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カラスの白い羽・青い羽

2020/09/11に作成された記事です。

こんにちは自然科学館です!

本日はカラスの羽についてご紹介します。

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こちらのカラス、ハシボソガラスといいます。(松本城公園にて撮影)

日本国内では7種類のカラスが観察できるそうです。

普段私たちが街で見かけるカラスは、このハシボソガラスとこれよりひとまわり体の大きなハシブトガラスの2種類がいます。

ハシブトガラスについてはまた別の記事でご紹介したいと思います。

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さてこのハシボソガラス、よく見ると羽の一部が青色~紫色に見えたり、
胸の周りには明らかに白い羽があることが分かります。

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実はカラスは真っ黒な鳥ではないのです。

羽の表面を覆う薄い膜で光が反射し、光の具合によって黒に見えたり、青、紫色に見えるのです。

このような光による発色は構造色と呼ばれ、原理としてはシャボン玉が様々な色に見えることと同じです。

では胸まわりの白い羽は何でしょうか?

実はこのハシボソガラスという鳥、内側の羽は白色なんです!

鳥の羽は主に外側の正羽(feather) と羽毛布団やダウンジャケットなどに使われている内側の綿羽(down)があります。

最初のハシボソガラスの写真をよく見てみてください。
目の周りの羽毛が少し抜けています。そして全体的に羽がボサボサとした感じですよね。

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これは換羽の時期だからです。

普段は毛(羽)並みが整っていて内側の白い羽は見えませんが、羽が生え代わる時期には外側の羽が抜け、隙間から白い羽が顔をのぞかせるのです。

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真っ黒であまり良いイメージを持たれにくいカラスですが、
じつは色とりどりな羽をもつ、オシャレな鳥なんです!

「濡烏、烏羽色」という言葉があるように、古からカラスの羽は美しい色として認知されてきました。

自然科学館にはハシボソガラスやハシブトガラスの仮剥製標本もあり、
じっくりとカラスの体を観察することができます。

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↑ 写真、中央下から「ハシボソガラス、ハシブトガラス、カケス、ホシガラス」です。みんなカラス科の鳥たちです。

今後の記事でカラスの生態についても紹介できればと思います。

街でカラスに出会ったときはぜひその美しい羽の色を楽しんでみてください!

Halidae

2020/09/11

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