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面接で苦手なタイプを聞かれたら

他人に対して感じる
『苛立ち』や『不快感』は
自分がどんな人間なのかを教えてくれる

カール・グスタフ・ユング(心理学者)


面接(派遣なら職場見学)で 

「苦手な人はどんな人ですか?」
「どんなタイプの人が苦手ですか?」

と質問されることがあります。

昨日、あるメーカーの面談に
同行してきました。

候補者は35歳の女性、Yさん。
(コミュ力が高く、芯の強さも感じる素敵な方)

面談は和やかな雰囲気で進み、
先方からの質問タイムになりました。

想定質問の対策もきちんとやっており
この質問の回答例も伝えていたんですが

Yさんの答えが予想外で
一瞬ドキッとしました。

「苦手だな〜って思うのはどんな人ですか?」

「貧乏ゆすりをする人です」

即答でした。
心がこもってる(笑)

ん?それだけ?
ちょっと待って、貧乏ゆすり? 

どうなんだ?この答えはどうなんだ!?
あり?なし?

気持ちはわかる、確かに貧乏ゆすりはイヤだ。
うん、悪くない、案外悪くない答えかも。

 



苦手な人を問う理由

そもそも面接で
「苦手な人」を聞くことには
どのような意図があるんでしょうか。

これは2つあると思います。

① 人柄や性格を知るため

企業は単に
「あなたの苦手なタイプ」を知りたい
わけではありません。

苦手なタイプを知ることで
あなたの性格や人柄を把握しよう
としています。

社風や社員との相性を見極めるために
聞いている可能性もあります。

「苦手な人はどんな人なのか」を聞き
候補者がどんな人を苦手と感じるのか

また
「苦手な人とも一緒に
 仕事をやっていける人間かどうか」
を確かめようとしているケースもあります。

ちなみに、ネガティブな要素を聞くことで
人となりを探ろうとする質問として

「どんなときにストレスを感じますか?」
というのもありますね。

苦手な人にもうまく対処できるかを確認するため

当たり前の話ですが
自分の好きな人や気の合う人とだけ
仕事をするわけではありません。

企業規模が大きくなればなるほど
さまざまなタイプの人と
一緒に仕事をすることになります。

苦手と感じる同僚・上司・お客様とも
上手に付き合いながら
仕事を進めていく必要がありますよね。

実際に配属部署に難しい人がいて
入社後にうまく立ち回れるかどうか
を見極めるために
質問している場合もあります。

答え方のポイント


面接で苦手な人を聞かれたら
「理由」「かかわり方」について
言及することが重要です。

この2つを押さえることが
面接官の意図にそった回答になるからです。

単に「苦手な人は○○人です」
と答えるだけでなく

「なぜ苦手なのか?」
理由もあわせて説明するようにしましょう。

「なんとなく苦手」や
「生理的に受け付けない」などの
曖昧な理由はダメです。

「なんとなく苦手」よりも
「○○という理由で苦手」
と明確に伝えたほうが

面接官は納得感を持ちやすく
共感にもつながります。

そして、
苦手な人への自分なりの対応法を語る
ことも重要です。

ネガティブな発言のまま
終わらせるのではなく

「どう対処したのか」
「どうやって問題を解決したのか」

などポジティブな結論に変換して
終わらせましょう。

過去の体験として
苦手な人とどのように関わってきたか
再現性を見出せる回答がいいですね、

少しハイレベルかもしれませんが
自己PRの内容と関連付けたり

企業の社風や価値観にマッチさせたり
一貫性を持たせることができたらいいですね。

ちなみに、
「苦手な人はいません」はウソくさいので
あまり良い回答ではありません。

実践的アドバイス(私見)


仕事柄、頻繁に
面接の場に立ち会っているので

私の経験をふまえて
この問いへの答え方について
考察してみます。

たとえば、こんな回答はどうでしょう。

「私が苦手な人は、約束を守らない人です」

「周囲への思いやりがない人が苦手です」

これでも悪くはないと思いますが
約束には大小ありますし
思いやりは定義が難しい。

抽象度が高いので
あまりおすすめはしません。

追加質問を受けて
ボロを出すリスクもあります。

協調性のない人が苦手です」

挨拶をしない人が苦手です」

これは、どうでしょう。

「苦手です」
という表現がやや強めなので

その後に話す理由や具体例などによっては
「他人に厳しい人」
「気にしがちな人」
と思われやしないかと少し心配になります。

考え過ぎですかね。

苦手の対象として、私のおすすめは

「すぐに感情的になる人」

「いつも不機嫌でイライラしている人」

「人の悪口や噂話ばかりする人」

とか、ですかね。

誰しも苦手とするタイプで
共感も得られやすく
かつ、わかりやすい。

回答例はこんな感じです。

以前勤めた会社で
いつも不機嫌でイライラした様子の方
いらっしゃいまして、
舌打ちをされたり
怒鳴ったりされる方でしたので
苦手意識を感じました。
その方とは仕事上コミュニケーションを
取る必要がありましたので
お声がけするタイミングや
言葉選びを工夫
しながら
良い関係性をつくっていけるよう
心がけておりました。


いかにも周囲から
煙たがられるような人に対して

避けることなく
良好な感性性を築こうとする

そんな考え方や姿勢が評価されそう
ですよね(笑)

もうひとつ、回答例を。

「人の悪口や噂話ばかり話す方」
は苦手です。
学生時代のアルバイトの職場に
店長や社員さんの悪口や噂話を
いつも話しているベテランの方がいました。
悪口を聞き続けますと
気が滅入るといいますか
居心地が悪く感じてしまいます。
同調するわけにもいきません
新人さんたちに聞かせたくない話も
ありましたので
話題を切り替えたり、すごく気を遣いました。
完璧な人はいないと思いますし
ポジティブな面を見てもらえるような
声掛けをすることが大事だなと
勉強になりました。


まず結論から伝えて
誰しも敬遠する人を挙げて

周囲への影響にも配慮した対応をして
その経験から“学び”まで得ている、
って素敵すぎません?(笑)


いかがでしょうか。

どちらも共感しやすく
好感をもてるのではないでしょうか。


人が人を嫌う理由はさまざまです。

冒頭にユングさんの言葉を引用しました。

意外に思われるかもしれませんが
実は、嫌いな人は
あなた自身に似ている人かもしれません。

あなた自身にも備わっているからこそ
気がつくし反応してしまう
という可能性があるんです。

余談でした。

就活・転職活動中の方に少しでも
お役に立てたらうれしいです。


嫌いだろうが、性格が合わなかろうが
その人と自分との違いを発見し
異なった人生を学ぶ姿勢

山本 コウタロー(シンガーソングライター)



最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

はたらく方たちに少しでも
ヒントや元気をお届けできるよう
投稿していきたいと思ってます!

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