夏の天ぷら
なかなか、思うように天ぷら変わり種選手権の「おつまみ部門」について書けていない。
納得のいくものが出来ない。
アイデアが湧かない。
残業が増えて時間が足りない。
家では飲酒と睡眠に忙しい。
こんな時はプロから学ぼう、って事で。
天ぷら屋さんにやってきた。
なにかヒントはないだろうか。
そうか、なるほど。
なにも具材のみの天ぷらにこだわらなくても、トッピングやソースも含めて天ぷら、か。
確かに私は今まで「素材」にばかり気を取られてトッピングやソースまで気が回らなかった。
あ。
ゴーヤの天ぷらってどうだ?
って事で、やってみるぞ。
ほっくりと柔らかく仕上がっている。
熱々で苦味が際立って、これはビールが進む。味付けはレモン塩で食べてみたが、驚くほどレモンの酸味がゴーヤの苦味に負けていた。
醤油とマヨネーズも試したのだが、こちらの方が美味いな。
ゴーヤの天ぷらにジャコと刻み沢庵なんて乗せちゃったりして。でもコレが美味かった。
ゴーヤと沢庵というクセの強い食材に挟まれてジャコは完全に存在感が消失しているが、気にしない。
ホクホク食感のゴーヤと、歯応えの良い沢庵のコントラスト。そしてゴーヤの苦味と、沢庵の塩気とほのかな甘みが、複雑な美味さを作り出す。
やはり味の幅があった方が美味いと感じるのだろうか。
さてもう一品。
「私、魔女のキキです。
こっちは無様に失敗したウナギの天ぷら↑」
、、、。
もう魚介はかなり検証しているので、もう予測はつく。固かった身はふっくらと蘇り、ジューシーかつボリューミー。蒲焼きを買ってきたので元々味付けはしっかりしてるし、山椒と塩を少量振ればバッチリ美味いはず。
そうであろう?
あ、これウナギの天丼にしたら良いんじゃないの!?と気づいたのは完食した後である。
後の祭りってやつだ。
さて、〆に参ろう。
ジャコ、刻み沢庵、刻みネギ、適当にちぎった海苔。冷蔵庫に残っていたコレらを天ぷらの衣でかき揚げにしよう。
かき揚げは下手なので大目に見てほしい。
ジャコと沢庵の食感、油で焦げたネギの香り、海苔の風味。思いの外、良い。
これ抹茶塩で食べたら美味いだろうなぁー、と気づいたのは後片付けをしている最中である。
後の祭りってやつだ。
しかし、このかき揚げを。
ウナギについてきた蒲焼きのタレと塩をかけ、いただきます。
外側が少々硬くなってしまったが、美味い。
中はふっくらとしていて、沢庵、ネギ、ジャコなどの様々な食感が弾ける。
ただやはり、蒲焼きのタレとの相性は一考すべきだ。少し濃いめの天つゆにおろし生姜を溶き、出来たてのかき揚げをジュッとくぐらせた方が美味いと思う。
天つゆをたっぷり吸って少し崩れたかき揚げをご飯と共にかき込む。
、、、正解はコレだったな。
蒲焼きのタレなんて使ってる場合じゃなかったんだ。一体誰がこんな事を、、、!
ともかく。冷蔵庫の余りモノで作った初めてのかき揚げ天丼にしては上出来といえそうだ。
あぁ、しかし。
真夏に天ぷらなんてするもんじゃないぜ!
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