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新書館の先輩社員を紹介します!vol.4 (制作部編)

新書館は2025年度新卒採用を予定しております。
3月1日のエントリー開始に先んじて、みなさまに新書館の魅力をもっと知っていただきたく、先輩社員紹介を行うことになりました!
全7回に渡ってnoteで紹介いたしますので、是非マガジンをフォローしてお楽しみください。
第4回目は、制作部のSさんです!


先輩社員の基本情報

Sさん

名前:Sさん
所属部署:制作部
勤務歴:17年目

先輩社員にQ&A

Q1 制作部の仕事内容を教えてください

制作部の主要業務は、各部署で企画された単行本や雑誌などの主に紙ものの制作物を印刷所に発注し、物として完成させて世の中に流通させることです。具体的な仕事の流れとしては、まず初めに各企画の収益予測・制作コストを確認する原価計算をします。次に紙の卸商を通して資材を確保し、実際に印刷所に制作物を依頼する発注業務を行います。また、取次や倉庫などに納品が完了するまでの一連の制作進行も担当します。制作物が完成した後では、実際にかかったコストを集計し、次回の原価管理に活かせる形でデータを蓄積していきます。

Q2 一日のスケジュールを教えてください

印刷所や紙屋の方々がよくいらっしゃるので、基本的には出社して仕事をします。事務作業を集中的にこなしたいときやオンラインミーティングが多い日など、在宅勤務のほうが効率的に仕事を進められるときには自宅で仕事をすることもあります。

・9:00 業務開始
・9:15 納品予定や制作進行について部署内で共有
・9:30 印刷所から届く制作物の見本の受け取り・確認
・10:00 社内会議に出席
・12:00 メールやチャットの確認
・13:00 昼食(1時間)
・14:00 刊行予定の確認・進行表の作成
・15:00 紙の卸商と用紙の相談
・16:00 印刷所と進行の打ち合わせ・新刊の見積依頼
・17:00 新刊や重版の発注書の作成
・18:00 制作原価の集計
・19:00 退社

高価なので使う機会は少ないですが、ここぞというときに金や銀の紙を用いることもあります。
高価なので使う機会は少ないですが、ここぞというときに金や銀の紙を用いることもあります。

Q3 新書館の魅力は何ですか?

個性的なメンバーが集まっていることです。新書館は専門誌を多く抱えているので、各編集部員はもちろんその道のプロフェッショナルで知識も豊富です。さらに編集部以外の社員もみなそれぞれに何かしらへの強い興味関心やこだわりを持っているように感じます。また、早くから実務経験を積むことができ、かつ多様な仕事に挑戦する場が与えられていることも新書館の魅力だと思います。規模の大きな会社だと仕事が完全に分業化されていることも多いかもしれませんが、新書館には各自のやる気次第でどんどん仕事の幅を広げていくことができる環境があります。私も制作部の主要業務を早い段階から幅広く担当させてもらい、日々の実務のなかで仕事の勘所を学んできました。

Q4 新書館に入社を決めた理由は何ですか?

動画コンテンツが日を追うごとに隆盛を極めるなかで、特に紙の本は、一見、時代に逆行しているようにも見える存在かもしれません。ただ、一冊の本に込められた想いや熱量は、その佇まいとともに、静かに、しかし強烈に誰かの胸を打つこともあります。私自身、何度もそうした経験を経て、本の持つ静謐な温かさや優しさに救われてきたことから、自然と出版社への就職を考えるようになりました。学生時代には日本文化や哲学などを研究していたため、新書館を志望した最初のきっかけは「大航海」という思想誌でした。残念ながらこの雑誌は入社して数年後に休刊してしまったのですが、文化的価値の高い書籍や専門誌を数多く出版している会社であることが入社の決め手でした。

主力であるコミックスやパフォーミングアーツ以外にも、多様なジャンルの書籍を刊行しています。
主力のコミックスやパフォーミングアーツ以外にも多様なジャンルの書籍を刊行しています。

Q5 仕事をしていて、一番印象に残っているエピソードを教えてください

2011年の東日本大震災による混乱は、今でも強く印象に残っています。幸い人的な被害はありませんでしたが、倉庫内の在庫が大規模な荷崩れを起こしたり、印刷所の機械が停止したり、出版物の制作と流通にもいくつもの障害をもたらしました。そのなかでも特に大きな損害を受けたのは、東北地方の沿岸部にある製紙工場でした。津波によって工場全体が浸水し、長期に渡り紙をまったく製造できなくなってしまったのです。東京近郊に残っていた在庫も、多くが湾岸部の倉庫に保管してあったため、地盤沈下で出荷停止に追い込まれていました。あの後しばらくは、被災地の状況に心を痛めながらも、本の流通が止まらぬよう代替用紙を何とか確保するために上司とともに奔走する日々でした。
今年2024年には年初から能登半島で大地震が起きました。あらためて亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者の方々へ心よりお見舞いを申し上げます。度重なる天災に、いまこの瞬間の日常も仕事も、決して当たり前にあるものではないことを痛烈に感じています。以前にも増して被災地の状況をより身近に感じて寄り添う気持ちも強くなりました。いつ何が起こるかわからないという危機感を忘れずに、これからも職務を全うしていきたいと思います。

Q6 今の仕事のやりがいは何ですか?

制約があるなかでそれを乗り越えられたときには達成感があります。たとえば、企画段階において、編集者やデザイナーからは形にしたい本のアイディアがいろいろと出てきます。しかしかけられるコストは限られているので、すべてをそのままに実現することができないことが多々あります。そのようなときは、使う紙の種類を変えたり、特殊加工によって同じような効果を演出できないか考えたりして代替案を提案し、実現可能な造本設計を探っていきます。また、制作進行においては、想定外のことが起こって発売日に間に合わないのではないかという事態に直面したことも一度や二度ではありません。そのようなときでも、印刷所や関係各所と調整を重ねて、最後まで最善を尽くすことで出口が見えてくることもあるものです。最終的に無事に見本が出来上がってきたときにはやはり毎回感慨深いものがあります。

元フィギュアスケーターの町田樹氏の作品集。カバーや表紙には特殊加工が施されています。フォトフレーム付き初回限定版においては、安全な同梱形態で納品するために事前準備を慎重に行いました。
元フィギュアスケーターの町田樹氏の作品集。カバーや表紙には特殊加工が施されています。フォトフレーム付き初回限定版は、安全な同梱形態で納品するために事前準備を慎重に行いました。

Q7 学生時代一番思い出に残っていることは何ですか?

ヨーロッパへの一人旅です。約3週間、主にイギリスとスコットランド、最後に少しだけフランスにも滞在しました。初日と最終日のホテルだけは事前に予約してから出発しましたが、それ以外は現地で安い宿を探しながらの放浪の旅でした。初海外旅行の行き先をイギリス方面に決めたのは、当時、好きだったミュージシャンたちが輩出した地であったことが理由でした。ロンドン、オックスフォード、リバプール、グラスゴーなど、その音楽が生まれた街の空気感を肌で感じられたのは貴重な体験でした。また、まるで中世の城塞都市のようなエディンバラの美しい街並み、イングランド北西部に位置する湖水地方の瑞々しい田園風景、そして各地で偶然出会った人々との交流も忘れられない思い出です。これらは今でもあざやかに記憶に残っており、一生の宝物になりました。

Q8 就活生に向けてメッセージをお願いします

学生時代が周りの人より長かったり、一年間フリーター生活をしたこともあったりと、私は就職するまでにいろいろと遠回りしてきた身ですのであまり偉そうなことは言えないのですが、ひとつ挙げるとすれば、決断することの大切さです。迷いは常にあるものですが、それでもそのときに一つの道を選びとることで、先に進むことができます。半歩でも先に進めばそれまでは気付かなかった景色が見えてきます。それから、就活がうまく進まないときは自己否定に陥ってしまうこともあるかもしれませんが、そんなときは一度立ち止まって内なる自分と向き合う時間も大切です。自分の個性を大切に、そして自分を信じて一歩一歩進めばきっと道は開けると思います。


採用情報について

2025年度新卒採用は2024年3月1日から!

最後までお読みいただきありがとうございました!
2025年度新卒採用は2024年3月1日からマイナビにて開始予定です。
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その他中途採用、アルバイト採用についても、弊社ホームページの採用情報ページにて随時情報を更新しています。

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2021年6月、新書館は創立60周年を迎えました。
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