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【子育てnote①】「愛着形成」と「分離不安」


実は、娘が2週間入院していました。
診断名は「左急性巣状細菌性腎炎」。
1週間以上発熱が続き、かかりつけの小児科へ何度か通った結果、総合病院への受診を勧められて、色々な検査をした結果判明しました。

色々な出来事が続き、落ち着かない日々を過ごしていましたが、ようやく落ち着いてきたので、少し綴ってみようと思います。


最近よく「愛着障害」「愛着形成不全」などのワードを目にします。

私が学生だった頃、「母性看護学」の分野で少し勉強しました。

「愛着形成」とは乳幼児期に形成される、母と子の絆のことを指す。母親が愛情を持って子へ接することで愛着は形成されていきます。

「愛着障害」は幼少期に愛情のキャッチボールがなされずにいると、安定した愛着が築かれずに起こる。
重症となると、衝動性や怒りのコントロールができずに、様々な問題行動を引き起こしたり、他人に関して無関心となったりする。
母子の愛着形成に関して 日本産婦人科医会


入院中、娘との愛着形成はちゃんとなされていたのだな、と感じることができました。

というのも、娘はまだ1歳になっていない月齢だったので、本来であれば入院中は保護者付き添いがセオリーでした。しかし、世の中はコロナ禍でもあり、病院は全棟面会禁止の状態。小児科の病棟だけ特例で1日1人のみ、30分だけ面会の許可が出ていました。

これまでほぼ24時間一緒に過ごしてきた娘と引き離されてしまうのは、言葉にできない程の悲しみがありました。しかも2週間。

毎回のように帰る際にはギャン泣きされる日々。病棟の看護師さんと抱っこを変わると途端に泣き叫ぶ娘。

母と子が引き離されて、こうして子が不安になって泣いたり、追いかけてくることを「分離不安」と言うのです。

この分離不安は愛着形成がなされていないと起こりません。

医療従事者もよく使用する、MSDマニュアルというものにも下記のように説明があります。

分離不安は、典型的には生後8カ月頃から始まり、生後10カ月~1歳半に最も強くなります。見知らぬ人に会ったり初めての場所に行ったりすると、たいていの場合強い不安を感じます。親や養育者から離された場合、特に家以外の場所では、非常におびえ安全ではないと感じます。小児は親や養育者に安全や安心を求め頼っています。この年齢の小児が、親や養育者が部屋を離れた際に泣くのは「駄々をこねて」いるのではありません。正確にいえば、泣くのは親や養育者への愛着が芽生えたことを示します。
分離不安および人見知り - 23. 小児の健康上の問題 - MSDマニュアル家庭版


2週間のあいだ、自分の子育てに何か問題があったのかもしれない、と自分を責めてしまっていました。
あまり飲み物を飲ませていなかったかもしれない、そのせいで尿路感染を起こしたのかも、そこから腎臓までいってしまったのか? 年末年始のバタバタに娘も巻き込んでしまって無理をさせてしまっていたのかもしれない、家の掃除を怠ってしまって変なものを拾って口にしてしまってたかもしれない、栄養が偏ってたかもしれない、など頭がザワザワぐるぐるしていました。

しかし、小児科医の先生に不安なことはないか尋ねられ、少し不安なことを話した結果、原因を特定することは難しく「たまたま」こうなってしまっただけだから、気にしないで下さいね、退院後も普段通りの生活を送ってください。と言われました。
担当についてくださった先生2人はとても親身になって話してくれて、とても安心できる言葉かけをしてくれました。
それに、娘は私を信頼して愛着を築いてくれていた。そのことが入院中に分かったので、よりいっそう絆を強く感じることができました。


無事退院してきて、元気につたい歩きを始めた娘を見て、入院中娘の治療に努めてくれた医師や、面倒をみてくれた看護師・スタッフへの感謝の気持ちが込み上げてきました。

大変でしたが、なんにせよ娘が元気になって良かったです。これからも娘がすくすくと元気に育っていけるように、私にできることを私なりに頑張っていきたいと思っています。

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