森田玲(Morita Akira)
筆者・森田玲による『日本の祭と神賑ー京都・摂河泉の祭具から読み解く祈りのかたち』(創元社)の解説。
筆者・森田玲による『日本だんじり文化論ー摂河泉・瀬戸内の祭で育まれた神賑の民俗誌』(創元社)の解説。
京都を拠点に活動する篠笛奏者による「かりそめのひとりごと」。
10月24日(日)11時からは弘道館オンライン講座「心で読み解く日本の祭と神賑(かみにぎわい)」テーマは「神幸祭(しんこうさい)―カミの道行と神輿の発達史」です。見逃し配信もございますので、皆さま是非(お申し込み→https://kaminigiwai-1024.peatix.com/) カミの乗物である神輿を「鳳輦型神輿」(天皇の鳳輦がモデル)、「宮型神輿」(神社の社殿がモデル」、「円堂型神輿」(寺院の円堂がモデル)の三つに分けて、それぞれの発達史を解説。また、カミの移
11月21日(日)岸和田だんじり会館にて「地車(だんじり)に残る和船の記憶」と題して講演会を行ないます。話し手は私、森田玲、聞き手は寺田篤史さん(ラヂオきしわだ)です。 『日本だんじり文化論』(創元社)の発刊記念も兼ねての催しで、「ひね博メンバー(彫物ひねもす博覧会)」の河合賢申さん(彫刻師)と平田雅路さん(写真家)の協力も得て「彫刻展示」も開催。 詳細は追ってお知らせいたします・・・まずは第一報です!「だんじり魅力再発見!」皆さま是非お越しください!
森田玲『日本だんじり文化論』(創元社)の書評が掲載されました。しっかりと読み込んでいただいております。 「地車文化の豊かさを再認識するアーカイブ/膨大な資料をもとにした集成的研究/伝統の担い手が持つ鋭い分析眼で考察する/」松田俊介(文化人類学) 『日本だんじり文化論』書誌情報→https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4261 週刊読書人→https://dokushojin.stores.jp/
9月30日の「産経新聞」(夕刊)に森田玲『日本だんじり文化論』(創元社)の取材記事が掲載されました。私の生い立ち、本書の概要、だんじり彫刻研究会のことなどをご紹介いただいております。 Web版はこちら→https://www.sankei.com/article/20211002-LLDXCEM4KNI2RFCJDM6WDP2DIE/ 岸和田(岸城神社)最古の地車(岸和田だんじり会館)と、嘉永5年(1852)製作で天神祭(大阪天満宮)に曳き出される通称・三ツ屋根地車の写真
出版社と朝日新聞による人文書のウェブサイト「じんぶん堂」で、2015年刊行の森田玲『日本の祭と神賑(かみにぎわい)』(創元社)の紹介記事がアップされました。皆様是非ご覧ください。 じんぶん堂→https://book.asahi.com/jinbun/article/14423996
森田玲『日本だんじり文化論』(創元社)の書評が掲載されました。しっかりと読み込んでいただいておりますm(_ _)m 「地車文化の豊かさを再認識するアーカイブ/膨大な資料をもとにした集成的研究/伝統の担い手が持つ鋭い分析眼で考察する/」松田俊介(文化人類学) 書誌情報→https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4261 週刊読書人→https://dokushojin.stores.jp/
出版社と朝日新聞による人文書のウェブサイト「じんぶん堂」で、エッセイ「祭は文化のタイムカプセル」が公開されました。森田玲『日本だんじり文化論-摂河泉・瀬戸内の祭で育まれた神賑(かみにぎわい)の民俗誌』(創元社)の内容を元に、新たな視点も加えて書き下ろしております。皆様是非ご覧ください。 じんぶん堂 → https://book.asahi.com/jinbun/article/14423988 ~ランドセルにリコーダーを挿して登下校する小学生の姿が日常の風景となって久しい
インスタグラムをはじめました。正確には6年ぶりに再開といった感じです。今まで出会いのなかった皆さんとも情報共有ができればと思っております。フォローいただければ幸いです。 インスタグラム → https://www.instagram.com/morita.akira_jp/
初めて笛を吹く人は、まずは、指孔を押さえて構えるのではなく、笛の両端を持って、つまり、すべての指孔をあけた状態で、音を鳴らす練習をしましょう。〈001〉でも述べましたが「吹くのではなく響かせる」という気持ちが大切です。太鼓でも三味線でも、あらゆる楽器には「勘所(かんどころ)」があります。力を強くすれば大きな音が鳴る、良い音が鳴る、というわけではありません。笛を吹く時の息の強さや太さにも良い「塩梅(あんばい)」があります。 とはいえ、初めて笛を吹く場合には、その加減はわからな
本日8月14日の毎日新聞に書評が掲載されました。持田叙子(日本近代文学研究者)・評『日本だんじり文化論-摂河泉・瀬戸内の祭で育まれた神賑(かみにぎわい)の民俗誌』(創元社)=森田玲・著。持田先生は折口信夫の研究者とのことです。 私の「神賑(かみにぎわい)研究」は、折口信夫の感覚に下支えされております。折口信夫の研究者の方に、畏れ多くも、私と折口信夫を重ねていただき、嬉しいです。 日本だんじり文化論 → https://www.amazon.co.jp/dp/442223
岸和田の地車囃子の笛では五つの音を使います。旋律を聴くと、もっと多くの音を使っているような印象を受けますが、使う音は五つのみです。日本の古典的な旋律や歌、わらべ歌、祭囃子などは、四つ、五つ、時には三つの音を組み合わせるだけで、多彩で魅力的な旋律を生み出してきました。 地車の笛は、見よう見まねで覚えることが習慣ですので、五種類の指の押さえ方に特別な呼び方はありません。しかしながら、それぞれに番号を振っておくと便利です。例えば「7の音をもっと大きく」とか「2に音がカスレている」
篠笛の管頭には文字が記されています。「獅子田(ししだ)」の場合は「七」という漢数字が見えますが、文字が崩れている場合も少なくなく、数字であるという認識で見ないと、片仮名の「メ」に見えてしまいます。 「七」と認識できた人も、この数字の意味するところに悩むでしょう。指孔の数は六なので、これに歌口を加えて「七つの孔」を意味するのでは?と推測した人もいますが、そうではありません。 「七」という文字は、笛の「音高」を表しています。「七」があるということは「六」や「八」の笛も存在する
篠笛の話をする時に、「あの部分のあそこの色」とか「あの糸みたいなんが(籐のこと)」といった表現では、うまく会話がいきません。 笛を選ぶ時はもちろん、笛を教える時にも、各部の名称を知っていた方が会話が円滑に進みます。 このコラムでも以下の笛の部位名が頻繁に登場しますので、まずは、ここで確認しておきたいと思います。 歌口(うたぐち) 息を当てる孔が歌口です。実際には管全体の空気中が響いて鳴っているのですが、笛の音の音を生み出す起点となる重要な孔です。「歌口の中心に唇を持って
祭の笛は地元の先輩方から教わることで、その奏法や旋律が継承されています。岸和田および岸和田型地車(だんじり)文化圏でも、同じように、小学生の子供たちが青年団のお兄さんや、お父さんに教わりながら見よう見まねで笛を吹き始めます。基本的には、このような方法で問題はなく、また、健全な状況とはいえますが、まれに、継承がうまくいかないことがあります。 岸和田における、その最たる例が、二十年ほど前に始まり、今でも尾を引いている、篠笛の「極細管」や太鼓の「均等打ち」の問題、「笛を酒に浸ける
岸和田の地車はとにかく走る。その中でも人々を惹きつて止まないのがヤリマワシ。ヤリマワシとは、辻々に高速で地車を曳き入れ直角に方向転換をして走り抜ける荒技である。勢い余って電柱や民家に突っ込むことがしばしばであるが、これは、もちろん曳手にとっては耐え難い汚点で、何より地車自体に傷が付く。 写真『日本だんじり文化論』(創元社) 『ソーリャ』の掛声も勇ましく綱を前方に曳く青年団ほか小中学生の男女、前梃子役や後梃子役、そして笛や太鼓の鳴物の心が一つになって初めて美しいヤリマワシが
本日(2021/7/31)の「京都新聞」で拙著『日本だんじり文化論』(創元社)をご紹介いただきました。京都大学・名誉教授の末原達郎先生から「だんじりは、祇園祭の山鉾とは違う系統のものであることを明確にした」と評価する、とのコメントをいただいております。そして、一つ、岸和田の皆さまにお詫びせねばなりません。副題に「岸和田出身の篠笛奏者」と紹介いただいておりますが、ご存じの通り、私は隣の忠岡町の出身で、岸和田(岸城神社氏地)ではなく、岸和田市の八木(夜疑神社氏子)の地車(だんじり