詩乃 / shino

編集者。暮らしが好きな旅の人です。北海道と東京を行ったり来たりしています。

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  • はじめまして〈 詩乃を知る10のnote 〉

    初めてご覧いただく方に読んでほしいおすすめの10記事をまとめました

    • はじめまして〈 詩乃を知る10のnote 〉

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常に自分へ問いかけている、届く文章を書くための5つの質問

ライターになりたての頃、良い記事を作るために意識したほうが良いと教えてもらったことが2つあります。 ひとつは、記事のゴールを決めること。目指すべき対象を決めることで、目的を持って執筆と呼ばれるマラソンを走り切ることができるから。 もうひとつは、記事の構成を決めること。最短距離でゴールに向かうためには、どのようなルートを走るのかを考える必要があるから。 3年間、ライティングを生業にしていると、これらの重要性を痛感することばかりです。むしろ、今となっては、構成やゴールなしに

    • 言葉を見つめる世界線のなかで【ドラマ『silent』鑑賞記】

      信頼できる友人に限って、しきりに「詩乃は絶対に好きだから、『silent』を観てくれ」と言ってくれていた。 その理由を聞いたことはほとんどなくて、というか、みんながみんな「観ればわかる」と言うだけ言ってその本心を教えてはくれなくて、ただ「いい作品だから」とだけ伝えられていた。 事前情報として、ひたすらによく泣けるドラマだと聞いていた。最終回に向けて泣けるとかではなく、第一話から泣ける作品だと。だから、観るのがいやだった。 わたしは映画にせよ舞台にせよ小説にせよ、没入が半

      • 盲目的な恋を教えてくれた土地、函館

        はじめて函館というまちを訪れたとき、あまりの感動に言葉を失った。脳天を撃ち抜かれたような衝撃、経験したことのない身震い、つまり絶句。土地との出会いにそれほどの驚きが生まれるだなんて知らなかったわたしは、当時その感覚にひどく戸惑った。 2021年12月、誰しもが指折り数えてクリスマスを待ち望んでいるようなそんな日に、わたしは函館に落とされた。 訪れるきっかけになったのは、同年に上映していたある歴史映画だった。時代は幕末。戊辰戦争が描かれるなか、最後の戦いであった箱館戦争の様

        • 2024年、暮らしの心得

          こんにちは、詩乃です。2024年がはじまりましたね。今年も、ぼちぼち楽しくやっていこうと思うので、どうぞよろしくお願いいたします🎍 一年の終わりも文章を書いていたし、一年の始まりも文章を書いていて、相も変わらず文章だらけの一年になりそうな予感がしている三が日です。 はてさて、新しい一年のはじまりとなると、どうしてか気持ちを新たにがんばっていこうとか考えてしまうタイプの人間です。 自分という人間が特別生まれ変わったわけではないはずなのだけれど、なんとなく気分が変わっている

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          詩乃 / shino

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          「古き良き」に尽くした、2023年

          毎年、一年がはじまる頃には「今年の抱負」みたいなものをきちんと考えちゃうタイプの人間です。その抱負の壮大さは年によって随分とまちまちですが、2023年は「必要以上に新品ものを購入しない」と目標立てて生きてまいりました。 それは、個人の特性として、人の手垢がついているものに対する愛着が強く湧くタイプだから。歴史というにはおこがましいですが、誰かが愛情深くつかってきたものを、受け継ぎ、使い続けるという営みに、それ相応のロマン(ないしは、美)を感じる人間のようです。 いや、もち

          「古き良き」に尽くした、2023年

          会社員なんて向いてないって、とっくにわかってる

          「軽度ではありますが、うつ病ですね」 目の前に座る精神科医がそう言葉にした。驚きはしない。「やっぱりそうか」と思った。むしろ、免罪符をもらえたような気がして、ちょっと安心すらしている自分がいた。つい数ヶ月前のできごとだ。 昨年の10月に会社員をやってみるという道を選んで1年と2ヶ月。苦しかった。心の底から苦しくて、毎日のように泣き続けて、途中からは涙も出なくなって、空虚のような心で生きていた。何度か辞めようと思案して、それでも続けてみたいと崖から落っこちそうな自分を奮い立

          会社員なんて向いてないって、とっくにわかってる

          たぶんそれは、よっぽどの北海道愛

          世の中には、ことばにすると本来の思いよりもチープに映る感情があるなあと思うことがあります。感動や思い入れがすさまじすぎるあまり、ことばでは書ききれない、収めきれないものがあるよう。 わたしにとっては、その対象の一つに「北海道」という土地があります。わたしのSNSをくまなく見てくれている人は、びっくりするような頻度でわたしが北海道と東京を行ったり来たりしていることを知っているかもしれません。けれども、わたしはその全容をことばにして、こうしてnoteに書いたり、どこかのブログに

          たぶんそれは、よっぽどの北海道愛

          「こんな自分でもいいか」と少しだけ思わせてくれた言葉のこと

          最近、「あまりに頭がわるいなあ」と思わざるを得ない体験をする機会に見舞われている。それは、一人で国内を旅しているときによく訪れる。 たとえば、先日、京都に行ってきた。いくつか目的はあるものの、大きな目的の一つが、京セラ美術館への訪問。『ルーヴル美術館展 愛を描く』が開催されていると知り、ぜひとも伺いたいと思ったのだった。 『ルーヴル美術館展(以下略)』は、京都に訪れる前に東京・六本木の国立新美術館でも開催されていた展覧会だ。そのとき東京にいたわたしは、それはもう心を踊らせ

          「こんな自分でもいいか」と少しだけ思わせてくれた言葉のこと

          当たり前に優しくあること、を忘れぬようにと願いながら

          人生でもっともがむしゃらだった時期、というのに思いを馳せることがある。わたしには大きく三度、そういう時期があって、それぞれが自分の生き方や価値観を形成するのに十分すぎるほど効果を発揮していたのではないかと思う。 そのうちの一つは、21歳〜22歳の頃に訪れた。株式会社MOLTSというデジタルマーケティングエージェンシーでの仕事に携わっていたときの話だ。2016年当時、創業したばかりのMOLTSは、3名のメンバーで構成されたごく小さな会社だった。 携わることになったきっかけは

          当たり前に優しくあること、を忘れぬようにと願いながら

          他人の作品を便利に消費する、ということ

          SNSを通して暮らしにまつわる発信をしていると、いわゆる「掲載許可」の類の連絡をもらうことがあります。これまでに投稿された写真を借用して、他アカウントや記事などで紹介したいとのこと。 インテリアや暮らし系のメディア、アカウントなどは、ここ数年の”おうち時間”トレンドもありずいぶんと増えてきたもので、決してフォロワー数が多いとは言い切れないわたしのアカウントにも、まあまあの頻度でそういった連絡が届きます。 ささやかな投稿に目を向けていただき、本当にありがとうございます。

          他人の作品を便利に消費する、ということ

          2023年、生活の指針について

          こんにちは、詩乃です🎍 新年早々、親知らずの激痛に悩まされています。痛い、めっちゃつらい。今年最初のチャレンジは親知らずの抜歯になりそうな予感がしますが、2023年も朗らかに生きていきたいもんです。 さて、一年のはじまりなので今年もやりたいこと、目標などを考えてみました。毎年、これまでとは異なる挑戦を一つだけでもしてみようと思っており、昨年は転職、一昨年は合宿免許がそれにあたるものでした。 はて〜2023年はどんな挑戦をしようかな。逃げ続けている歯の治療とか、昨年から始

          2023年、生活の指針について

          2022年、支えになってくれた作品とか

          今年は「ものを買う」という体験からずいぶんと離れることになった一年でした。どちらかというと手放すことのほうが多かったし、お金を費やすものといえば経験とか鑑賞とか、そういったものだったように思います。 一年を振り返るにあたって、よく目にする「買ってよかったもの」みたいなnoteを書こうかなと考えたものの、今年は紹介するほどの数のものを購入していないかもしれない……ので、鑑賞した舞台作品や映像作品などを含めて「支えになってくれたもの」として、いろいろまとめてみることしました。

          2022年、支えになってくれた作品とか

          ひょんなことから、27歳、はじめての会社員

          なんというか、その、転職をした。自分の人生で会社に所属する瞬間が訪れるはずはと思っていたが、想像よりもゆるやかに転職してしまった。 20歳でフリーランスのライターとして働き始めてから、丸6年。通っていた学校を中退してフリーランスになってしまったので、会社員という肩書きを身に着けたことはない。 実際のところ、フリーランスであり続けることには悩んでいたし、自分の行く末があまりに不明瞭で困り果てたこともある。それでも、フリーランスでいることを選んできたのには、少なからず意図があ

          ひょんなことから、27歳、はじめての会社員

          焦れったい夏の日。長岡で「天空のパレード」を見ようと、おぼろげな約束をした

          本稿は3年前に公開したものに加筆修正を行い再公開しています 焦れったい夏だった。 「ねえねえ。長岡の花火がすごく綺麗なんだって。大きな花火、見たいって言ってたよね。次の夏が来たら行ってみよう?」 行きつけの居酒屋で、ビールジョッキを傾ける彼がそう言った。月日がぐるりと回らないとやってこない遠い夏を目がけて、すぐ隣にいる彼がそう言った。 「すごい。いいね、いいね。できたら、大曲の花火にも行きたいな」 嬉しさに、つい声が高くなる。彼をまねて、ビールジョッキを傾けて生ぬる

          焦れったい夏の日。長岡で「天空のパレード」を見ようと、おぼろげな約束をした

          「未経験なんですが大丈夫ですか?」

          ライターや編集者として仕事をしていると「こんなクリエイターさん、いないかな?」と知り合いから紹介を頼まれることがあります。バイネームでご紹介したい人が思いつくこともあれば、そうでないこともあり、後者の場合はSNSで呼びかけてみようか、なんて話になることが少々。 わたしのSNSは同じ業界の方がフォローしてくれていたりもするので、そういった投稿をすると、思いのほか多くの人が連絡をくれます。いつも助けてくれてありがとうございます。 その中で、一定数あるのが「未経験なんですが大丈

          「未経験なんですが大丈夫ですか?」

          【私のための保存版】ライターになりたての頃、先輩編集者に教えてもらった“読んでおくべきイチオシ本”

          ライターを名乗り始めたばかりの頃、自分の文章力を高めて視野を広げるための訓練として、一日一冊分の書評を書いている時期がありました。 8月の一ヶ月間、事前に決めた書籍を毎日一冊ずつ読んで、その日のうちに書評をnoteで公開するという今考えると無謀な挑戦です。間違いなく無邪気だった。 8月は毎年31日あるわけなので、選んだ書籍はもちろん31冊。その選定内容は自分自身が読みたいと思いつつも避けてきていたいわゆる積ん読本だったり、文筆周りのハウツー本だったりするわけですが、一部、

          【私のための保存版】ライターになりたての頃、先輩編集者に教えてもらった“読んでおくべきイチオシ本”