凡骨

京都大学法科大学院の授業雑感や未修者向けの勉強方法などを発信していけたらと思います。 …

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京都大学法科大学院の授業雑感や未修者向けの勉強方法などを発信していけたらと思います。 https://querie.me/user/hilawhaiiro

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京大ロー3年後期授業雑感

ご無沙汰してます、後期は大半選択だし全部テストで大丈夫だろと高を括っていたらまたしても地獄を見た凡骨です。おかげで試験期間から成績発表までの1か月で5㎏くらい痩せてました。でもね、人は同じ過ちを繰り返す様に見えるけれど、因果は決して円環ではない、螺旋なのですよ。 なにはともあれロースクールも無事に修了と相成りましたので、最後の授業雑感をつらつら書き綴っていきたいと思います。 刑事訴訟実務の基礎 主に捜査と裁判の手続全般を扱います。公判前整理手続や異議、釈明などの細かいこと

    • もし今、未修1年目に戻るなら...【後編】*2024.3.28追記

      はい皆さんこんにちは。もう名乗り口上が無くなってきた凡骨でございます。 前編に引き続き、後編では刑訴・民訴・商法・行政法・倒産法の教材を紹介していきたいと思います。 前編はこちらからどうぞ。↓ 刑事訴訟法刑訴は力を入れた割に最後まで点が伸びなかった悔いの残る科目ですね。 その主な原因は、理論偏重の学習に走りアウトプットが不足していたこと、調べものに時間を割きすぎて判例の基礎的な理解が中途半端になっていたことの2つであろうと考えています。 特にアウトプット不足は致命的でした

      • もし今、未修1年目に戻るなら...【前編】*2024.3.28追記

        はい皆さんこんにちは。友人にドヤ顔で拙稿を読ませたら「文章が硬すぎる」と一蹴された凡骨です。 さて今回はロースクール生活3年間を踏まえて、もし未修1年目に戻ったら何をどう勉強しようかという話を書いていこうと思います。具体的には ①仮に今から未修1年目に戻ったら利用するであろう教材 ②当時は利用していたが今なら手に取らないであろう教材 この2つのテーマについて簡単に紹介します。ただし、教材選びの唯一の正解や効率的な勉強法などを提唱するものではなく、今から思えば無駄だったり逆にも

        • あてはめの事実評価方法を考える ~ポシェット事件を参考に~

          以前querieでいただいた質問で、以下のようなものがありました。  このような悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。答案の型というより自分の思考過程をいかに紙面に落とし込むかという表現方法の問題になると思いますが、これについてはあまり詳細に解説しているものも少ないため、今回は備忘録も兼ねて当時の回答を加筆修正したうえで答案を書く際にどのようなことを考えて事実を評価すればいいのかについて少し書いていきたいと思います。  さて頂いたご質問のような場合について

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        京大ロー3年後期授業雑感

        • もし今、未修1年目に戻るなら...【後編】*2024.3.28追記

        • もし今、未修1年目に戻るなら...【前編】*2024.3.28追記

        • あてはめの事実評価方法を考える ~ポシェット事件を参考に~

          京大ロー3年前期授業雑感

           お久しぶりです、単位稼ぎも兼ねて面白そうな選択科目を片っ端から履修してみたら期末試験で地獄を見た凡骨です。なんだかんだ単位は全て取れてましたが、来期も同じくらい履修しないと卒業できないので今のうちに遺書をしたためておこうか迷っています。みなさま履修は計画的に。  さて今年から在学受験が始まり、ただでさえ忙しいなかで各基幹科目が週二回に増えたのもあって可能な限り早めに単位を稼いでおきたいところですが、選択科目は基幹の陰に隠れがちなうえに開講数も多いので詳細な情報が手に入りにく

          京大ロー3年前期授業雑感

          京大ロー2年後期授業雑感

           4月ということで、皆様におかれましては期待と不安と色々な思いで新学期を迎えていることでしょう。私はといえば残りの必要単位が多くて泣きそうになってます。どうしてこうなった。  ということで3年生も全く余裕がなさそうですし、記憶があるうちに後期の授業雑感を書いておきたいと思います。 民法総合2 授業では物権法と不法行為法をメインに、相続法や不当利得を扱いました。  課題として事例問題と事前解説が配布されますが、特に後者は一般的な教科書の内容を噛み砕いて詳細に説明してくれるので

          京大ロー2年後期授業雑感

          京大ロー2年前期の授業紹介と使用教材

          2年前期の授業もという声がありましたので、必修である基幹科目の授業を紹介します。さすがに前回までの投稿は長すぎたので、今回は授業雑感と使用教材についてざっくりと書いていこうと思います。授業については講義の概要とソクラテスの実施方法、教材は指定されたものと役に立ったもの等が主な内容になりますので、ご参考になれば。 民法総合1・授業内容  民法のうち、債権総論の一部と契約法がメインで、一部不当利得と総則を扱います。この授業の特徴は、複雑な事実関係や法律関係を要件事実に基づき整合

          京大ロー2年前期の授業紹介と使用教材

          京大ロー未修1年前期の授業紹介と入学までに準備しておくべきこと

          財産法の基礎1①授業の形式と内容  民法の総則と物権・担保物権を扱います。事前に課題が与えられ、授業ではソクラテスメソッドにより先生が学生に質問して課題の問いを答えていく形式で進行します。担当される先生により内容は変わりますが、私が授業を受けたときは、総則は基礎知識の解説のあとに短~中程度の長さの事例を用いた正誤問題や穴埋め問題が出題され、物権担保物権でも基礎知識の解説のあとに1~2行の短い質問文が付されており、これらを教科書や判例集を使って答えを考えていくことが主な予習

          京大ロー未修1年前期の授業紹介と入学までに準備しておくべきこと