に学習計画を見直すことにしました。
司法試験の解説書というよりは、過去問を用いて論点の内容を整理しつつ判例・学説などの基礎知識を解説するという問題集と教科書のハイブリッドテキストであり、実践演習行政法の司法試験刑法版といったところでしょうか(実践演習の刑法も本書のようであってほしかった)。
平成30年以降の学説問題にもしっかり対応しており、随所で悩みどころや事例から刑法を考える等の記述を分かりやすく敷衍した解説がなされているのもあって信頼性も高いと思われます。(ただ自力で原典から該当箇所を探すのが少し大変だったので可能なら脚注が欲しい…)
また、答案例のほかにも巻末に論証集と全年度分の答案構成例が付属しているのもありがたいですね。

学習開始時から使用するには少々レベルが高いものの、教科書兼用というだけあって各章冒頭にある前提知識の解説部分はそのままインプットに使える程度には非常に丁寧なので、最低限必要な知識を身に付けたら可及的速やかに着手しておきたいところです。
私なら徹底チェック刑法を一通り覚えたら即座に着手すると思いますし、あとは刑訴と同じように本書の解説を完全に消化できるようになることを勉強のゴールに設定したうえで調べもの等に歯止めをかけるでしょう。

余談ですが、おそらく刑法総合の事例演習回で滅茶苦茶重宝するような気がします。どうも先生が学生に突っ込んでた争点の多くが本書で言及されてるように見えるんですよねぇ…。もうだいぶ時間たってるので確証には至ってないんですが…。

重問

論点の網羅性の高さと刑法では貴重な答案例付きの問題集ということで一応使うと思いますが、ちょっと②の使わない方に入れようか迷いました。
というのも、事実の分析方法や答案の書き方が詳細に解説されている訳でもないし、答案例もあまりしっくりこないことが多かったんですよね。
ただ、今なら十河先生の刑法事例演習や徹底チェック刑法と組み合わせれば特に支障なく使えますし、一通りの重要論点について自分の検討内容を答案に書きだす際のイメージを掴めるのは相当な強みになるので、やはり採用するだろうと思います。
掲載論点は重要なものばかりですが、なるべく早めに切り上げて刑法事例演習教材や司法試験過去問に移りたいところです。

反町刑法で論証と処理手順を押さえたらもう重問はおやつ感覚でつぶせますね。重問の答案がしっくりこない問題も、反町刑法の答案例をお手本にすれば気にせず論点学習に注力できてると思います。
順序としては、学習開始時点は正面から問題を解かずに徹底チェック刑法等でインプットした知識を答案に書き出すイメージを掴む程度に使い、反町刑法に着手したら同書の処理手順を実際に使って事例問題を解いてみるというアウトプット的な使い方にすると思います。最初から問題を解いたり答案例を暗記してくよりずっと時間をかけずに重問を潰せるんじゃないでしょうか。

【加筆修正おわり】



判例集
自習する分にはあまり使いませんでしたが、調べものや授業では使わざるを得ないので何かしら用意しておくと思います。
総論は特に判プラが出色の出来栄えだと思いますが、各論が古すぎるうえに授業以外ではそこまで活用しきれなかったので今また使うかと言えば微妙なところです。その点、最新重要判例250刑法ならば定期的に改訂されており、更に総論各論が一冊に収まっている割には薄くて取り回しもよいため丁度いいんじゃないでしょうか。



②当時は利用していたが今なら手に取らないであろう教材
基本刑法

( ゚д゚) … (つд⊂)ゴシゴシ …(;゚д゚)
はい、見間違いでも①の間違いでもありません。お前正気か?という声が聞こえてきそうですが、合わんものは合わんのです。別に私は単著基本書至上主義者ではありませんし教科書としても特に欠点は無いと思いますが、なぜか辞書を頭から素読してるみたいで頭に入ってこなかったんですよね。おかげで代替品を探し回るはめになり破産申立てが先か落第が先かで胃が痛い日々が続きましたが、徹底チェック刑法の登場でなんとか解決しました。というか本来なら基本刑法と徹底チェック刑法を組み合わせれば情報量と復習しやすさが両立できて最適なのかもしれません。
特に支障がなければ基本刑法を使用するのが安全でしょうけど、一方で私のようにうまく使えなくても組み合わせ次第でなんとかなったので、基本刑法以外の選択肢を諦める必要まではないと思います。

ロースクール演習刑法

人気のある演習書の一つですね。事実の分析に関する解説が非常に秀逸で、特に論ずべき問題の所在を事実関係から丁寧に説き起こしているほか、あてはめの事実評価についても参考になるところが多かったです。
しかし、私の場合はそうした事実の分析より更に前段階にある思考枠組みが何なのかが最も知りたかったので、この疑問にストレートに応えてくれた十河先生の刑法事例演習を選ぶことになろうかと思います。また、精緻に解説されているがゆえに分量も少々多くなっているため私では消化不良に陥りそうになったのも手に取るのを躊躇した理由の一つです。


前編は以上です!後編では両訴と商法と行政法、選択科目の倒産法について書いていきたいと思いますが、投稿日時は未定なので気長にお待ちくだい…。 
後編書きました!


最後までお読みいただきありがとうございました!

いいなと思ったら応援しよう!