物語「星のシナリオ」 -29-
「ねえ見て。きれいな色でしょう」
ボクに気付いた母さんが近づいてきて、いつになく穏やかな口調で目の前の光景へと誘った。
天使たち…
幼稚園から小学低学年くらいの子ども達が、部屋いっぱいに広げた紙の上で…遊んでいた。てっきりボクは、机の上で絵を描いているワークショップを想像していたから、そこに広がる光景を見て少しびっくりした。
時折、それを見守っているお母さん達も一緒になって色で遊んでる。大きな笑いがわき起こる…そんな空間だった。
「母さんが絵の描き方を教えてるのかと