物語「星のシナリオ」 -13-
いつかの夜と同じだった。ボクのもとに来た猫は、ヒョイっと空へ向かってステップを踏み、導くようにして振り返って言った。
「ほら、今日もきれいな虹がかかってる」
「あの星の世界へ案内してくれるの?」
「にゃ〜」
鳴き声につられて見上げた夜空には、ボクが生まれた時と同じ、消えゆく月が輝いていた。
そうしてまた、猫の後ろに続いて虹を渡り、はっきりとした意識の中で訪れた星の世界は、やっぱりあの時と同じように、楽しそうなエネルギーに満ちていた。
ただただ遊びに行く計画をたてている