広島お好み焼き屋【皐月】の看板娘のリムは実は竜の姫巫女様でした! 第10話 初めてのドラゴンでの宅配! (1)
第10話 初めてのドラゴンでの宅配! (1)
「よーし! ついた!」と。
リムが独り言を呟けば。
〈ボン!〉だ。
ボン! と言った効果音と共にリムは。
ドラゴンから人の姿へと上空で、大変身──
人の姿へと戻れば。
リムはそのまま急降下──。
だからみなさんは、リムの姿を見て、『あれ?』、『大丈夫なの?』と思うに違いないけれど。
リムは竜神さま、竜の姫巫女だから平気──。
自身の背にパラシュートなどなくても平然……。
かすり傷一つ負うこともないから心配をしないでねと。
リムが説明をすれば。
リムは地球の重力に引かれ──。
あっ! と言う間に。
リムは地上に着いたよ。
だから〈トン!〉と小さな足音を立て、地面へと降下すれば。
広島お好み焼きの注文を頂いたお客さまの家の、玄関の前だから。
リムは玄関先まで、〈トコトコ〉と足音を立てつつ。
お客さまの玄関先へと到着すれば。
〈ピンポーン!〉
玄関のチャイムのボタンを押し、家の中にいらっしゃるお客さまを呼ぶの。
「はぁーい。何方ですかぁっ!」
するとこの通りだよ。
リムが押した、玄関の呼び出しブザーの音を聞いて──。
お客さまが声を出しつつ、こちら。
家の玄関先へと向かってくる足音がリムの耳へと聞こえてきた。
だからリムは緊張しつつも。
「すいませんー! 《《広島お好み焼き》》のデリバリーの注文をいただいた《《皐月》》ですー! 商品をお届けにきました」と。
リムはお客さまへと大きな声、はっきりとした口調で。
女性のお客さまへと告げると。
「はーい。お疲れ様」と。
商品、広島お好み焼きをデリバリー。
届けにきたリムへと労いの言葉をくれた。
だからリムは、女性のお客さまへと。
「ありがとう、ございます」とお礼を告げる。
〈ガチャン!〉
〈ガチャ、ガチャ〉
〈ギィー!〉と。
音を立てながら玄関が開く。
「あらあら、今回は、これはまた可愛い娘さんが……。それも外国の娘さんが、お好み焼きの宅配なんて、ちょっとびっくりですわ」と。
(カクヨム)
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