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膝OAの歩行時痛アプローチはコレ!

どうも。薬師寺です。

臨床では膝疾患をめちゃくちゃ診てます。


膝疾患といっても様々ありますが、、

多くは膝OAの方に関わるケースが多いと思います。


そして…

膝OAの主訴として多いのは「痛み」ですよね。


この痛みも「膝を曲げたり伸ばしたりしたら痛い。」と言われる方もいますが、ほぼ100%じゃないかと思えるくらい共通していることは荷重をした状態など、「歩くときに痛い」と言われる方ですね。


今回は…

膝OAの歩行時痛について絞ったコラムを書きます。


是非普段の臨床で膝疾患を診る機会がある人は参考にしてみて下さいね。


膝OAの歩行の特徴について

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まずシンプルに考えると…


膝OAの歩行のパターンとして、、

「前に進みたいけど、横にブレる」


前方への推進力があるから歩行で前方に脚をスムーズに運べて歩行が出来るわけですが、この歩行で使うエネルギーが左右へ逃げてしまって前に進む力を生み出せてない状態。

歩行の効率としては非常に悪いです。


つまり…

膝OAの歩行の特徴でもありますが、この左右への動揺を前方への推進力にどのようにして変えていくことが出来るかが、痛み改善や荷重時痛のコントロールにおいては非常に重要なカギになります。


膝OAの歩行を変えていく上で、特に臨床上重要なポイントを紹介しますので、是非参考にしてみて下さいね。


ロッカーファンクションの重要性

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ロッカーファンクションって聞いたことあるでしょうか?

・ヒールロッカー
・アンクルロッカー
・フォワフットロッカー


歩行時の立脚相での足部の一連の機能のことをロッカーファンクションといいますが、この機能が非常に重要であり、ロッカーファンクションをスムーズに起こすアプローチをすることで歩行時の前方への推進力は得られてきます。


・ヒールロッカー ➡ IC〜LR(立脚初期)
・アンクルロッカー ➡ Mst(立脚中期)
・フォワフットロッカー ➡ Tst(立脚後期)


こういった感じです。


そのため…

膝OAの主訴としては、膝関節の痛みなんですが、歩行を変えていこうと思った時に重要になるポイントは「足部・足趾」だったりします。


例えば…

立脚後期のフォワフットロッカーが機能すべき場面で、「MP関節の伸展が入らない」とか「腓腹筋の筋力低下がある」とか。

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こういう状態であれば…

フォワフットロッカーが立脚後期に機能しないので、踵離地までが長くなって立脚時間が延長することで膝関節にストレスが生じる。


こういうことがあります。

そのため足関節・足趾の機能は歩行を変える上で超重要ということ。


ICを最も大切にする

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歩行を変える上で…

最も重要視するポイントは「立脚初期」です。


ここが上手くいくか。上手くいかないか。

それによって前方への推進力が得られるか。左右への動揺が強くなってブレてしまうか。ここが決まってくるので超重要。


まずIC〜LRにおいて…

・体幹正中位
・股関節屈曲位
・膝関節伸展位
・足関節背屈位

この状態で、踵からしっかり接地ができれば、余計な力を使わなくても、カラダを立脚初期から中期に運ぶことが出来て、歩行効率も良くなります。


しかし…

膝OAの方は、膝の伸展制限がそもそもあったり、足関節背屈固定した状態で踵接地出来ない人がほとんどです。


そのため…

足関節の背屈の可動域制限がないのか?

膝関節伸展0度まで可能なのか?


ここを特に評価する必要があり、可動域をまず獲得して、筋力エクササイズや動作訓練をしていく必要があります。


「膝OAの歩行改善」の運動療法

パテラセッティングってありますよね?

これが歩行にもかなり活かせます。


長座位、端座位などやり方や方法はいくつかありますが、歩行アプローチをする前段階としてとても歩行に繋げやすいアプローチです。


上記の動画で紹介している様な、長座位でのパテラセッティングを考えてみても、股関節屈曲位・膝関節伸展位・足関節背屈位のポジションを保持した状態でのエクササイズが可能です。



そして…

自分のInstagramでもパテラセッティングの方法を紹介しましたが、長座位や端座位で行った後は、最終的に立位に繋げていきたいわけなので、荷重をした状態でパテラセッティングを行います。


パテラセッティング以外にも、膝OAの歩行に繋げられる運動療法として、ピラティスのエクササイズの1つですが、「リバースプランク」とか有効であり、臨床でもよく活用します。

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画像の様な状態が、最終形態ですが、体幹は正中位で膝関節と足関節背屈を入れた状態をキープしたまま、踵で地面を押す力を使って股関節屈曲位から伸展方法に持っていきます。


歩行のICからLRに移行する状態に似ており…

踵にしっかり荷重を足関節背屈で行える状態で股関節伸展を作れるので、歩行の前方への推進力を得るためのエクササイズになります。


こういったエクササイズ・運動療法を参考にしてみて下さい。


最終的には…

完全なICの状態を想定して歩行の各フェイズ別にアプローチをしていくということも必要になります。


ライタープロフィール

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薬師寺 偲(Yakushiji Shinobu)

理学療法士
ピラティスインストラクター


理学療法士・トレーナー向けYouTube⬇⬇


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