クリスマスの物語を書く、というチャレンジ

 今年は、クリスマス向けの短編小説を書く、という機会に恵まれました。

 noteで知り合った秋さんから、もし私がクリスマス向けに新作を書いたら音声化してプレゼントしてくださるという、素敵なお話をいただいたのがきっかけです。

 ぜひ書かせていただきたい! と取り組んで、完成したのが「コトリはキセキを信じていたい」でした。

 そして、音声化していただいたのがこちら。声優は守山愛泉さんです。

 秋さん、守山さん、あらためて、音声による素敵な世界をつくり上げてくださり、ありがとうございました!

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 実は、クリスマスをテーマに物語を創作するというのは、私にとって思っていた以上にチャレンジングなことでした。
 ディケンズの「クリスマス・キャロル」をはじめ、クリスマスを描いた名作はすでに多々あります。それに、クリスチャンの私にとっては、聖書のイエス・キリスト降誕の場面以上に感動的な物語がほかにあるだろうか、という気持ちも。
 それだけに、クリスマスに向けて物語を書くというのは、私にとって特別なことでした。同時に、とても魅力的なチャレンジでもありました。

 結果的に、自分がどのようにクリスマスをとらえているのかを問い直し、さらに、私自身が何のために小説を書いているのかという、創作の足場を再確認する作業にもなりました。それらは、たいへん貴重で有意義な体験でした。

 今回の作品で描きたかったのは、クリスマスは、絶望や闇の中に灯る小さな希望の光であるということ。その小さな光の輝きを描くからには、前段として絶望や闇が存在していることになるなあ……と考えて、夜に始まり夜に終わる「コトリはキセキを信じていたい」の物語が生まれました。

 ひとつの物語を書き終えて、いま、このチャレンジをこれからも続けていきたいという気持ちになっています。つまり、これからはできれば毎年、クリスマス向けの物語を何かひとつ書いていけたら。

 できるかどうかは未来の自分に託すとして、そうした気持ちになれたことが、2021年の大きな実りです。

◇見出しの写真は、みんなのフォトギャラリーから、
HanaKokoroさんの作品を使わせていただきました。
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