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前鋸筋の運動療法


自分の運営しているマガジンでは前回は…

大腰筋の運動療法についてのコラムを紹介しました。


今回も運動療法シリーズとして…

「前鋸筋の運動療法」についてのポイントについて解説します。


前鋸筋の作用というと…

翼状肩甲骨にならないように肩甲骨を安定させてくれる筋肉ということや、肩甲骨を上方回旋させる筋肉として有名です。


一般的に知られている代表的な作用は上記の様な作用ですが、今回はさらに機能解剖学から深堀して運動療法について考えていけるコラムです。


前鋸筋の機能解剖学について

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前鋸筋の運動療法を考えるためには…

当然ですが機能解剖学を知る必要があり、解剖学ベースに運動療法を工夫して行なっていくことが大切です。


前鋸筋は、一般的には肩関節の筋肉として認知されていますが、呼吸機能にも体幹機能にも関わる筋肉のため、その他のローテーターカフなどの肩関節の筋肉とは少し認識を変える必要性があります。


前鋸筋の作用として…

肩甲骨の上方回旋として作用すると言われていますが、上部線維と下部線維によって作用が異なることを理解しておく必要性があります。


上部線維:肩甲骨下方回旋
下部線維:肩甲骨上方回旋

スクリーンショット 2020-10-21 4.42.23


全体的な作用としては…

上方回旋メインの前鋸筋ですが、上部線維に関しては下方回旋作用があることを理解しておく必要があります。


つまり…

前鋸筋のエクササイズをする目的として、「肩甲骨の上方回旋の動きを入れる」という目的があるのならば、、


上部線維の下方回旋作用を抑制させたり、運動療法を行う際に肩甲骨上角周辺の組織のタイトネスをある程度改善した状態で運動療法をしなければ、目的としたい運動療法が行えないということも考えられます。

スクリーンショット 2020-10-21 4.46.27


実際に、臨床でも確認して頂ければ分かると思いますが、「肩甲骨下角は動き過ぎるくらい動くのに、肩甲骨上角はビクともしないくらい動かない。」というケースがとても多いです。


前鋸筋の運動療法をする前段階として…

肩甲骨上角周辺組織のタイトネスは改善しておきたいところです。


ここまでが前鋸筋の肩関節としての作用。

肩関節の機能改善として、前鋸筋が大事というのは有名な話なのでこの辺はみんな認識していることです。


ここからは、、

「呼吸機能」と「体幹機能」としての前鋸筋の役割について解説をしてきますね。


前鋸筋と「呼吸機能」「体幹機能」

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前鋸筋は肩関節だけの筋肉ではないことは、上記でも解説しました。

前鋸筋と呼吸機能と体幹機能は全て互いに関係しあっているのでセットで説明させてもらいます。


まず呼吸機能として1番大切なのは…

「横隔膜が機能すること」


そして…

この横隔膜が機能するために必要な前提条件が、

「肋骨下部が締まっていること」


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そのためには…

外腹斜筋の作用が必要であって、この外腹斜筋と前鋸筋は筋連結していますので、前鋸筋は肩関節の筋肉でありながら、体幹筋群としての捉え方が非常に重要になってきます。


この辺のコラムを合わせて読むと整理できます↓


前置きが長くなりましたが…笑

ここまでが、前鋸筋の機能解剖学について。


今回のコラムはここから先が本題です。

なので、購読者限定の有料ゾーンはここから先。


前鋸筋の運動療法(実践編)

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結論から言えば…

ここから先は

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