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コンサルから非合理な起業選択へ。意思決定の裏側にある「100万分の1」理論とは。

今回の記事では、コンサルタントとしての安定を捨てて、大きなリスクの伴う起業という意思決定の裏側を書きたいと思います。
この記事は、チャレンジの成功確度を上げるための内容ではなく、何かチャレンジしたいが、ビビってしまうという際の自分自身の背中を押すための考え方を書いています。

簡単な自己紹介は前回の記事に記載しましたので、ここでは簡易的な経緯に留めますが、新卒でコンサルティングファームに入社しました。
タイミングが良かった部分もあり、私自身のコンサルキャリアは比較的スムーズに進んでいました。
そして、マネージャーへの昇格という部分も遠からず見えてきたような、そんなタイミングで退職しました。


目の前には誰もが憧れる”安定”と”進化”がある

起業に考えが傾きつつあるなか、入社後1年半ほど経過したタイミングで、上司へ起業をするために退職したい旨を伝えにいきました。

今思えばそれは親心だったと感じますが、多くの上司からネガティブなフィードバックをもらいました。
それもそのはずで、キャリアとして次のステージも見え始めていました。
コンサルティングファームでマネージャーになると、もちろん年俸が飛躍的に向上します。さらに一段と高いステージの経験や知識を獲得することができます。また、一度コンサルのマネージャーという経歴を持つと、その後のキャリアは大きく広がっていくものとなります。
このように、安定を得つつも、自分自身を成長させることができる環境を手にすることができます。
正直、あまりにも魅力的な選択肢に思えました。

ビビる選択肢こそが実はその人にとって魅力的なチョイス

そんな魅力的な選択肢を前にしても、私自身の中にある起業したいという気持ちは強かったです。
2つの考え方を私が持っていたからです。
「一度きりの人生、夢を持ち、自信を持ち、主体的に生きたい」
「根拠なき自信と、それを裏付ける死ぬほどの努力をする」

せっかくの一度きりの人生なのだから、安定も良いが、チャレンジしたいという想いがありました。
起業しても成功するという根拠のない自信もありました。
しかしそれでもビビっていました

人はどうしてもビビって選択できないものです。
なので、私がどのように起業という選択の恐れを突破したのかをこの後述べていきます。

自分の背中を押せるのであれば、ロジックはいらない。

私は起業というハイリスクな選択をするために、「100万分の1」理論を勝手に構築しました。
「100万分の1」理論とは、①能力、②想いの強さ、③行動の3つの軸を掛け合わせた時に、自分自身は100万分の1の人材であるという理論です。
書いてて少し恥ずかしくなりますが、温かい目で読んでください。

まず、能力軸です。(能力は様々な定義があると思いますが)学歴や学生時代の経験、ファーストキャリアのコンサル経験などをもとに、自身は上位1%(100分の1)の超優秀な人材であるという結論を出しました(かなり強引な帰結ですが..)。

続いて、想いの強さ軸です。私は高校生の時に抱いた夢を実現するために、ここまで生きてきました。その夢を実現するためには起業というチャレンジが不可欠であることも理解していたため、高校生の時から起業を意識していました。そして、大学生の時には実際に起業にチャレンジしました。
また、新聞奨学生時代の想像を絶する辛さも、「将来の私を何千万の子供が待っているのだから、今直面している辛さは非常に小さいものだ」と考え、なんとか乗り越えました。本気でそのように考え、辛さを矮小化してきたので、想いの強さ自体には自信もありました。
そのため、想いの強さもまた、上位1%(100分の1)だろうと考えました。

最後に、行動軸です。これまで新聞奨学生や留学、学生起業など相対的に多くのチャレンジをしてきた自分自身は行動力が秀でているという帰結としました。上位1%なのかは微妙なところですが、一旦上位1%(100分の1)の人材であると結論づけることにしました。

コンサルタントあるまじきロジックのなさですね。
ただ、他の人を納得させるためではなく、自分自身を納得させる(言葉を悪くすると、騙す)ことが目的なので、私自身は自己暗示をする上では上記の理論で十分でした。
①能力、②想いの強さ、③行動の3つの軸で、それぞれ100分の1の人材である私は、総合的には100万分の1の人材であるということになりました。
(書いてて、すこし恥ずかしくなってきました)

「起業の成功確率(成功の定義にもよるが)の方が、100万分の1よりも大きいのだから、私は必ず成功する!」ということで自己暗示をかけて、恐れを突破しました。

読んでいる方々が「100万分の1」理論で恐れを超えられるかは別論点ですが、私が伝えたいのは、「別に他人を納得させる必要があるわけではないのだから、ロジックはいらない。自分自身の恐れを上回る自己暗示をかけられれば良い。」ということです。

おわりに

良く言われる言葉に「やった後悔よりもやらない後悔」という言葉があります。基本的に皆さんがビビりながらも「チャレンジしたい」、足が震えながらも「一歩踏み出したい」と思っている事こそが、本当にやりたいことなんだと思っています。

一度きりの人生なので、ロジックとかなくてもいいと思います。
ロジックもへったくれもない「100万分の1」理論のようなレベルでいいと思います。
自分自身を鼓舞し、背中を押してあげることが大切。

最後に、ロジックなしの応援を(自分自身にも向けて)。
皆さんが「ビビりながらもチャレンジしたい」という道の成功確率は何%ですか?
おそらく、成功確率は低いのでしょう。だからこそびびってしまうわけで。
ただ、1つ言えることは、足が震えながらも一歩踏み出した時点で、成功確率は格段に上がります。
その恐れを乗り越えた時点で、1つ大きな壁をクリアしているのだから。
多くの人はその1つ目の壁をクリアできないのです。


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